ヴィーネ「私、タプちゃんと付き合えることになったの」ガヴリール「よかったじゃん」
- 2017年03月07日 22:40
- SS、ガヴリールドロップアウト
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ガヴ「まぁ、一応私も天使だし…ちょっとくらいは善行積まないとね」
ヴィーネ「…まったく、ブレないわねぇ、ガヴは」
ガヴ「いやいや、私だってちゃんとヴィーネを祝福したい気持ちはあるよ」
ヴィーネ「ほんと~?」クスクス
ガヴ「ほんとほんと。…おめでとう、ヴィーネ」
ヴィーネ「ふふ、ありがと」
ガラガラ
タプリス「月乃瀬せんぱーい!一緒に帰りましょう!」
ヴィーネ「はいはい、じゃ、また明日ね?ガヴ」
ガヴ「おー」
ガヴ「………」
ガヴ(ヴィーネ、今何してるのかな…)
ガヴ(タプリスと一緒にいるんだろうけど…)
ガヴ(…折角実った恋だもんね。きっと、すごく嬉しいだろうなぁ)
ガヴ「…………あっ」
ガヴ「…死んだ」
『おいおいどうした~?』
『今日のお前なんかキレ悪いぞ?』
ガヴ「………」
ガヴ「『ごめん。ちょっと調子悪いわ今日』っと…」
ガヴ「……はぁ」
ガヴ「飯、作るか。もうこれからは、ヴィーネに頼ってなんかいられないし」
ガヴ「調理部の二人が料理するとこは何度も見たし、私でもたぶん…」
ガヴ(そういや天界にいた頃は妹におやつ作ったりもしてたっけ…)
ガヴ「…いただきます」
モグモグ
ガヴ「……うまい」
ガヴ(コンビニ弁当なんかよりは、よっぽど)
ガヴ(でも)
ガヴ「……ヴィーネが作った方が、美味しいな」
ガヴ「………」
ガヴ「…まだ、8時か」
ガヴ「……したいことも、特にないな」
ガヴ「…寝てしまおう」
ガヴ(……こんな早い時間に寝るなんて、いつぶりかな)
ガヴ(ヴィーネは、いつもこのくらいの時間に寝てるらしいけど…)
ガヴ(……ヴィーネ、は)
ガヴ(……もう、寝たんだろうか?)
ガヴ(…………)
ガヴ(タプリスの好きなものを教えたり、タプリスと二人きりになれるようにしたり、…種族の壁をどうにかしようと、みんなで考えたり)
ガヴ(思えば、この一ヶ月私はヴィーネのために結構働いた)
ガヴ(…なんで、だろう)
ガヴ(単に、ヴィーネとタプリスに上手くいって欲しいと、心から思っていたから?)
ガヴ(だとしたら、なんで私はそんな気持ちになったんだ?)
ガヴ「……わかんない」
ガヴ「生きてきて…こんなの初めてだ」
サターニャ「おっはよー!どうしたの、ガヴリール?元気ないじゃない」
ガヴ「…いや、昨日ちょっとよく眠れなくてさ。それで寝不足なんだ」
サターニャ「アンタが寝不足なんていつものことだと思うんだけど」
ガヴ「…んー、いや、なんつーか。寝覚めが悪かった?みたいな、そんな感じ」
ラフィ「うふふ。もしかしてそれ、ヴィーネさんのことでですか?」
サターニャ「ヴィネットの?なんで?」
ラフィ「あら、サターニャさん知らないんですか?ヴィーネさんとタプリスさんのこと…」
サターニャ「いやそれは知ってるけど…なんでそれでガヴリールの調子が悪くなるのよ」
ガヴ「……ヴィーネは、関係ないよ。昨日ゲームで嫌なことがあったんだ」
ラフィ「あらあら。ガヴちゃんがそういうならそれでいいですけど…」
サターニャ「~~~」
ガヴ(そういえば、今朝はヴィーネ見ないな。いつも一緒に登校してるのに…)
ガヴ(…タプリスと、一緒なのかな)
ガヴ(当然だよな、だって恋人同士なんだから…)
サターニャ「ガヴリールっ!」
ガヴ「…お、なんだ急に。大声出して」
サターニャ「話聞いてなかったの?今日は小テストがあるらしいわ!だから、私と勝負しなさい!」
ガヴ「…やだよ。めんどくさいし、どうせお前私に勝てないだろ」
ガヴ(…あーそういや、昨日も宿題やってねぇや)
ガヴ(また、ヴィーネに教えてもらうか)
ガヴ(…それくらいなら、いいよな?)
