如月十早「プロデューサー……。私、何かが足りない気がするんです」
十早「仕事は増えてますし、歌も歌えて、アイドルとしては充実しているはずなんです。
それなのになぜか最近、違和感があるというか……」
P「……」
十早「何かが足りないんです。というより、何かが欠けてしまったというか」
P「欠けてる、ね。うん、欠けてるか……確かに」
十早「このままではまるで、自分が自分でなくなってしまうような……」
十早「えっ? そうなってる、って……どういう意味ですか?」
P「いや、だってそりゃお前……」
十早「プロデューサー、私は真剣に悩んでるんです……!
冗談や悪ふざけは言わないでください!」
P「い、言ってないよ冗談も悪ふざけも。
取り敢えずお前、鏡見てこい……そしてもう一度自分を見つめ直すんだ」
十早「鏡、ですか? 今更そんなことをしても意味があるとは思えませんけど……。
一応はわかりました。それでは、失礼します」
ガチャッバタン
P(何あれ意味わかんねぇんだけど!
一本なくなってんじゃん! 何があったらあんなことになんだよ!?)
P「くそっ、こういう時どうすりゃいいんだ……!
病院か!? 何科だ!? いや、それとも俺が眼科か精神科に行った方が……」
ガチャッ!
日海奏香「ププププロデューサーさぁーーーーーん!」
P「!?」
うわぁーんどうしたらいいんですかー!」
P「え、ちょっ……誰!? 誰だお前!?」
奏香「私です! 春香です! 天海春香ですよぉ!」
P「春香だと!? 馬鹿な……い、いや確かによく見ればそのリボンは春香!
一体なぜそんな姿に!?」
奏香「わ、わからないんです! ここに来る途中でいつもどおりにコケて、
そしたらこんなことになってて……!」
奏香「本当なんです信じてください! 私……」
ガチャッ!
十早「プ、プロデューサー大変です! 画数が、画数が……!」
奏香「あっ、千早ちゃ……え!?」
十早「え、あの、どちら様……あっ! も、もしかして春香!? 春香なの!?」
十早「春香こそどうしてそんなぐちゃぐちゃに混ざって……!
どういうことですかプロデューサー!?」
P「俺が知りたいわ! い、いいか取り敢えず落ち着け二人とも! まずは冷静に……!」
ガチャッ!
律仔「あーもう! だから知らないって言ってるでしょうが!」
尹織「そんなはずないでしょ!? 早く返しなさいよ!」
P「!?」
尹織「あっ、ちょっとあんた! あんたからもこのドロボーに何か言ってやりなさいよ!」
律仔「泥棒って、人聞きの悪いこと言わないで!」
尹織「何よ本当のことでしょ!? このドロボー! ぬすっと! ひったくり!」
律仔「あぁもうあったま来た……! 私にだって我慢の限界はあるんだからね!?
表に出なさい尹織! あんたのその高飛車な態度を強制してやるわ!」
尹織「やってみなさいよ律仔!」
律仔&尹織「「奏香は黙ってて!」」
奏香「ええっ!? わ、私は奏香じゃなくて春香ですよ、春香!」
P「い、いかん。認識までもが侵されはじめている……!」
十早「律子、水瀬さん、落ち着いて!
今は解決策を探すことが先決でしょう!?」
律仔「十早……じゃなかった。千早……」
尹織「そ、そうね、悪かったわ十早……じゃなかった。千早」
それじゃあ、まず何がどうなってこうなったのか説明してくれ」
律仔「いや、それが私にも何がなんだか……。
事務所の前で出会い頭に尹……伊織とぶつかっただけなんです」
尹織「そしたらこんなことになっちゃって……。あーもう!
なんでこの尹織ちゃんがこんな目に遭わなくちゃいけないのよ!」
奏香「伊織、名前名前!」
尹織「はっ……! そ、そうよ、私は伊織。私は伊織……」
十早「いけないわ……。このままでは本当に、名前に意識を支配されてしまう。
それまでになんとかしないと……」
ってことはないか? さ、流石に単純過ぎるか?」
律仔「いえ……その可能性はあると思いますけど、
逆にもっと大変なことになってしまう恐れも……」
尹織「慎重にやり方を考えなきゃ。確実に元に戻せる方法が見つかるまでは……」
ガチャッ
あずき「なんでもな~い~なんでもな~い~♪」
P「!?」
律仔「あ、あずきさ……じゃない、あずささん!」
尹織「なんてこと、あずさまで……!」
あずき「? みなさん、どうかしたんですか?」
P「ふ……増えてる……」
あずき「ええっ? ふ、増えてるって、何がですか?
た、体重は変わってないはずですけど~……」
体重じゃないんですけど……」
あずき「ほっ……びっくりしちゃいました。
でも体重じゃなかったなら安心です~。
ふんふ~ん♪ 世界中で~僕だけが知ってる~……♪」
奏香「あ、あずきさん。大丈夫なんですか?」
あずき「え? 大丈夫って、なんのこと?」
十早「その、体に違和感があったりだとか、そういったことは……?」
なんだか妙に歌を歌いたくなっちゃう気分になるくらいかしら~?
ほら素敵な君さ~♪ うふふっ」
十早「……」
あずき「あら? 十早ちゃん、どうかしたの? そんなにじっと見て……」
十早「い、いえ、なんでもありません。
……あずきさんのアレを、私に移植できれば……くっ」
奏香「プ、プロデューサーさん。もしかしてと思ったんですけど、
あずきさんがさっきから歌を歌ってるのって……」
尹織「や、やっぱり外だけじゃなくて中身にまで影響があるっていうの!?
ますますマズイじゃない!」
律仔「これはいよいよ、早急になんとかしないと……」
ガチャッ!
亞美「うあうあー! 大変だよー!」
P「!?」
亞美「落としちゃったっぽいよー! いつの間にかなくなってたんだよー!」
律仔「落としたって、落とすようなものじゃないでしょ!?」
尹織「それを言ったら私たちだって全員そうじゃない!」
律仔「うっ……た、確かに」
十早「でも落としたということは、
もしかしたら誰かが拾ってくれてるかもしれないわ」
亞美「それがわかんないんだよー!
ちょっと前に撮影スタジオで真美と別れた時まではあったから、
そこから事務所に来るまでに落としちゃったのかも……」
あずき「あらあら~。それなら、今からみんなで探しに……」
ガチャッ
響「はいさーい!」
貴音「おはようございます。今日も良き日和ですね」
P「! 響、貴音!」
響「おはようプロデューサー! それからみんな、も……」
貴音「……? あの、あなたがたは……?」
亞美「うあうあー! 亞美は亞美だよお姫ちーん!」
響「え、えぇぇ!? ど、どうしたんだみんな!? なんでそんなことに!?」
律仔「実はかくかくしかじかで……」
響「そ……そうなんだ。そんなことが……」
貴音「面妖な……」
みんなで探しに行こうって言ってたところだったの~。
あいつじゃない~こいつじゃない~僕が見つける~♪」
亞美「ひびきん、お姫ちん、事務所に来るまでに見なかった!?」
貴音「響? 亞美の落し物というのはもしや……」
P「! 心当たりがあるのか!」
響「ああ、えっと……。さっき事務所の前で拾ったんだけど。これのこと?」ウネウネ
亞美「それだ!!」
コメント一覧
-
- 2017年02月18日 23:45
- !?
-
- 2017年02月18日 23:56
- 具?具なのん?
-
- 2017年02月19日 00:01
- ζ*'ヮ')ζ<なんか良く解らないけど
いつもの765プロっぽいかなーって
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