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深夜なので怖い話『死神の書類』『蝿男の夢』他-全10話- | 不思議.net

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深夜なので怖い話『死神の書類』『蝿男の夢』他-全10話-

2017年02月20日:20:00

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コメント( 0 )

12


1: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:13:47.348 ID:oYmTTEot0
|A-) 怖い話は探しながら人がいる限りゆっくりと
    怖い話書ける人、貼れる人はどうぞー
    レスがなくなったらさるさんくらったか寝たか人いなくなったと思ってね


    インスト好きは音楽をどうぞ
    聴くには音楽プレイヤーの ファイル→URLを開く→http~8000/までをコピペ

http://dokuobd.orz.hm:8000/


   スレ告知とかはしたらばにて

http://jbbs.shitaraba.net/radio/30500/

引用元: 毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか







3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:16:01.584 ID:1lk93tjc0
こんばんはー待ってたお!

4: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:16:35.003 ID:oYmTTEot0
>>3
|A-) こんばんはねw
    今日もよろしくw

5: cat ◆TUKUMO3rAI 2017/02/19(日) 22:17:08.560 ID:xNTJH1If0
>>1
|ω・`) 見つけたー

7: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:18:53.012 ID:oYmTTEot0
>>5
|A-) いらっしゃいなw
    今日もちゃんと見つけてくれたねw

10: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:21:33.057 ID:oYmTTEot0
俺の親父の話を書きます。

親父はタクシーの運転手をしています。
夜中2時を過ぎたくらいだったそうです。一人の男性(40代くらい)が病院から乗ってきました。
行き先は違う近所の病院でした。
身なりはきちんとした黒の背広姿でおかしな様子もありませんでした。
車中、男性はカバンからA4サイズの書類を取り出し一枚一枚を丁寧に見ていました。
目的の病院につくと男性は、
「運転手さん悪いが少しの時間だけ待っててもらいたい」
「すぐ片付く用事なので、それに、この後違う病院にも行かないといけないから」
と言いました。
親父は
「いいですよ。」
と承諾しましたが、かわりに、無賃乗車を防ぐため荷物を置いていってもらうことをすすめ、
男性もそのとおりにカバンにあった封筒だけを取り出し、あとの荷物はすべて置いて車を降りていきました。

男性が降りたあと、親父は(すごくいけないことなのですが)男性の見ていた書類が気になって好奇心で見てしまったのです。
書類は何かの契約書みたいなものだったのですが、気になったのが名前の横に判子ではなく拇印が押してあったことでした。
でも、車中が暗いのと男性がほんとうにすぐに帰ってきたので細かい部分までは見ることはできなかったそうです。

男性が急いで病院から出てくるのが見えたのでタクシーのドアを開けました。
そのとき、男性の後ろを女性が追ってくるのが見えたのです。
親父はその女性にただならぬ雰囲気を感じました。
男性は、
「女性は無視して、すぐに車を出してください」
と意外に冷静は口調で言いました。
親父は、言われたとおりというより反射的にすぐに車を出し、バックミラーも何か怖くて確認できなかったそうです。
その後、男性は小さな声で
「すいません」
と一言いったきり、ずっと無言のままで、また違う病院の前で降ろし、そそくさと病院の中に入っていったそうです。

11: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:22:11.619 ID:oYmTTEot0
男性を降ろした後、すぐに会社から無線が入りました、
「至急、家に連絡をほしいと家族から電話があった。」
という伝言でした。
家に連絡するまでもなく、親父は妻(俺の母親)が死んだことをその瞬間悟ったそうです。
というのは、俺の母親は持病の心臓病をわずらい、もう長く持たないと医者に宣告されていました。

親父はこの話を10年近く経ってようやく話してくれました。
小さかった俺にショックを与えないように配慮してくれたんだと俺は思っています。
当時は自分の愛する人の死のショックでその男性について深く考えることができなかったそうですが、
あの男性は何者なのか?
あの書類の中に母親の名前はなかったのだろうか?
追いかけてきた女性は?
あの「すいません」の意味は?
親父は今になって考えてしまうそうです。

俺も俺で、母親の葬式の記憶の中にある、母親の亡骸の親指がかすかに赤かったことを親父には言えないままでいます。
10年後くらいに話そうと思っています。

13: cat ◆TUKUMO3rAI 2017/02/19(日) 22:26:31.933 ID:xNTJH1If0
>>11
|ω・`) 死神?死神乗せるとかすごいね
でも死神がタク運ちゃんの母親連れてくのは何というか…
死神も分かってたからすいません、って言ったんだろうけどさ

15: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:30:13.410 ID:oYmTTEot0
>>13
|A-) 連れてったのは運転手の妻だねw
    わざわざその人のタクシー使わなくてもいいのにね…

14: 雲丹飛行船 ◆pWQeq2Fjw. 2017/02/19(日) 22:29:29.320 ID:CQJgRSs50
期待してます

15: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:30:13.410 ID:oYmTTEot0
>>14
|A-) お手柔らかにー

21: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:42:24.470 ID:oYmTTEot0
親父の家は田舎で郵便局長をやっていた。
なので、中学生の頃は夜中に電報の配達とか、しょっちゅう行かされてたわけだ。
その日も午前0時ちょっと前に叩き起こされて、隣の部落の家までチャリで電報を届けに行った。

未舗装の渓谷沿いの道を必死に走っていると、先の方の崖っぷちに女性が川を見つめながら立っていた。
崖から下の河原まで20m位高さがあるから、危ないなぁ、大丈夫かなぁと思ったそうだ。
通過するときにチラリと見てみると、袖のない真っ白な服を着た、髪の長い女性で美人な感じだったらしい。

電報の配達は一刻を争うので、そのまま声をかけずに配達先に向かった。
届け終わってまた同じ道を戻って来るときには、もうその女性は居なかったそうだ。
翌朝、夕べ届けた電報が配達先のご主人が出張先で急死したことを知らせる電報だったと、母親から聞いた。

それからしばらくして、また夜中に電報を届けに行った。
今度は南の方の二つ先の部落で、片道30分はかかる。
親父は憂鬱になりながら、渓谷沿いの道を走った。
ふと、先の方に女性が立っているのが見えた。
いつかの夜中に見た女性を思い出しながら近づくと、やっぱりその女性は長い髪の美人で、川をじっと見つめていた。

