【ガルパン】魔弾の砲手 -五十鈴 華-
- 2017年02月21日 23:40
- SS、ガールズ&パンツァー
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*この作品はフィクションです
戦車の動作、性能等、実際のものと異なる場合があります
ザワザワ…
桃「あー、みんな静粛に」
桃「先日の全国戦車道大会、ご苦労だったな」
桃「その労いの意味も込めて、少し遅れたが祝勝会の場を設けさせてもらった」
桃「まずは挨拶と乾杯の音頭を…会長、お願いします」
杏「あいよー」
杏「あー…何から言えばいいのかな…」
杏「…戦車道大会、本当にありがとね。みんなのおかげで優勝できて、私たちの学校も守れたよ」
杏「思えば最初はボロボロのⅣ号しかない状況で、なんもかんも絶望的だったけどさ」
西住ちゃんが来てくれて、ムリヤリ戦車道やらせちゃったけど…」
杏「あー…うん、やめたやめた!今日は湿っぽいのナシ!ナシナシ!
みんな今日は楽しんでってね!カンパーイ!」
~~~~
~~~~
杏「えー、じゃあ次の隠し芸は…次期隊長筆頭の澤ちゃん!よろしくね~」
梓「え、わ、私!?」
梓「え、えーと…じゃあ、戦車道が復活することになったときの西住隊長の顔のモノマネします!」
ナカジマ「やれやれー!」
梓「い、いきますっ!」
梓「」←レ○プ目
ねこにゃー「お、おぉう…」
おりょう「思ったよりガチで反応に困るぜよ」
みほ「えぇ…私あんな顔してたの…?」
杏「やあやあ西住ちゃん、あんな顔させてごめんね」
みほ「い、いえ!私は別に、そんなつもりじゃ…」
杏「あぁ、いいのいいの」
優花里「(西住殿のあんな顔、見たかったですね…)」
杏「で、来年はどーすんの?」
みほ「え?」
杏「ウチの学校、選択必修科目は毎年選択だからねー
戦車道以外にしてくれてもいいけど…」
みほ「…いえ、私の戦車道はまだ始まったばかりですから
来年もみんなと一緒に、戦車道やれればいいなぁって…」
優花里「に、西住殿ぉ…!」
みほ「優花里さんも来てくれる?」
優花里「もちろんですぅ!不肖秋山優花里、地の果てまでも西住殿とご一緒させて頂きます!」
みほ「あはは、ありがとう」
沙織「結局、今年は出会いも何にもなかったし…
私も、みぽりんと戦車道やりたいな」
麻子「私はただ、遅刻免除のためだけだったんだが…
西住さんにはそれ以上の借りができてしまった。来年も尽力させてもらう」
みほ「沙織さんも、麻子さんもありがとう」
麻子「それに、来年になって遅刻が増えないとも言い切れないからな」
沙織「いや、そこは改善しようよ!」
華「…」
みほ「…?華さん?」
華「あ、は、はい?」
みほ「あ、ごめんね。何か考え事?」
華「いえ、私…私も、ぜひみなさんと一緒に…」
桃「うぅ…いい友達を持ったなぁ…西住ぃ…!」グスグス
柚子「桃ちゃんここで泣くの…?」
華「…」
…大洗の廃校は撤回されて、来年も皆さんと一緒に学校生活を送れます
戦車道はあんこうチームの砲手として、みなさんのお役に立てた自覚はあります
華道もお母様に認めていただくことができて、何も私に気がかりなことはない筈なのです
…なのに、この胸の奥の、モヤモヤしたものは何でしょう
…まるで、私の戦車道が、華道がここで行き止まりを迎えているような、そんな気がするのです
Girls und Panzer
魔弾の砲手 -五十鈴 華-
沙織「番号!」
みほ「い、いち!」
優花里「にぃ!」
麻子「さぁん…ふあぁ…」
沙織「こらぁ!冷泉!しっかりせんかぁ!」
麻子「うるさいぞ、そど…じゃなかった、沙織…」
沙織「えぇ…?今の私、そんなに似てた…?」
優花里「…というか、何だったんですか今のノリは…
どちらかといえば私のキャラなんですが…」
沙織「いや、ついやりたくなっちゃって…」
みほ「…あれ?華さんは?」
沙織「華はおうちの人とお花の展覧会で、今日は来ないの」
麻子「五十鈴さんなしでいいのか?」
沙織「そっちの方が都合がいいっていうか…」
優花里「え?何か隠したいことでも?」
沙織「隠すってわけじゃないんだけど…」
麻子「まぁ、本人の前ではしづらい話もあるだろう」
沙織「うーん、まぁ…私の勘違いだったら恥ずかしいんだけど…」
みほ「?」
沙織「何か最近、華の様子が変なの」
優花里「はぁ…変、と言いますと…」
麻子「私は特に気になることもなかったが…」
沙織「前よりあんまり笑わなくなったような気がするし…
あと、ごはんの量も減ってるし…」
みほ「うーん…でも、言われてみればそう、かも…?」
優花里「確かに言われてみれば、なんだかうだつの上がらないというか、
何かを我慢しているような表情が気になる…ような…?」
麻子「みんな、ぼんやりと違和感は持ってるのか…ただ、確証はないんだな」
沙織「でしょ?気のせいかと思ってたんだけど、やっぱり最近元気ないよね?」
みほ「でも、普段の学校や登下校の時は普通だったと思うけど…」
沙織「特に戦車道やってる時!何かつまらなさそうな顔してる時なかった?」
みほ「…ごめんなさい、戦車道やってる時はいろいろ手一杯で…」
優花里「私も自分の仕事ばっかりで…」
