【ガルパン】まほ「私は戦車道がないからこの学校に転校して来たんだが…」
- 2017年02月17日 21:40
- SS、ガールズ&パンツァー
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ピピピピピピピピピ
まほ「!」ガバッ
まほ(早く登校の準備をしなくては)
まほ「…」
まほ「そうか」
まほ「もう家じゃないのか」
スタスタ
まほ「…」
まほ(うーん…)
まほ(…やっぱり、このセーラー服は私に似合わないんじゃ)
まほ(みほやエリカに見られたら笑われそうだな)
まほ「…」
まほ(故郷や戦車のことは忘れると決めたんだ)
まほ(ここから戦車とは違う新しい道を歩まなくては)
3年生教室
まほ「…」
まほ(誰にも声をかけれない…)
まほ(友達ってどうやって作るんだったか)
まほ(…そう言えば、私が黒森峰で慕われていたのは戦車に乗っていたから)
まほ(私から戦車を取ったら何も残らないんだな…)
まほ(…大洗にいるのも1年だけ)
まほ(戦車道のない静かな日々を過ごそう)
まほ(…お腹すいたな)
まほ(食堂ってどこだっけ)
ナカジマ「ヘイ彼女~、一緒にお昼どう?」
まほ「ん…?」
スズキ「ナカジマ…西住さんポカンとしてるぞ」
ナカジマ「あはは、いきなりゴメン」
ホシノ「改めて、よかったらお昼、一緒にどう?」
まほ「え?私と…か?」
ナカジマ「うん!」
食堂
ナカジマ「ナンパしちゃった~」
スズキ「私たち、一度西住さんとお話ししてみたかったんだ」
ホシノ「なんかキリッとしててカッコ良いんだもん」
まほ(と…友達が出来なくて悩んでただけなんだが…)
ナカジマ「あ、ごめん紹介が遅れたね」
ナカジマ「私はナカジマ!この2人がスズキとホシノ」
スズキ「私たちは自動車部なんだ」
ホシノ「2年にツチヤってヤツがいて、いつも4人でツルんでるんだ」
まほ「そうなのか」
ナカジマ「今、自動車部に入ってくれたら友達になってあげよう…!」
まほ「…自動車部か」
スズキ「バカな冗談はよせ、西住さんはもう私たちの友達だろ」
ホシノ「よろしくね、西住さん!」
まほ「友達…」
まほ「やっと友達ができた」
まほ「大洗には1人で来たから…」
ナカジマ「まぁ人生色々あるよね~」
スズキ「エンストしたりパンクしたりハイドロプレーニングでスベったり…」
まほ「何を言ってるんだ?」
ホシノ「家族と揉めたとか?お父さんの愛車を電信柱にぶつけて大破させて大喧嘩とか」
まほ「そういう訳では…」
ナカジマ「んじゃあ、親の転勤とか?」
まほ「…」
スズキ「…」
ホシノ「まぁまぁ、冷める前にご飯食べよ」
生徒会室
柚子「それは一種の情報操作なのでは…?」
杏「だいじょぶだいじょぶ」
桃「わかりました、直ちに取り掛かります」
教室
ナカジマ「今日帰りにお茶してかない?」
スズキ「ツチヤも誘ってさ、西住さんに紹介するよ」
まほ「帰りにお茶?今時の若い子みたいだな」
ホシノ「いやいや、西住さんも若い子でしょ」
まほ「ははは…実家が結構厳格で…」
まほ「前の学校でもそういうこと一切したことなくてな…」
ナカジマ「ほーん」
ホシノ「西住さん、しっかりしてるもんな」
スズキ「…西住さんってさ、前いた学校って黒森…」
スタスタスタ
桃「…」
柚子「…」
杏「…」モグモグ
「会長…?」
「なんで生徒会が…」
杏「やぁ!西住ちゃあん」
まほ「ん?」
ナカジマ「生徒会長、それに副会長と広報の人」
桃「少々話がある」
まほ「?」
杏「必修選択科目なんだけどさぁ…戦車道とってね、ヨロシク」
まほ「この学校は戦車道の授業はなかったのでは」
桃「今年から復活した」
まほ「私は戦車道がないからこの学校に転校して来たんだが…」
杏「いやぁ運命だねぇ!」
まほ「必修選択科目って自由に選ぶものだろ」
杏「とにかくヨロシクー!」バシンッ
まほ「断る」
杏「…」
まほ「私は戦車道のないこの学校を選んで転校して来た」
まほ「戦車道が復活しようが、戦車道はやらない」
杏「…へーぇ」
桃「おい貴様、会長が戦車道をやれと言っているのだ」
まほ「あ?」ギロッ
桃「う…」
桃(怖い…)
杏「まぁまぁかぁしま、強制は良くないよ~」
杏「とりあえず西住ちゃん、戦車道の選択も視野に入れといてねぇ」
まほ「奴らはなんだったんだ、この学校のチンピラか何かか?」