通過するときにやっぱり気になって、ちらりと見ると、着ている服は袖のない服だったが、少しだけ灰色がかって見えたそうだ。
その時も、帰り道ではその女性は既に居なかった。
翌朝、届けた電報はやっぱり人の急死を伝える物だったと知った。

同じようなことが二度重なり、親父は怖くなったそうだ。
そんな矢先、三日もしないうちにまた電報を届ける事になった。
今度は早朝の、明るくなりかけの時だった。
またあの女性に逢うんじゃないかと不安に思いながら、親父は渓谷沿いを走った。
しかし女性は居ない。

22: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:43:38.581 ID:oYmTTEot0
安心してすっかり辺りが明るくなった道を戻って来るとき、やっぱり女性が立っているのが見えた。

相変わらず川を向いているのは一緒だが、今度は黒に近い服を着ていた。
親父は怖くなって、チャリを必死にこいで一気に通過しようとした。
女性の脇を通る瞬間、やっぱり気になって横目で見てしまった。
女性は親父の方を向いていて、うつろな表情と目が合ってしまった。
その顔は何ともいえない、生きている人とは思えない顔だったらしい。

それから親父は配達が怖くなって、しばらく弟に代わってもらったらしい。
渓谷沿いの道は一本しかなく、別な道を通るわけにはいかなかったそうだ。
幸い弟はそんな女性は見ずに済んだそうだ。

……懐かしそうに一通り話し終わった後、親父はこう付け加えた。
「不思議に思うんだが、外灯もない真っ暗な道で、何であんなにはっきり見えたんだろうな。
それに、最初は青白いっていうほどの服の色だった。
よく覚えたないが、手も青白かった気がする。
同じ人かどうかは、断言できないが、目が合ったときの顔は今でも忘れられないし、
その時の顔は、土気色っていうのか?濁った肌色だった。周りが明るかったせいかな」

23: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:48:09.530 ID:oYmTTEot0
俺は大学で山やってるんだけど、部で所有している山小屋でのお話。
その山小屋ってのは山のど真ん中にあって、今では初老の紳士となられた年代の方が建てた小屋なんだけど、
山の中にしてはなかなか立派で、防腐剤であるクレオソートを何十年も重ね塗りされた黒い壁は雪に映えて乙なものだった。

他の部員と共に小屋の整備を終え、飯を食い、さて寝るかという時間になった。
俺はじゃんけんに負けて、便所のドアに最も近い場所に布団を構える事になってしまった。
部屋は他にもあるのでそこに移動すれば良いことなのだが、
屋根の下と言っても山奥で窓の隙間から漏れ出てくる冷気に頬を撫でられ、
真っ黒な闇を映す窓がたてるガタガタという音を一人では耐えられそうに無かった。
電気を消してからも話し声がぼそぼそと聞こえていたが、クレオソート塗りの疲れからか次第にその声も消えていった。
おそらく起きているのは俺一人だ。
ああ、寝つけないというのは不利な性分だなぁ、と思いつつも目を閉じて羊などを数えていると耳元で音がする。

プ~~ン…プ~~~~~ン
非常に気に障るその音はハエの羽音に思われた。
じゃんけんに負けた不運を呪いながらも、翌朝は早く起床せねばならなかったので、
妄想などに集中するなどして努力するうちにどうにか眠りにつくことが出来た。

俺は夢を見た。
俺は便所の前で用を足している。
豪快な音が俺の菊門から放たれ開放感にふうと一息ついていると目の前をちらつく小さな黒い影。
…蝿だった。
気にもせず続けざまの一発をかまそうと気張っていると蝿が俺の目の前に置かれているトイレットペーパーにとまった。
何気なくその方に目をやる。
足をコシコシとしごいていた蝿の頭がこちらを向いたとき、俺は息が止まった。

人の顔だった。

惰性で垂れつづける糞を気にもせず俺がわあわあと叫んでいるところで目がさめた。
起床時間よりもまだ早かったが、窓からは日が差し込み始めていた。
恐る恐る尻に手を当ててみたが寝糞をした様子は無かった。

一安心は出来たものの二度寝する気は起きず、一人で朝飯の準備をしておくことにした。
小屋にはノートが置かれていて、そこに訪れた部員たちが各々好きなことを書き込めるようになっている。
火を起こし、しばらくすることの無かった俺はそのノートを手に取った。
「発電用のガソリンが足りません。現役部員の方、補充しておいてください。」
「私の好きな女優トップ10」
「ハボーホー反対」
などなど、好き勝手な書きこみが続く中、一つ俺の目を引きつけた書きこみがあった。

24: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:51:07.213 ID:oYmTTEot0
「何年何月何日、Y沢
便所の前で寝たら蝿男の夢見ました。寝覚め最悪です。何とかしてください。とほほ」

同様の報告は報告者を変えて後10回ほど確認できた。
その中に興味深い一文を見つけた。

「顔がk村そっくりの蝿男の夢を見る。k村の顔はチーフ部屋写真の左端。同様に蝿男の夢を見たものは報告されたし」

あわててチーフ部屋(えらい人が寝る部屋)に駆け込み写真を見てみると…居た!
顔のパーツがえらく中心から離れ、それを誤魔化すように置かれた大きい鷲鼻、太い眉。
その顔をもう少しくたびれさせたものが、夢の中に出てきた蝿男の顔だった。

k村さんのことは先輩から聞いていた。
何でもk村さんは上級生からずいぶんひどいしごきを受けていたらしい。
なんでも態度がひねくれた文学者気取りみたいで好かれなかったそうだ。
ある日、上級生からザックに石を詰められ、それで何日も山を歩かされたため、遂に腰をひどく痛めて退部していった。
k村は陰湿なやつで退部したあともこっそり部室にやってきて物の置かれている位置を変えたり、
我が部を罵倒する文章を机の上に置いたりとストーカーまがいの行動をとっていたそうだ。
そしてk村の嫌がらせは卒業後も続いていたらしい。
OBの集まりではその問題が時折持ち上げられたらしいが何らかの措置をとろうにも
正式にOBとしての登録もしておらず住所も変わっていて居所もつかめず向こうから連絡をしてくるわけもないのでどうにもしようがないということだ。
話は小屋に戻る。
薄ら寒いものを感じた俺は保管してあった古いノートも引っ張り出して読んでみた。