麻子「私も操縦桿しか見ていなかったからな…」
沙織「私も通信主の作業中に回り見ることがあったから、たまたま気づいたようなものなんだけど…」
麻子「それに気づいたのはいつからだ?」
沙織「全国大会が終わって、ちょっとしてからかなぁ…」
優花里「その間、何かしらのイベントや学校行事などもありませんでしたね」
沙織「つまり、やっぱり全国大会がきっかけってこと?」
麻子「だが、全国大会優勝で大洗は廃校撤回、その後は華道でも母親に認められたと聞いている
それこそ、何も気がかりなことはないはずなんだが……あ」
みほ「? 麻子さん?」
麻子「…なるほど、何となくわかった」
沙織「ええっ!?ウソ!?私さっぱりだよ!?」
麻子「いや、これは私の勝手な想像で…」
優花里「冷泉殿!そこまで言われたら気になりますぅ!」
麻子「う…じゃあ、私の仮定でいいなら…」
みほ「うん、聞かせて。私、華さんと戦車道を続けたい」
沙織「悩める同級生を助けるのも、青春ってカンジだよね!」
麻子「また雑な…」
****************
****************
沙織「…」
優花里「な、なるほど…」
みほ「確かに、そういう考え方もある、かな…」
麻子「まぁ、さっきも言ったがこれは私の仮説だ。ただの思い過ごしって可能性も十分ある」
沙織「…うん、今の麻子の話だったら、最近の華のカンジにも説明がつくし…」
優花里「でも、どうしたらいいんでしょう?」
?「へぇ、面白い話してるじゃん?」
優花里「え?この声…」
杏「やあやあ西住ちゃん。奇遇だねぇ」
柚子「ごめんね、盗み聞きする気はなかったんだけど…」
みほ「会長…」
杏「ちょいどいい話があるんだ」
~~~後日、大洗女子学園:生徒会室~~~
みほ「失礼します」
柚子「あ、いらっしゃい。会長ー。西住さん来ましたよー」
杏「はいはーい。あんこうチーム、全員いるかな?」
麻子「…一限前はまだ眠い…」
華「麻子さん、しっかり」
沙織「麻子!ほらもう生徒会室ついたから!しゃきっとして!」
優花里「冷泉殿はブレないですね…」
柚子「会長、どこまで話してるんですか?」
杏「いや、あんときは五十鈴ちゃんもいなかったし、呼び出ししかしてないよ」
沙織「なんで私たちあんこうチームだけ?」
優花里「やはり、戦車道のことで?」
杏「まぁねー」
杏「それじゃあ、まずは要点を先に言おうか」
杏「…みんな、もっと強い相手と戦ってみる気はある?」
優花里「…強い相手、というと?」
華「黒森峰以上、ということでしょうか?」
杏「うん。そうなるね」
杏「…もっと言えば、あの西住まほ以上の相手だ」
みほ「お姉ちゃんより?」
麻子「あの隊長は、既に高校戦車道トップクラスの実力者の筈だが…」
杏「話の規模を大きくすると、本当に誰一人勝てないかもしれない。高校戦車道に限らずね」
優花里「そこまで言う相手とは…?」
杏「まぁ、実際見てもらおうか。この写真の相手さ」スッ
みほ「…?えっ、これ…?」
優花里「黒森峰の隊長、西住まほ殿の使用していたティーガー…ですよね?」
杏「うん、決勝で戦ったのと同じティーガーだ」
沙織「それで、この中の人ってこと?」
杏「ううん、この戦車そのものだ」
華「? どういうことでしょう?」
杏「…この戦車、自動操縦機なんだよ」
優花里「自動操縦…!?なんですかそれ!?」
みほ「…あ、聞いたことあるかも…」
麻子「私はさっぱりだ。西住流絡みか?」
みほ「私が黒森峰にいたころに、お姉ちゃんとお母さんがそんな話をしてたような…」
杏「そう、この戦車は黒森峰が開発して、保管してあるんだ」
杏「もちろん公式戦には使用不可能だし、練習ですら出てこないみたいだからね」
沙織「黒森峰、こんなの持ってるんだ…」
杏「読んで字のごとく、本当に自動で動くんだ。操縦、装填、砲撃まで全自動でね
言うまでもなく、ものすごく強い」
杏「聞いたところだと、あの西住まほを持ってしても勝てず、強すぎて練習にならないって理由で封印されたらしいよ」
みほ「こんな戦車があったなんて…」
沙織「会長は、なんでこれを知ってるんですか?」
杏「実は、ちょっと前に黒森峰から連絡があってね」
みほ「お姉ちゃんから?」
優花里「では、今回のお話というのは…」
杏「…うん。この自律機と戦ってみる気、ない?」
麻子「なるほど、そういうことだったか」
杏「全国優勝の実績かわからないけど、打診があったんだ。あんこうチームなら、これを倒せるかもしれない…ってね」
杏「もうすぐ寄港だけど、黒森峰の学園艦も同じところに寄せてるから、その時にやる形になると思うけど」
杏「…で、どうする?」
優花里「はいっ!はいはいっ!是非!是非やらせてくださいっ!」
杏「はい秋山ちゃん早かった」
沙織「ゆ、ゆかりん、テンション高いね…」
優花里「自律機ですよ!戦車が自動で動くんですよ!これを見ずして何が戦車道ですか!」
麻子「
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- 2017年02月21日 23:53
- なかなか面白かった
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