ナカジマ「アレが生徒会なんだよねぇ…」
ホシノ「生徒会に何言われてたの?」
まほ「今年から復活する戦車道を選択しろと」
スズキ「え!?戦車道復活するの!?」
ナカジマ「おぉ、戦車かぁ…」
ホシノ「私、ちょっと戦車に興味あったんだ!」
ナカジマ「…で、戦車道と西住さんになんの関係があるの?」
まほ「…」
まほ「…実は、実家が代々戦車乗りの家系で」
ホシノ「えぇ?」
まほ「でも…いい思い出がなくてな」
スズキ「やっぱり、黒森峰の隊長の西住さん?」
まほ「…」
ナカジマ「え?なに?知ってるの?」
スズキ「私、戦車道に結構前から興味があって」
スズキ「全国大会とか昔からテレビでよく見てたんだ」
スズキ「黒森峰は毎年優勝する強豪校なんだけど」
スズキ「去年は準優勝だった…」
ホシノ「なんで?戦車のメンテが上手くいってなかったとか?」
まほ「隊長である私のせいなんだ」
ナカジマ「…」
まほ「それで、お母様を怒らせてしまって…ほぼ勘当されたようなものだ」
ホシノ「勘当!?そこまでする!?」
まほ「だから戦車を避けてこの学校に来たんだが…」
スズキ「なんかゴメン…嫌な事思い出させて…」
まほ「いいんだ、気にすることはない」
ナカジマ「もう断っちゃえよ、戦車道!」
ホシノ「でもあの生徒会長に通用するかどうか…」
スズキ「私たちがついていくからさ!」
まほ「…ありがとう」
ナカジマ「授業終わった!あとはホームルームだけだね」
プ-ン
まほ「なんだ?」
桃『全校生徒に告ぐ、体育館に集合せよ、体育館に集合せよ』
体育館
まほ「何が始まるんだ?」
ナカジマ「さぁ」
ホシノ「ウチの生徒会がやる事だから」
まほ「皆慣れてるんだな…」
桃「静かに」
桃「ではこれから、必修選択科目のオリエンテーションを行う」
『 戦 車 道 入 門 』ドォ-ン…
まほ「…はぁ」
以下略
杏「という事でヨロシクゥー!!」
ナカジマ「戦車道推しハンパなかったね」
ホシノ「でも特典もハンパなかったな」
スズキ「…やろっかな、戦車道」
ナカジマ「お!スズキ本当か!?」
スズキ「憧れてたからなぁ、戦車道」
ホシノ「戦車いじってみるのも面白そうだしね」
ナカジマ「…みんなでやる?戦車道」
まほ「すまない、私はやめておく」
ナカジマ「…そだね、西住さん、戦車に乗らないためにこの学校に来たんだもんね」
その夜、まほの家
まほ「…」
まほ「戦車道…か」
~~~~~
ザァァァァァァァァ
ブクブクブク…
まほ「こ、小梅ッ!!!」
~~~~~
まほ「…」
次の日
ナカジマ「お、西住さん華道にしたんだ」
まほ「女らしくなりたくてな」
スズキ「西住さんカッコいいからね~、そのままでも良いんじゃない?」
ホシノ「女らしい西住さんって絶対ヘンだよー」
まほ「ヘンか…」
ナカジマ「凹んじゃったよ」
ホシノ「ゴメン西住さん!良いと思うよ華道!」
スズキ「じゃあみんなで華道にするか」
まほ「え?皆は戦車道したいんじゃ…」
ナカジマ「西住さんと同じがいいな」
ホシノ「ツチヤにも華道にしろってメールしとくよ」
まほ「いや、やりたい戦車道をとるべきだ」
スズキ「いいからいいから、私たちが戦車道やってると思い出したくない事思い出させてちゃうかもしれないしね」
まほ「私は大丈夫だから」
ナカジマ「友達に嫌な思いはさせたくないのさ…!」
ホシノ「てゆーか私たちのメインは自動車だからね、自動車さえあれば他には何もいらないってこと!」
まほ「皆…」
食堂
「戦車道とってみよっかなー!」
「楽しそうだよねー!」
ナカジマ(戦車道の話題がすごい…)
ホシノ「そ、そういえばツチヤがもっと西住さんと仲良くなりたいって言ってたよ」
スズキ「アイツだけ2年だから部活以外じゃあまり会えないしな」
まほ「そうなんだ、嬉しいな」
プ-ン
桃『3-A西住まほ、3-A西住まほ、至急生徒会室に来る事、以上』
まほ「…」
ナカジマ「よし、みんなで断りに行くか!」
スズキ「物申してやろうか」
ホシノ「あの生徒会長は強敵だぞ~」
まほ「大丈夫、1人で行く」
ナカジマ「え?」
まほ「私なら大丈夫だ」
生徒会室
桃「これはどういう事だ?」
杏「…なんで選択しないかなぁ」
桃「我が校、他に戦車経験者は皆無です」
柚子「終了です…我が校は終了です!」
まほ「言いたい事はそれだけか?」
まほ「戦