「来ましたk村」
「何年何月何日、○○
第3まき部屋のまきが丸ごと外に置かれていた。雪が積もっていたので使い物にならない。
第3まき部屋に戻しておきます。張り紙にも書きましたが第2まき部屋から使ってください。」

「来ましたk村」
「何年何月、T田
便所の窓が綺麗に割られています。これが例のk村の仕業でしょうか。応急処置としてベニヤはっときますが、都合の良い人、ガラス買っといてください」

「来ましたk村」
「何年何月、○○
畳の上に立派な糞がありました。野生動物ではなさそうです。k村、糞野郎なだけに糞だけは立派です」

「来ましたk村」
「何年何月、○○
昭和何年卒業OBです。水を汲みに入ったところk村を見ました。とっちめようと思ったのだがこちらの声には全く反応せず、逃げられてしまいました。
上にあるようにk村は時折勝手に小屋に侵入しているようです。数々の嫌がらせは現役の耳にも届いていることと思う。
山の中だからといって安心せずに鍵をかけてから寝るように」

25: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 22:52:45.113 ID:oYmTTEot0
どうやらk村はこの小屋に来て嫌がらせを飽きもせず続けていたらしい。
そしてその後は必ずノートに跡を残していたらしかった。
その後も何度かk村の嫌がらせと思える事件が書きこまれていたがここ数年はそんなことも無いようだ。
何となく安心した気持ちでページをパラパラとめくるとここで初めての蝿男についての書きこみがあった。

「平成2年11月○日、I東
人間の顔した蝿の夢を見ました。起きた時は汗びっしょりです…」

背筋が凍るようだった。
嫌がらせが無くなってから数年のブランクを置いて蝿男の書きこみが始まっているのだ。
つまり、もしかしたら…
目の前で燃えているマキの崩れる音がして我に返った。

まさか、そんなことがあるわけが無い。
集合意識のなんたらがどうにかして皆に蝿男を見させただけだ。
k村の書き込みだって無いじゃないか。
そう言い聞かせて進行中のノートを手に取る。
どうでも良いことを書いて気を紛らわせようと思ったのだ。
ノートを開いて俺は本当に叫びそうになってしまった。
最後の書きこみの下に汚く、小さな字で


きました
k村


と書かれていた。
木のこすれる音がして振り向くとドアが開いていた。

この時、昨夜月が出ていなくてで本当によかったと思った。
そうでなければ俺は窓をガタガタとゆするk村を見ていたかもしれない。

30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/02/19(日) 23:04:51.726 ID:1lk93tjc0
変なことがあったことを書き込んでいる人がいつも「来ましたk村」から書き始めてるから
書いている人自身が怪しいと思ってたら
「来ました k村」はk村自身の書き込みだったのねー、とやっと気が付いた!
陰湿でコワイですね。。。

34: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:12:56.159 ID:oYmTTEot0
>>30
|A-) そうそうw
    基地外怖いわ

38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/02/19(日) 23:18:38.794 ID:eJReawHQ0
k村怖い怖い怖い

40: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:24:28.625 ID:oYmTTEot0
私が新隊員教育である駐屯地にいた時の話です。
ありがちな話かもしれませんがどうかご容赦下さい。

自衛隊には営内点検と言うものが有ります。
部屋の使用状況、(物品の有無、整理整頓、清掃など)を点検するものです。
点検時は全員各自のベットの前で気をつけの姿勢で立ち、点検官が床か各人のロッカーの中まで隅々まで点検します。
なかには白い手袋をしてそこいらを指先で撫で、埃の有無をみる場合もあります。
なにか不備があると、個人の持ち物、備品構わずに窓の外や廊下などにほうり投げ、ばらまかれるのでした。
業界用語でそのことを「台風」と呼んでいました。
そして、不備一点につき全員で腕立て10回(だいたい一点二点では終わりませんが)
ある日、私の隊の大隊長が交代し、新任の大隊長が営内点検を行うことになりました。
何度か「台風」を経験してきた私達に緊張が走りました。

だいたいその営内点検は抜き打ちの場合と、予告ありの2パターンあります。
その時は予告ありだったのですが、ある意味予告有りの方が
「時間を与えたのだから隅々しっかりやっとけ」
的なニュアンスで、本当に隅々、下着の畳み方まで見られるような(現役の方には当たり前だと怒られそうですが)細かい検査が多かったので、私達は休日返上で準備をしていました。
なんといってもまだ新米で、どことどこがよく見られる場所とかも分からず、要領というものが分かっていなかったので気合いをいれて清掃、片付けをしていました。
その時、廊下が騒がしくなりました。
私が何だろうとドアを開け、廊下に顔を出すと、隣の部屋のやつらが一人を囲み笑いながら騒いでいました。

私がその囲まれている一人を見ると、おでこになにか貼ってキョンシーの真似事をして、それを見て皆で笑っているようです。
よく見るとおでこのそれはうす茶けたお札のようでした。
私がそいつに
「どしたの?それ?」
と聞くとどうやら備え付けのロッカーを動かしたらその後ろの壁に貼ってあったらしいのです。
営内点検にビビっていた彼等は、備え付けのロッカーの後ろまで掃除したらしいのです。
(そこまでは点検しないのですが)
当時の私はそのお札よりもその根性に驚きました。
さて、営内点検も無事終わり、次の日の朝です。

41: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:26:18.174 ID:oYmTTEot0
朝礼前に武器庫に並び、それぞれ自分の銃を出していた時です。
その例の隣の班長がすっ飛んできて、隣班の奴らを部屋に戻して腕立てをさせていました。
どうやら全員ロッカーを開けっ放しにして部屋を出たとの事で怒られたらしいのです。
しかし、全員覚えが無いとの事。
自衛隊では部屋を出る時は整理整頓するのが常識です。
ロッカー開けっ放しというのは論外です。
しかしその謎の出来事は続いたそうです。

訓練で部屋を空け、帰って来ると全員のロッカーが開いているのです。
しかも定規で計ったようにきれいに、同じように開いているそうです。
最初はそこの班長も
「おまえらなめてんのか」
と激怒していましたが2日も続くとおかしいと思い始め、出発前に部屋の確認をして出ていくようになりました。
しかし、部屋に戻るとやはりロッカーは開いているのでした。

