【ガルパン】身魂の操縦手 -冷泉 麻子-
- 2017年03月05日 22:10
- SS、ガールズ&パンツァー
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*この作品はフィクションです
戦車の動作、性能等、実際のものと異なる場合があります
麻子「…」
コンッコンッ
麻子「…んぅ…」
ガンッ!ガンッ!
麻子「うぅん…何だ…」
沙織「起きろーっ!!」
麻子「うわっ!」
麻子「…な、なんだ、沙織か」
沙織「なんだとは何よぉ」
麻子「人がⅣ号で気持ちよく寝てるのに、何の用だ」
沙織「もー、放課後に紅白戦やるって言ってたじゃん!」
麻子「あぁ、そうだったか…」
沙織「ほら、しゃきっとする!みぽりん達もう来るから!」
麻子「うぅん…あと1時間…」
沙織「もー!!」
優花里「お疲れ様です、武部殿っ!」
沙織「あ、みぽりん、ゆかりん。麻子が起きなくって…」
華「ふふ、沙織さんはいつも楽しそうですね」
沙織「…あれ、もしかして私、見世物にされてる…?」
麻子「ほら沙織、楽しいだろ。もうちょっと楽しんでていいぞ」
沙織「楽しくないから!ほらもう起きて!」
…また、いつもの戦車道が始まる
沙織が私を起こして、西住さんの指揮で私が戦車を動かして…
そんな、ちょっと眠いけど楽しい戦車道が、どこまでも続くと思っていたんだ
…だが、私の戦車道を待ち受けていたのは…
Girls und Panzer
身魂の操縦手 -冷泉 麻子-
桂利奈「うわぁー!!」
ギギーッ
シュポッ
梓「すみません!ウサギチーム、三突にやられました!」
みほ「大丈夫ですか!?」
梓「はい、全員無事です!」
みほ「わかりました!」
優花里「これでこちらは残存2両、Bチームは3両ですか…少し厳しいですね」
沙織「みぽりん、どうする?」
みほ「三突を見失ってしまえば、また待ち伏せされる危険があります」
みほ「ウサギさんがやられた位置から推測して、まずは三突を叩きましょう」
みほ「おそらくこの地点…ですが、周りの木々がジャマで、上手く進めないかも…」
みほ「麻子さん、いけますか?」
麻子「まかせろ」
みほ「わかりました。では、この位置まで移動してください」
麻子「ほい」
ゴゴゴッ
沙織「麻子、よくこんなところ飛ばせるね…」
麻子「このくらいなら問題ない」
優花里「頼りにしてますよ、冷泉殿っ」
ゴオオッ
みほ「!これは…」
華「え?」
みほ「右後方からアヒルさんです!」
典子「あんこうチーム発見!根性で仕留めますっ!」
杏「あいよー。がんばえー」モグモグ
沙織「ど、どうしよ?このままじゃ三突とはさみうちに…」
みほ「…わかりました、右から迂回します。ここにレオポンさんを配置しているので、すれ違いざまに打ってもらいます」
ナカジマ「あー、こちらレオポン。アヒルさんの迎撃だね、了解ー」
みほ「麻子さん!」
麻子「ほい」
ガタガタ…
沙織「ちょ、だいぶ揺れてない!?」
華「麻子さん、大丈夫ですか?」
麻子「ん、まだ大丈夫…」
ガタタッ
典子「今!撃てーっ!!」
あけび「ハイッ!」
ドォォン!!
みほ「きゃあ!」
麻子「ぐっ!足元が…!」
ガタタッ
華「あっ…!麻子さん!!前!前っ!!」
麻子「えっ…!」
麻子「(大木…!ダメだ!間に合わなっ…!!)」
みほ「ぜ、全員、衝撃に備えっ…!!」
ギギーッ
ドカッ
沙織「きゃあ!」
優花里「うわっ!」
みほ「あ…わ、わ、うわぁあぁ!」
みほ「(あっ、お、落ちっ…!)」
華「みほさんっ!!」
ガッ
ドゴッ
ドサッ
沙織「うぅ…みんな、無事…?」
麻子「う…私はだいじょ…」
優花里「あ…に、西住殿は?」
華「…え?」
沙織「まさか、外にっ…」バッ
みほ「」
沙織「う、嘘…みぽりん!!」ガタッ
優花里「西住殿ぉっ!!」ガタタッ
麻子「あ…」
優花里「西住ど…」
ドロッ
沙織「え…?」
優花里「なっ、血…え…?」
優花里「あ…!」
沙織「み…みぽりん!!起きて!!みぽりんっ!!」
優花里「西住殿っ!!西住殿ぉ!!」ポロポロ
華「待ってください!!」
優花里「」ビクッ
華「…頭を打っているのであれば、むやみに動かすべきではありません」
華「額は出血しやすいだけです。まずは落ち着いてください」
沙織「は、華っ…」
華「沙織さん、全車両に訓練中止の連絡を。優花里さんは救急車を」
沙織「わ、わかった」
優花里「あ、りょ、了解、です」グスッ
・・・
沙織「…以上、通信終わります」
沙織「…ふぅ…」
麻子「…はぁっ…はぁっ…」
沙織「麻子?」
麻子「…わ、私が…私のせいで…西住、さん…」ガタガタ
