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こちらはメールにて当サイトに直接投稿いただきました記事です
【名無し】 さんありがとうございます!

[投稿日時] 2017年01月27日 14時38分08秒
■体験談

実体験です。
まず、俺自身は特に霊感があるわけではない。
いわゆるオタク系な趣味をしてたから、年齢もあって霊が見えたら困るかな、楽しいかななんて妄想はしたことはあってもそんな気配はさっぱり。

高校生になった頃、ふと左鎖骨に電気のような衝撃が走ることがあった。月に一度くらいで忘れた頃になる。思わずいでぇっ!と叫んでしまう痛さ。なんか神経が擦れてるのか?とは思ったが、歩いてる時にも座っている時にもなるから原因は不明。誰かに相談しても気のせいじゃね?で済まされた。いてぇっつっつてんだろ!って思ったが、こんなこと話されても他人はどうしようもないわなと我慢してた。






忘れもしない高校3年の時。
当時初めてできた彼女と休日のデートということで朝10時に地元の地下街のインフォメーションセンターで待ち合わせしていた。地下街自体は8時ぐらいから開いてて、店は10時に一斉に開くからそれまでの間は荷物の搬送のお兄さんがチラホラうろついてるくらいで通行人は皆無。
入り口からインフォメーションセンターまで10分くらい歩くから、MDウォークマンで音楽聴きつつ携帯いじくりながら歩いてた。周りに誰も歩いてないし、前方をチラチラ見つつ歩けば誰かとぶつかることもないだろうと思ってた。
だが、500mくらい歩いたところで左鎖骨に電気が走ると同時に誰かと左肩が衝突して俺はよろめいた。不注意でぶつかってしまったと思った俺はすぐにイヤホンを外して振り返ってすいませんと頭を下げた。
しかしそこには誰もおらず、それどころか荷台を動かすガラガラという音が遠くから聞こえるくらい静かだった。
頭の中は???でいっぱいになったが、鎖骨が痛んだことを思い出してあの衝撃が誰かにぶつかったと勘違いさせたのかねと処理した。

その後彼女と落ち合い、何気ない会話の中で今朝の待ち合わせ前の出来事を話すと顔が曇った。どうしたの?と聞くと、「まるで幽霊みたい、怖い」と怯え、そんなつもりはなかったが怖い思いをさせて悪かったと謝り倒した。

その後彼女とも色々あって別れ、遠方の大学が受かった俺は、新歓の席で怖い話をする流れになった時、上記の話をしようと思った。彼女がまるで幽霊と言っていたことから、怖い話に聞こえるならと思ったからだ。
話が長くなるから「地下街を歩いてる時に誰かにぶつかったと思って振り返って謝ったら周りに誰もいなかった」と端折りまくって話すと、思惑とは裏腹に笑われた。日が出てるのに幽霊とかただの気のせいだろー!と、当時鎖骨の話をした時と同じノリで笑われた。
思惑から外れた上に笑われたことに落ち込んだが、笑い話なら笑い話でってことで俺の話のネタのひとつのストックとして持っておくことにした。

それからしばらくして大学生活初めての夏休み、昔から通ってる理容室で髪を切ってもらいながら上記のエピソードを話した。怖い話のつもりでこんな話をしたら笑われちゃったよ!と。
その理容室は親子二代でやってて、それこそ小学生の頃から通ってたのでとても仲が良く、世間話もよくしてたのでこれも笑って欲しかったのだ。
しかしまたも思惑とは外れ、店員は怪訝な表情。あれ?と思っていると「その地下街って◯◯だよね?」と聞き返してきた。
ああそうか、みんな地元民じゃないから地下街と言われてもピンと来なかったが、地元民からしてみれば場所もわかるから怖い話になり得るのかと一人感心してた。
「そうですよー」とヘラヘラしてると、「なぁ、親父…」と店長を呼んだ。店長もその話を聞いていたらしく、店長は>>1君…と眉間に皺を寄せてゆっくりと話し始めた。

「この辺りが昔空襲にあったことは知ってるよね?」

地元じゃ小学校の時の戦争学習でみんなが習うことなので勿論知っていた。辺り一面火の海になって、ゼロから復旧し直したという内容。
「その中で、ちょっと普通じゃない死に方をした人たちがいるんだよ」と言葉を続けた。
店長が言うには、街が火の海になった時、人々がとある建物の地下に逃げ込んだそうだ。しかし火の手は凄まじく、地下はあっという間にサウナ状態になり、最終的には蒸し焼きのようになってたくさんの人が亡くなったそうだ。
しかし、それとこれとがなんの関係が?と察しの悪い俺はピンと来てなかった。すると店長は最後に、
「記念碑があるからこの後で時間があるなら行ってくるといいよ」と締め、カウンターに戻っていった。

散髪が終わった後、その話が気になっていた俺は言われるままに該当箇所に行ってみた。記念碑にはいたましい事故の流れが刻まれていて、店長の話が真実であることはとりあえずわかった。
だからなんなんだよとなんだか冷めた気持ちになって踵を返した時、心臓が跳ね上がった。
地下街への入り口があった。俺はまさかと思いつつ階段を降りていくと、非常に見覚えのある場所に出てきた。
もうオチは察せられると思うが、俺が誰かとぶつかってよろけたまさにその場所に出てきていた。冷や汗がブワッと出て、階段を駆け上ると記念碑に向かって手を合わせた。何を思ったか殆ど覚えてないが、安らかに眠ってくれと強く思ったのは間違いない。



それ以来…と言ってもそれが契機かはわからないが、いつの間にか俺の左鎖骨が痺れることは無くなった。
この話は地域が特定できないようにフェイクやぼかしを入れているが、大体真実。
補足に書いておくが、俺は育ちはその地域だが生まれは全然県。両親のゆかりのある場所でもなんでもないから、何故霊感も何もない俺があんな不思議な体験をしたかは全くわからない。


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