次の日、訓練中にそこの班長が真相を見るためこっそりと部屋を確認しに戻りました。
そーっとドアを開けると、ロッカーは開いておらず、朝確認したままの奇麗に整頓された部屋だったそうです。
不審者のイタズラの可能性もあるため、ロッカーの中からベットの下まで隅々確認したそうなのですが、異常無しでした。
その時廊下から
「○○3曹!」
と上官から呼ばれ、
「はい!」
と廊下に飛び出し、部屋のドアを閉めたのですがちゃんと閉まっておらず、いかんともう一回わずかに閉まりかけているドアノブに手を掛けようとしたところ
「ガチャン」
と中から誰かが閉めたように閉まったそうです。
さすがにその時は背筋が寒くなったそうです。

そこからは隣部屋のロッカーの扉が開く事は無くなったのですが、真夜中にその壁から歯ぎしりの音のように
「ぎり、ぎり」
と聞こえるようになりました。
私のベットはその隣部屋側だったので、私も聞きました。
誰かのいびきや歯ぎしりでは無く、いびきや歯ぎしりとは別に
「ぎり、ぎり」
と明らかに壁の中から鳴っていたのを覚えています。

42: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:27:43.051 ID:oYmTTEot0
慣れない生活、訓練などで疲れていたせいもあったか、さほど気にしていなかったのですが、ある日私はトイレに行きたくなり真夜中目が覚めました。
夜中の三時前後だったと思いますが、二段ベットの上だった私は下の同期が目を覚まさないように気使いながらそっと降りて廊下に出ました。

真っ暗の廊下に出ると、トイレの明かり(と言っても電気をつけている訳ではなく、窓の外の明かり)の方に向かって行きました。
なぜかもやっと霧っぽいものがかかっていて、変だな、と思っていました。
無事に用便が終わり、ベットに戻って私は眠りに付きました。
そして夢を見ました。
私は何かに縛りつけられており、目の前に銃剣を付けた銃を構えた男が立っています。
旧日本軍の方の格好では無いようだったと覚えています。
その男は表情一つ変えずに銃剣で私の胃のあたりを突いてきました。
その度に夢とは思えないような胃がこみ上げるような感触がありました。
何回か私を突くと、今度は私の首を両手で締め上げて来ました。
男の顔は青白く無表情。しかし口元は
「ぎり、ぎり」
と歯ぎしりをしていました。
そこで目が覚めたのですが、まるで夢とクロスフェードするように壁から
「ぎり、ぎり」
とあの音が鳴っていました。
私は恐くなり、そのまま眠りにつきました。

次の日の朝、同期が私を見て
「おまえ、ホモったんか?」
とからかって来ました。
「だってキスマークついとるよ、首に」
と言うので洗面所で鏡を見ると、うっすらと両手で首を締めたような指の痕が、あざのように有りました。
「うわ、やだな」
と思いながらも気にしないようにしていましたが、その日の訓練で隣の部屋のお札を剥がした張本人が怪我をしました。
匍匐している時に銃剣で自分の足を刺してしまったのです。
彼はその壁を挟んで私の真裏にベットがあり、お札が貼ってあったのは彼の枕元脇のロッカーの裏にあったそうなのです。
私は気味が悪くなり、ばかばかしいと思いながらも班長に相談しました。

部屋付きの班長は、他の駐屯地から来た臨時勤務で来ていた方で、
「そう言う事もあるんかな~」
程度で聞いていました。
そこに話を横で聞いていたそこの駐屯地に古くからいる班長が割り込んできました。
「おまえら、なんか剥がしたろ!」
はっとして、例のお札の話をした所、
「だ~めだよ~はがしちゃ!」
と言って出て行きました。
それからはなにも無かったのですが、どうやら訓練でいない間にこっそりとお払いしてもらい、またお札を貼ったようです。
なんか不思議と興味もわかず、確認しようとロッカーの後ろも見ませんでした。

長文、駄文すみません。以上が私の経験談でした。

44: cat ◆TUKUMO3rAI 2017/02/19(日) 23:38:20.754 ID:xNTJH1If0
>>42
|ω・`) 自衛隊さんの怖い話とかも多いよね
今回のは理由がわからなくてさらに怖い
訓練についていけなかった人の霊とかだったのかしら

47: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:52:21.894 ID:oYmTTEot0
>>44
|A-) 自衛隊はいろんなことしてるから怖い話多いねえ…
    なんだったんだろうねえ
    自衛隊の施設となると理由も確定できない感じがする…w

43: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:33:04.610 ID:oYmTTEot0
数年前のことですが、私の職場にKさんという人が転勤してきました。
Kさんは、私と同じ社員寮に住むことになったのですが、しばらくして、私と雑談している時に、
「寮の窓から見える高い煙突は何だ?」
と訊いてきました。
その時のKさんは心なしか青ざめていたようでした。
私には心当たりはなかったのですが、同じ社員寮でも、私とKさんの部屋は離れていましたし、
Kさんの部屋の窓から見える風景と、私の部屋から見える風景が同じとは限りません。
それに私もその土地では余所者でしたし、詳しい地理を知っていたわけでもありませんので、
銭湯か何かの煙突でしょう、と適当に話を合わせ、その話はそれきりになっていたのです。

ところが、それからひと月ほど経って、Kさんが寮から程近い住宅街で死んでいるのが発見されました。
死体の状態は無惨なものだったそうです。
奇妙なことに、Kさんはかなり高い所から、墜落して死んだらしいのですが、
Kさんの遺体が発見された付近は、住宅ばかりで墜死するほどの高所は見当たりません。
とはいえ、自動車事故でもなく、他殺の疑いはまったくなく、結局事故死として処理されたようです。

さて、私はKさんの本葬に参列するため、Kさんの郷里を訪れました。
Kさんの郷里というのは、九州のある海辺の町だったのですが、遺族の方の車に乗せてもらって、
Kさんの実家に向かう途中、海沿いの道路に差し掛かった時、現れた風景に目を奪われました。
そこには、古びた工場に、巨大な煙突が立っていたのです。
遺族の方によると、それはお化け煙突と言われる煙突で、かなり昔から町のシンボルとしてそこに建っているそうです。
私は何となく、Kさんが寮の窓から見た煙突というのが、この煙突ではないかと思えてなりませんでした。

ところで、私は最近たいへん不安な日々を送っています。
私の寮の部屋の窓から、高い煙突が見えるようになったのです。
心なしかKさんの郷里で見た、あのお化け煙突に似ているような気がしました。
煙突はかなり遠くに見えますので、以前からあったのに気づかなかった可能性もないとは言えません。
また、最近になってできた建造物かもしれませんが、私にはその煙突が最近になって忽然と現れたようにしか思えないのです。
職場の同僚に訊いてみてもあいまいな答しか返ってきません。

私には、あの煙突の近くまで行って確かめてみる勇気はありません。
皆さん、お願いです。今すぐあなたの家の窓から、外を覗いてみてほしいのです。
それまで見たこともなかった煙突が見えるということが、あったら教えてほしいのです。
いったいそんなことが、あり得ることなのでしょうか?

