9491049フィルムを使用するカメラの総出荷金額は長らく大きな変動がありませんでした。しかし、2001年以降は大きく落ち込むようになりました。2000年の総出荷金額は3,020億円ありましたが、2002年には2,000億円に。落ち込みの理由はデジタルカメラが普及したためです・・



カメラのキタムラ129店閉鎖の衝撃。街の写真屋を殺したのは誰か


2009年以降のデジタルカメラ市場の落ち込みの理由の一つは、リーマンショックに端を発した景気低迷の影響があります。もう一つの理由はスマートフォンの普及が挙げられます。カメラではなくスマホで写真を撮る時代になったからです。

そこでキタムラはスマホの販売を強化させていきます。ただ、スマホの販売は順調にはいきませんでした。スマホの製品としての本質は携帯電話端末だからです。


カメラのキタムラ、129店閉店へ


カメラを販売するための知識とスマホを販売するための知識は大きく異なります。カメラに慣れた既存の従業員では対応しきれず、スマホを販売できる従業員の採用が必要になりました。このことが人件費の上昇を招いてしまいました。

スマホの販売に関しては、2016年4月に総務省が発表した「端末実質0円」販売を事実上認めない方針が示された影響も見逃せません。「端末実質0円」によるスマホの販売不振はキタムラをも直撃しました。


総務省 携帯代下げで議論開始



キタムラはカメラ製品の販売に加えて写真のプリントも収益の大きな柱です。しかし、プリントも不振にあえいでいます。

プリントの不振はリーマンショックが大きく影響しましたが、もう一つの理由として見逃せないのがSNSの普及です。
フェイスブックなどのSNSの普及により、写真をプリントする機会が激減しました。SNSでシェアすることで済むため、プリントの必要性が低下したためです・・


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閉店したキタムラ水島店はどうなった?