(MariCar.jp が掲載した画像)
任天堂が『マリカー』を訴えました。『株式会社マリカー』は、公道カートのレンタルサービスを提供する企業。任天堂ともマリオカートとも全く無関係です。
更新:マリカーからのコメントを末尾に追記しました。
マリカーは都内でいわゆる公道カートを使ったレンタル&ツアーサービスを展開しており、マリオをはじめ任天堂以外を含む各社キャラクターのコスプレ衣装を貸し出すサービスも提供しています。
任天堂いわく、株式会社マリカーはゲーム『マリオカート』シリーズの略称を会社名などに用いた上、マリオなどキャラクターの衣装を貸し出し、撮影した写真や映像を任天堂の許諾を得ないまま宣伝・営業に利用しており、これは任天堂に対する著作権侵害行為・不正競争行為にあたるとのこと。
同社はマリカーによる侵害行為の差し止めと損害賠償を求めて、東京地裁に訴訟を提起したことをリリースで明らかにしています。
株式会社マリカーは秋葉原や渋谷などを走るツアーを実施。今回の訴訟以前の取材に対して、店舗スタッフは利用客の9割が外国人観光客と語っていました。
任天堂とライセンス契約なりを結ばず、その社名で堂々と事業展開してセーフと思っていたことが信じがたい話ですが、マリカー的にはマリオ(やそのほか任天堂マリオカートキャラ)はあくまで多数用意したコスプレ衣装の一部、SNSなりへの投稿もあくまで客が主体、といった釈明?があったのかもしれません。
任天堂に訴えられて話題の公道カートレンタル会社マリカー、その名前でマリオ衣装も貸して宣伝してセーフと思っていたことが衝撃ですが、ここで実際の店舗内の様子を見てみましょう。
— Ittousai🕹EngadgetJP (@Ittousai_ej) February 24, 2017
......どう見てもマリオです。本当にありがとうございました。https://t.co/U388RPg06V pic.twitter.com/hNVLF9NCs2
マリカーは利用料金に「SNSレビュー料金」なる割引を設定して積極的に投稿を促していたほか、みずからも任天堂ほかのキャラクターを用いてYouTubeなどで積極的に発信しています。
(動画を貼ろうとYouTubeの公式チャンネルを開いたところ、リロードしたら目の前で動画が消え、現在はサムネイルのみ残っています。)
任天堂のリリース末尾は「当社は、長年の努力により築き上げてきた当社の大切な知的財産を保護するために、今後も継続して断固たる措置を講じていく所存です」。
追記:マリカー側のコメントが届きました。現在は訴状が届いていないため法的側面について具体的コメントはできないものの、サービスについては複数の弁護士・弁理士など専門家に相談したうえ、不正競争行為および著作権侵害に当たらないとの判断のもと運営してきたとのこと。
数か月前には任天堂の担当者と協議し、「理解を示すコメントも得られていました」。
(一方の任天堂側は、数か月前から連絡していたが誠意のある対応が得られなかったため訴訟を提起したとしています)。
マリカーはまた、「現在の報道については事実とは異なる内容がある」としています。