48: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:54:54.550 ID:oYmTTEot0
うちの兄は鬱病になって、大学を何とか卒業したはいいが現在家で1日中ぼーっとしている。
何を考えてるのか良く分からないし、動きもすごく遅くてはっきり言って気持ち悪い。というか怖い。

そんな兄と両親と暮らしている。
ことが起こったのはある深夜のこと。

いつも俺が夜のバイトを終えて帰ってきた時にはすでに両親と兄は寝ている。
その夜も例外ではなくみんな寝静まっていて、俺もそのまま床に就いた。
ちなみに兄と両親は同じ部屋で寝ていて、俺はその隣の部屋で寝ていて仕切りの障子は開け放してある。

で、しばらくうつらうつらしていると誰かが起き出しトイレに行った。足音で兄だと分かった。
まあそんなことは良くあるし気にもしていなかった。
そしてしばらくすると兄が帰ってきて、俺は薄目を開け見るともなしに兄の動きを見ていた。
兄は寝室に入りゆっくりと床に向かう…と思った瞬間、物凄い速さで音もなくこちらへ迫ってきた。
兄の顔がぴったりと俺の目の前で静止し、俺が
「あっ」
と思った瞬間にはもう動けなかった。

それと同時に聴覚への刺激があった。兄の声だ。
何かをぶつぶつと、聞き取れないほど小さな声で言っている…
それはお経だか呪文だか、なんの抑揚もない不気味な調子で、
とてつもない恐怖を感じた。
なんだか分からないがそのまま聞いていると気が狂いそうな感覚に襲われたのだ。
このままじゃやばい、そう思った。

49: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/19(日) 23:55:22.041 ID:oYmTTEot0
体を動かそうとするがまるで体に筋肉がないかのようにまったく動かない。
声を出そうとしても蚊の鳴くような声で
「あー」
だか
「うー」
だかしか出ない。
焦りながらもう一度体を動かそうとすると開放されるかのように体が動き声も出た。
兄はもう俺のそばにいなくて、布団に入るところ。

半分狂ったようになりながら
「兄ちゃん、今何かしただろ」
と繰り返す。
兄は
「何も…」
と言うだけ。
恐怖に襲われながらも、すぐに寝入ってしまってその日はなにもなし。

あれから1週間たつがあのときのあの声が今でも忘れられない、まるで俺を呪い殺そうとするような、じわじわと生気を奪われそうな不気味な声だった。

あの日から兄の無表情の裏に物凄い殺意が潜んでいるような気がしてならない。
最近は寝ても寝ても疲れが取れないし、なんかノイローゼ気味。
車に乗っていても気がついたらぼーっとしていて、1日に1回は急ブレーキを踏んでしまう。
なんだかこのままじゃ本当にいつか死んでしまいそうで…
考えすぎだろうか…

50: cat ◆TUKUMO3rAI 2017/02/19(日) 23:57:59.069 ID:xNTJH1If0
>>49
|ω・`) え、これお兄さんが何を言ったのかとか分からなくてこわい

52: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:04:31.870 ID:sEf0Zoki0
>>50
|A-) わかったらわかったで怖そう…

51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/02/20(月) 00:01:27.376 ID:x/S2zZvR0
兄貴は何かヤバイ霊などに取り憑かれてしまったのだろうか・・・

52: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:04:31.870 ID:sEf0Zoki0
>>51
|A-) 霊ならまだ対処できそうだけどねえ…

53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/02/20(月) 00:06:18.447 ID:x/S2zZvR0
霊じゃなくて兄貴の精神のほうが・・・つまり人間のほうが幽霊より怖いってお話ですか・・・

54: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:09:32.628 ID:sEf0Zoki0
>>53
|A-) かもしれない…
    鬱とか対応できないわ
    もう縛り付けて動けないようにするか…

56: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:12:12.225 ID:sEf0Zoki0
知り合いに聞いた話です。

ある少年が高校に入学しました。彼はカメラが趣味だったので、入学してすぐに写真部に入部しました。
その写真部には何人かの先輩がおり、活動も活発でしたが、なぜか3年生の数は極端に少なく、1,2年生を中心としたクラブでした。
そこは県下でも有数の進学校だったため、きっと大学受験のために早く引退するのだろうと、彼は何となく思っていました。

先輩たちは皆優しく、また親切に指導してくれたので、彼はめきめきと上達していきました。
特に懇意にしてくれたのはA先輩で、よく一緒に撮影に行っては、少年を指導し、色々と面倒を見てくれたので、
兄弟のいない少年はA先輩を実の兄のように慕っていました。

ある時、A先輩は地元のフォトコンテストに応募し、その作品が優秀賞に選ばれました。
少年はそれを自分のことのように喜び、また自慢に思いました。
A先輩もとても喜んでいました。
でもそれからしばらくすると、A先輩はなんとなくクラブを休みがちになり、ある時からぱったりと来なくなってしまいました。
おかしいなと思っていた頃、A先輩がしばらくぶりに部室に顔を出しました。
手には退部届をもっていました。
少年はたまらない気持ちになり、A先輩にまた一緒に撮影に行こうと言いました。
でもA先輩は悲しそうな目で少年を見て、
「そのうちおまえにもわかるよ。」
と言い残して、部室を後にしました。
少年はきっとA先輩は写真で結果を残せたので、早めに受験勉強を始めたのだろうと思いました。

57: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:13:12.931 ID:sEf0Zoki0
A先輩がいなくなったあとも、少年は毎日写真を撮り続け、彼はさらに上達していきました。
1年が過ぎた頃には、彼も色々なコンテストで入賞するようになっていました。