沙織「麻子っ!」ギュッ
麻子「あ…さ、沙織…」
沙織「大丈夫だから。麻子のせいじゃないから。ね」
麻子「あ…」
ピーポーピーポー
優花里「あ、私が付き添います!」
沙織「落ち着いたら連絡してね」
優花里「はい、お任せください」
ブロロロロ…
沙織「…みぽりん…」
華「大丈夫ですよ、きっと。信じましょう」
沙織「うん…」
麻子「…」
沙織「麻子。大丈夫だから」
麻子「あ、あぁ…」
沙織「(…そっか…麻子、ご両親を事故で亡くしてるんだもんね)」
沙織「(これで大丈夫って言う方がムリかぁ…)」
~~~数十分後:大洗総合病院~~~
沙織「みぽりんっ!」ガチャッ
みほ「…あ、みんな」
華「みほさん」
麻子「…に、西住さん…」
みほ「わざわざ来てくれたんだ。ありがとう」
優花里「西住殿…西住殿ぉ…」グスグス
みほ「優花里さん、私はもう大丈夫だから」
沙織「大丈夫だったの?その、頭の包帯は…」
みほ「うん、ただの脳震盪だって。ちょっと額が切れちゃってたけど…」
華「そう、ですか…」
みほ「これから精密検査だけど、何ともなければすぐ退院できるから」
沙織「もー!キューポラから乗り出すの危ないっていっつも言ってるじゃん!」
みほ「ご、ごめんね」
沙織「…でも、よかった…本当に、大丈夫そう、で…ぅぇ…」グスッ
みほ「…本当にごめんなさい、心配かけちゃって…」
麻子「う…」
みほ「…麻子さん、私は大丈夫だったから」
みほ「ごめんね…」
麻子「そんな…私が、あんな事故を起こさなければ、こんなことには…」
麻子「…っ…!ごめん…ごめんなさい…西住さん…!」
みほ「ううん、いいの。大丈夫。」
みほ「あれは砲撃で体勢が悪くなっちゃってたし、仕方ないよ」
麻子「しかし、砲撃に気を取られて前方不注意だったのは間違いないんだ、あれは…」
沙織「もー、いいの!麻子!」
沙織「みぽりんがこう言ってるんだから、麻子もあんま気にしちゃダメだよ」
麻子「…あ、ああ…」
華「元気そうでよかった…では、そろそろお暇しましょうか」
優花里「そうですね。西住殿、しっかり休んでください」
みほ「うん。今日はホントにありがとう。また学校でね」
沙織「うん。またね」
~~~後日:大洗女子学園~~~
桃「えー、それでは、これより本日の訓練を開始するが…」
桃「その前に、今日から隊長の西住が訓練に復帰することとなった」
みほ「みなさん、長く留守にしてごめんなさい」
梓「西住隊長、無事でよかった…」グス
あゆみ「河嶋先輩、大泣きしてたもんねー」
桃「うるさいっ!」
杏「まーまー、河嶋も心配だったんだもんね」
桃「…会長まで…!」
桃「ああもう!とにかく、もう二度と心配をかけるんじゃないぞ!」
みほ「ふふ、ありがとうございます」
桃「…ゴホン、今回はまず、2チームに分けて紅白戦を行い、西住の体調を確認することとする」
桃「全員、準備しろ」
みほ「それではみなさん、お願いします」
=====
沙織「準備いいよ、みぽりん」
優花里「こちらも大丈夫です!」
華「…フフ、Ⅳ号を動かすのも、久しぶりですね」
麻子「こっちも大丈夫だ。いつでもいけるぞ」
みほ「了解です。他車両、用意できましたか?」
杏『あー、こちらBチーム。全車準備オッケーだよー』
みほ「わかりました」
みほ「…それでは、訓練開始します。パンツァー・フォー!」
沙織「…」
みほ「…?」
華「あら…?」
優花里「…?冷泉殿?」
麻子「…」
みほ「麻子さん?」
沙織「麻子?どうし…」
麻子「はぁっ…はっ…はっ…」ガタガタ
みほ「えっ…?麻子さん?」
麻子「に、にしずみ、さ…」ガタガタ
沙織「ちょっ…!どうしちゃったの!?麻子!!」
華「すごい汗…!」
麻子「ご、ごめ…ぁ…」フラッ
ドサ…
沙織「麻子!麻子ぉ!!」
~~~~大洗女子学園:保健室~~~~
麻子「…」
麻子「…ん…あれ…?」
沙織「…あ、起きた?」
みほ「麻子さん…」
麻子「ここは…保健室か?確か私は、さっきまで…」
沙織「うん…」
麻子「…っ…そうか、私は…」
麻子「…すまない、西住さん…」
みほ「ううん、私は何ともないの」
みほ「それより、麻子さんの方は…その、大丈夫?」
麻子「…ああ、今は、なんともない」
沙織「麻子…
コメント一覧
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- 2017年03月05日 23:48
- いいな!前回といいすごく好き
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最初に連想したのは救急戦隊ゴーゴーファイブのイエロー回