ある時、少年は暗室で作業をしていました。
それはコンテスト用に応募する、モデルを使ったポートレート写真でした。
そのモデルの背景に窓があり、そこに3歳ぐらいの女の子が写っていました。
女の子は黄色い傘をさしていました。
「こんな目立つ傘が写ってると写真が台無しだあ」
と思い、彼はその写真をゴミ箱に捨てました。

次に少年は、交差点の写真を撮りました。人や車でごった返す都会の交差点。
暗室でその写真を現像していると、彼はビルの間に開く、黄色い傘が目にとまりました。
雨が降っているわけでもないのに一つだけ開いた傘は、人混みに中でとても目立ちました。

次に彼は、風景写真を撮りました。
手前に湖があり、その奥に白雪を背負った山々が見えています。
暗室の定着液に浮かぶその写真の中で、彼は湖にボートが浮かんでいるのを見つけました。
小さなボートなので、撮る時に気がつかなかったようです。
ボートの上には、あの黄色い傘をさした少女が、こちらを向いて座っていました。

少年は何かぞっとするものを感じ、急いで他の写真を現像しました。
街角の猫、オートバイ、公園の桜、夏の砂浜。
彼が撮ったすべての写真の片隅に、必ず、その少女は写っていました。黄色い傘をさして。

少年はもしやと思い、A先輩が撮った最後のアルバムを開きました。
思った通り、そこには、あの少女が黄色い傘をさして写っていました。
今とまったく変わらない姿で。こちらを向いて。

そして彼は、先輩たちが上達したとたんにクラブを辞めていく、本当の理由を悟ったのでした。

63: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:28:48.161 ID:sEf0Zoki0
これは私が小学校5、6年だった時の話です。
実話かどうかは確認しようがない状態なのでなんとも言えません。

その当時ビックリマンチョコが流行っていてよくシールの交換をする仲間内の一人が友人のO君だった。
O君はゲーム機をたくさん持っていてPCエンジンからツインファミコンまで物凄い数のソフトがあったので遊ぶ時は大概O君の家に集まった。
O君の家にはおばあちゃんと父親の3人暮らしで、おばあちゃんは常に家にいたのを覚えています。

その日、いつもの様にO君の家に遊びに行くと、いつもは何人か溜まっているのにその日は誰もいませんでした。
いっつも居る人間がいないのはなんだか不思議な感じでしたが
「コウイチ(当時の私の親友です)来てないの?」
と聞くと
「うん、まだ来てないけど後で来るってよ」
と言われたので中で待つことにしました。

その当時、O君はファミコンのくにおくんシリーズにはまっていたのでその日もそのソフトをしていました。
私はくにおくんシリーズは苦手だったので一番強いリュウイチ、リュウジをハンディとして使っていたと思います。
それでもすぐ死んでしまうのでその後はずーっと待ってるだけになってしまいます。

それから1時間くらいしてもコウイチは来ませんでした。
相変わらずすぐに死んでしまうので後は待つだけになります。
コウイチとO君はよく話していましたが、私とはあまり話しませんでしたのでそんな時はやり場に困ります。
暇だ、暇だ、コウイチ早く来ないかなぁと思いながら、普段は見ようともしないO君の部屋を見回したりしました。

そんな時、前から外れていたけど気にもとめなかったジャッキーチェンのポスターが気になりました。
セロテープで貼ってあったため4隅とも乾燥してしまっていました。
セロテープは机の上にあるので勝手に貼り直そうと思い、四隅の乾いたセロテープを外すと『バサッ』と重力で勢いよくポスターが落ちました。

その瞬間私は凍り付きました。
なんとそこにはお札が貼ってあったのです、それも大きくオレンジ色でいかにもな感じのお札だったので私はゾッとしました。
しかし、O君は動じませんでした。
「あっ、落としたのちゃんと貼っといてね」
と、まったく気にしていないのを見て益々不気味さを感じました。

65: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:29:32.064 ID:sEf0Zoki0
それでも何か言わなくちゃいけない気がしたのでポスターを貼りながら
「これ本物?」
と尋ねました。
「ああ、たぶんね。」
とそっけない返答が戻ってきました。
私は震えている手でポスターを直し終えました。
それと同時くらいでしょうかO君もファミコンに飽きたのか『バチン』とソフトを抜いて
「ふぅ~」
と息を抜きました。

すると突然
「面白いもの見せてあげようか?」
とO君の方から言い出しました。私も会話に詰まっていたので
「うん」
と返事しました。
そうするとO君は別の部屋に行きました(O君の部屋は離れみたいになっているので独立していました。)
そしてすぐに20センチくらいの箱を持って戻ってきました。

これ見てみと言うとO君は箱を開けました。
中にはまたしてもゾッとするものが入ってました。
ヒト型と言うんでしょうか紙で作られた人形でした。

「な、なにこれ?」
震える声で聞きました。
「良くは知らない。でも俺の代わりになるらしい。」
とO君は言いました。
もう私は帰りたくて仕方ありませんでした。しかし、O君は続けました。
「あのさぁ、俺きっと18歳までに死ぬと思う」
と言い出しました。
私はパニックです。でもあまりにも淡々と話すO君だけに、帰りたくても帰りを切り出せず
「なんで?」
と気のない返事をするのがせいぜいでした。

「母さんが迎えに来るらしい…」

もう私は何がどうなってるのかさっぱりわからないくらいパニックになっていました。
「へ~」「そうなんだ」
などの気のない返事しかできませんでした。
O君はまだ続けます。

70: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:33:31.855 ID:sEf0Zoki0
「俺が5歳の時両親が離婚したんだ、その離婚の理由はきっと母さんの病気(今思うに精神病だと思う)が原因だったと思う。
母さんよく大騒ぎしてたの覚えてるよ、なんでも壊しちゃうんだ。
それで俺は父さんとばあちゃんとここで暮らすことになったんだ。
そしてその半年後に母さんは死んじゃった…
それからなぜか毎年お払いを受けるようになったんだよね、
初めはどうしてかわからなかったけど父さんのタンスから偶然手紙を見つけてからその理由がわかった。
それは母さんの手紙だったんだけど
『Oが18才になったら返してもらいに行きます』
って書いてあったからきっと母さん迎えに来ると思う。
そうさせない様にって父さんは俺の身代わりにこの人形を毎年貰いに行ってるんだと思う…」

私はそれ以上何も言えませんでした。
もう帰りたくて仕方なかった。
するとその時
「O君~」
と外で叫ぶ声がするコウイチだった。

それ以来O君の家に行くのが嫌になった。
なんかあの時の不気味さがトラウマになってしまったからだった。
そしてO君とも疎遠になった。
中学は別の中学に行ったのでO君のこともすっかり忘れていました。

今年に入ってコウイチから連絡が入りました。中学卒業以来です。
たわいもない昔の話に華が咲いていたのでフッとO君の話を思い出しました。
それで聞いてみました。
「あのさぁ、Oって元気してんの?」
と聞くとコウイチの声のトーンが急に下がって
「ん、うん、Oは…植物状態なんだよ…」
聞くと高校3年の時にいきなり倒れたそうです。

O君が突然こうなったのは偶然かもしれません。
そればっかりはO君の意識が戻るのを待つしかありません。
これで私の話は終わりです。
なにぶん実話であるのと記憶が古いせいか曖昧な部分もありますが、
今でもあのオレンジのお札と不気味な紙人形の形だけはハッキリ覚えています。

72: cat ◆TUKUMO3rAI 2017/02/20(月) 00:36:57.505 ID:uN8Hude80
>>70
|ω・`) お母さんが迎えに来たんだね!
しかし、この世に誕生した時点で個人は個人だからして自分の分身のように扱うのはどうかと思う
まあ精神的病気だから仕方ないのか
タチ悪いー

75: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:47:16.875 ID:sEf0Zoki0
>>72
|A-) 理解できないよね
    黙って待っておけっつの

77: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:51:13.849 ID:sEf0Zoki0
今からする話は、うちのおばぁちゃんが昔体験した事です。
あらかじめ言っておきますが多少セリフに脚色をつけていますがすべて実話です。

蝉がうるさく鳴き風鈴が心地よく鳴る中学三年の夏休み。
周りは受験勉強だの家族旅行だので遊ぶ友達もいなかった僕は何もせず、まったりと家でかき氷を食べてました。
両親は仕事で家は僕とおばぁちゃんだけです。
僕はふと庭を見るとおばぁちゃんが松の木の下でイスに座り心地よく風にあたっていました。

たまには、おばぁちゃんと話をしようと僕もイスを持ち出し隣に座り
「ねぇ、ばぁちゃん。昔話かなんかない?」
と言いました。
おばぁちゃんはニッコリ笑って
「こんな老いぼれの話なんか聞いても楽しくないわよ(笑)」
と言いましたが暇な僕はそれでもいいと言ってねだりました。
おばぁちゃんは少し困った顔をして、
「じゃあ、ちょっと暑いから寒くなる話しようかねぇ」
キター!(゜∀゜)夏はやっぱり怖い話!
僕はワクワクしながらおばぁちゃんの話に耳を傾けました。

時代は大正末。
五人姉弟の長女で産まれた、私は一番下の弟をおぶさりながら家の家事を手伝い学校を行ってました。
母は牛の世話や畑仕事に営んでおり、父は村の電気を起こす機械を管理しておりました。
父はとにかく手先が起用な人で村の人がよく壊れた家具を直してくれだの、
家の屋根に穴あいたからふさいでくれだの毎日のように頼みにきてました。
そんな頼りになる父は私達姉弟の憧れであり最高の父でした。

私も女学校を卒業して、すぐに父のコネで大好きな父と同じ「○○電力」に勤めましたが、
お見合いの話がきて結婚してすぐに大阪まで嫁いで行ってました。
都会だったし知らない土地での生活や父や母が恋しいのもあり寂しくてよく手紙を書いたのを覚えてます。
丁度、生活にもなれた頃にこんな夢を見ました。
父が私の名前を呼んでいるので振り返ると家の前で杖をついて立っているのです。
「お父ちゃんどうしたの?」
と言うとニッコリ笑って何処かへ行く夢です。そんな夢を立て続けに何日も見ました。

そんなある日悲しい手紙が来ました。
大雨が降り山の土がモロくなり父が土砂崩れに巻き込まれ亡くなったらしいです。
悲しくて悲しくて毎日泣いていました。
夫も戦争に行っていたせいか余計に落ち込んでいました。
そしてあの夢は私にさよならを言いに来たんだと思いました。
私は葬式に行くために実家に帰り父の死を確認すると
「本当に死んだんだわ」
と、改めて思い大泣きした記憶があります。
母と弟と妹達がせっかくだからゆっくりして帰れば?と言ってくれ二、三日泊まって帰る事にしました。

79: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:53:26.625 ID:sEf0Zoki0
久々に私は姉弟仲良く皆でお昼ご飯を食べながら雑談していました。
母はその日夕方には帰ると言い出かけて行きました。弟が
「丁度、この時間に父ちゃん帰ってきたよな」
と言い出したのをきっかけに皆、黙り込んでしまい重い空気になりました。

そんな時に外から
「カツーン。カツーン」
と、聴こえてきます。妹が真っ青な顔で
「父ちゃんの杖の音!」
と言いました。

私が嫁いでから足を悪くして杖をつくようになったらしいのです。
そういえば夢でも杖ついてたなとその時気づきました。

でも、今はそれよりこの杖の音が気になります。
弟は窓を開けて外を見渡しましたが猫一匹いないと言うのです。
実家は田舎なもんですから遠くの方までよく見渡せます。
なのに
「誰もいない」
と震えながら言うんです。
私も皆気味が悪くなり一様玄関が開かないようにさえ木で止めて一言も喋らず外の音を気にしていました。
「カツーン!カツーン!」
だんだん、その杖の音が玄関まで近づいてくるにつれ皆、不安を隠し切れませんでした。
そしてついに玄関で音が止まりました。
「ガタッ…ガタガタ!」
あきらかに玄関の戸を開けようとする音。
妹は泣きながら
「父ちゃん死んだの分かってないのよ」
と言って隅で固まってました。
弟も冷や汗を流しながら玄関を気にしてます。
そして窓から玄関外を覗きましたが玄関外には誰もいないと言うのです。
でも玄関の戸を開けようとする音はおさまるどころか激しくなります。
弟は我慢の限界か
「誰じゃ!イタズラならやめぃ!」
と大声で叫びました。

すると玄関の音はぴたりと止みました。

80: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 00:54:50.892 ID:sEf0Zoki0
ほっとするのはつかの間、
「バン!バン!」「ガタ!ガタ」
次は私達のいる居間の、すり硝子の窓を叩く音と開けようとする音。
窓には誰もうつってはいません。
皆、恐怖におびえています。
「バン!…バン!」
妹は怖くてワァーワァー叫んでました。
そして…

「オーイ…トシエ…ト…シ…オーイ」

私の名前を呼んでいる!お父ちゃん!
私は涙がポロポロ出ました。
窓を開けようとすると弟が
「いかん!開けちゃいかんぞ!姉ちゃん連れていかれるぞ!」
と必死に私を押さえました。

「お父ちゃんが呼んでる!離せ!」

私は叫びながら弟を突き放そうとしましたが力のある弟には及ばず後ろへ投げ出されてしまいました。
「姉ちゃんしっかりせぇ!父ちゃんはもうおらんのじゃ!父ちゃんは死んだんじゃ!」
弟は必死に私に訴えました。
私は我に返り泣きながら窓に向かって言いました。
「お父ちゃんはもう死んだんよ。だからトシエはお父ちゃんにはもう会えないの。ごめんね」
すると窓を叩く音は止み、しばらくして
「カツーン。カツーン」
と、杖をつく音が聴こえだんだん音も小さくなりました。
その音は寂しく泣いているように聴こえました。
「父ちゃん天国に帰ったんじゃ」
弟は畳に涙をポロポロ落としそう言いました。

母が帰宅し、その事を話すと泣きながら
「そうけ、そうけ」
と、うなずき私に
「お父ちゃんはあんたに会いたい会いたい言うてたからね。お父ちゃんあんたに会いたかったんだろねぇ」
そう言った母の優しそうな顔は今でも思いだします。

それから毎年、父の命日には大好きだったお酒をお墓に供え、あれから息子を産んだ私は
「トシエが来たよ。お父ちゃん。孫も来たんだよ」
と成長する息子を必ず見せに行きました。おしまい。

僕はポカーンと聞いていましたが、はっ!と、おばあちゃんの顔を見たら少し目に涙がたまっていました。
それを見た僕もウルウル涙が出てきました。
おばあちゃんはこう言います。
「おばぁちゃんも天国行っちゃったらユウ君に会いにくるかもしれないけど窓開けちゃダメよ(笑)」
「来ていいよ!開けちゃうかもしれないけど」
そう言いながら僕とおばぁちゃんは家の中へ入っていきました。
とにかく蝉がうるさく風が気持ちいい日でした。

82: cat ◆TUKUMO3rAI 2017/02/20(月) 00:57:56.037 ID:uN8Hude80
>>80
|ω・`) 最後、泣ける(´;ω;`)
こういうじんわりとした話は最近泣けてしまう…
ウチは猫が死んだ次の日に夢に元気な姿で出てきてくれたなぁ
願望と言われたらそれまでだけど

83: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 01:02:24.215 ID:sEf0Zoki0
>>82
|A-) これは切ない話だねえ…
    たまにはこういうのもいいね…w

    おー、いいなあw
    うちのはここ何年も感じることはないなあ

84: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/02/20(月) 01:03:31.514 ID:TTpannnK0
>>80
怖いけど、最後はじんわりくるね~

91: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 01:13:47.396 ID:sEf0Zoki0
僕は昔、霊感が強いっていうか他の人には見えないものが見える子どもでした。
でも大人になるにつれそういうものが見えなくなって、
霊の記憶なんて薄れ始めたころです。

去年の夏休み。
僕は部活で学校に通ってました。
いつもの駅の、ホームに下りる階段で、僕は何かイヤな予感を感じました。
ホームの少し向こう、線路際に、スーツ姿の、中年の男がたっていたんです。
暑さのためか、ぼーっとしてるみたいでした。
足元に目を向けると、アナウンスで流れる「黄色の線」の上に立っています。
そのまま視線をずらすと、ホーム下でしゃがんでいるのか、胸から上だけホーム上に出してる男が見えました。
その両腕は男のズボンの裾を掴んでいました。

昔の感覚がよみがえったのか、ホーム下にいる男はこの世のものじゃないとわかりました。

ホーム下の男の手は、中年の男の足をひっぱっているみたいで、
中年の男はフラフラと、少しずつホームの端に引きずり寄せられているようでした。

この駅は普通しか停まりません。
電光掲示板をみると、次の列車は「通過」となっています。
僕はあせりました。
かけよっておじさんに声をかけるべきか、どうしようか、迷っていました。

すると、
「パアァーン」
と、逆側のホームを、急行が通り過ぎました。
その音でおじさんは我に戻ったらしく、ホーム下の男の手を振り払うように、ホームの中央に歩いていきました。

僕は、ほっとするのも束の間、ホーム下の男は、まだそこに残っていました。
「見える」僕に気がついたのか、その男は、同じ体勢のまま横移動して、
僕に向かってすごい速さで近づいて来たんです!

僕はなりふり構わず階段を駆け上がり駅を出ました。
駅の外から線路の方を見ても、そんな男は見当たりませんでした。

・・・それから、何度も同じ駅をつかってますが、こういった経験はこれだけです。

92: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 01:14:57.970 ID:sEf0Zoki0
>>90
|A-)  さて、怖い話終わりー
    音楽はどうするかなあ
    いつもの人いる?

94: 固定ハンドルネーム ◆s7ZQjcjo1pEx 2017/02/20(月) 01:16:07.310 ID:EVhIVhAja
怖い話お疲れ様ー
ありがとー!

95: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 01:17:01.036 ID:sEf0Zoki0
>>94
|A-) おつかれさまねw
    こちらこそありがとうw

102: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/02/20(月) 01:29:56.893 ID:0Dyb/70Q0
お疲れさまでした!
今日は人コワ系でしたね

またスレたつの待ってます
おやすみなさいですー

106: 毒男 ◆B.DOLL/gBI 2017/02/20(月) 01:35:05.427 ID:sEf0Zoki0
>>102
|A-) おつかれさまでしたw
    なんかそんな感じのが多かったかなw

    また告知するからよろしくねw
    おやすみねw







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深夜なので怖い話『死神の書類』『蝿男の夢』他-全10話-

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