サターニャ「ククク…ひれ伏しなさい愚民共。全ての悪を統べる者、胡桃沢=サタニキア=マクドウェルの登校よ!」
ラフィ「あれ?昨日は完全無欠の悪魔大将軍と…」
サターニャ「同じような意味でしょっ!」
ガヴ「……」キョロキョロ
ガヴ(あれ、ヴィーネまだ来てないのか)
ガヴ(まぁ、じきに来るだろ。あいつが遅刻とかするわけないし…)
ガヴ(休みの連絡も…来てないよな、うん)
ガヴ(…まだ、来ないな)
サターニャ「ヴィーネの奴遅いわね。これじゃ宿題写す時間ないじゃない」
ガヴ「…お前勉強したんじゃないのかよ」
サターニャ「はんっ!決められたカリキュラム通りに課題をこなしたところで、真の力はつかないわ!」
ガヴ「もう好きなようにやれよ」
キンコンカンコーン
ガヴ(HR五分前の予鈴が鳴った)
ガヴ(これじゃ、ヴィーネに宿題は見せてもらえないな…)
ガヴ(………)
ガラガラ
ヴィーネ「ふんふふんふ~ん♪」
サターニャ「あっ、やっと来たわねヴィネット!」
ヴィーネ「わ、どうしたのサターニャ」
サターニャ「遅いわよ!心配したじゃない!私を心配させたお詫びに宿題を見せなさい!」
ヴィーネ「どさくさに紛れて楽しようとしない」ペシッ
サターニャ「てっ」
ガヴ「…遅かったじゃん。なんか事故にでもあってんのかと思ったよ」
ヴィーネ「ごめんね。ちょっとタプちゃんに勉強教えてあげてたの」
ガヴ「………へえ」
サターニャ「ほんと?ありがとうヴィネット!」
ヴィーネ「ガヴも、ほら。どうせ宿題やってないんでしょ?」
ガヴ「…私は、いいよ」
ヴィーネ「…え、そう?ならいいけど」
ガヴ「………」
ガヴ(いやだな、この感じ)
ガヴ(すごく、もやもやする…)
ガヴ(…ヴィーネ、機嫌いいな)
ガヴ(授業中も、ずっとにこにこしてて…)
ヴィーネ「~~…?」チラ
ガヴ「…っ!」ビクッ
ガヴ(やば、目合っちゃったっ)ササッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「ねぇ、ガヴ。さっきの授業中、私何か変だった?」
ガヴ「…え、なんで?」
ヴィーネ「いや、私の方じっと見てたから…」
ガヴ「…や、なんか、やけに今日機嫌いいな~なんて思って…」
ヴィーネ「そ、そうかな?…顔に、出ちゃってる?」
ガヴ「……いや、別に隠さなくてもいいと思うけどね」
ガヴ(さっきから私、思ってることと逆のこと言ってる気がする)
ガヴ(…おかしいな、そんなことをしても、意味なんてないのに)
ガヴ(そもそも、私はどうしたかったんだっけ?)
ガヴ(こんな展開を、私は望んでいたのか?)
ガヴ(…いや、別にこれが悪い展開なはずがないんだけど)
ガヴ(少なくとも、ヴィーネとタプリスの2人は、幸せなんだろうし…)
ガヴ(………)
ガヴ(だめだ。これ以上考えちゃ)
ガヴ(…何も、変わってない。ヴィーネとタプリスが付き合おうと、付き合うまいと、私には何の関係もない)
ラフィ「元気ですね。先程まで廊下に立たされていらっしゃった方とは思えない…」
サターニャ「なんでアンタが知ってんのよ別クラスでしょ!?」
ガヴ「…お前ら毎回毎回昼休みになると私の席に来るな」
サターニャ「なによ、悪い?」
ガヴ「いや、別にいいけど」
ラフィ「まぁまぁ、私は好きですよ。この4人で食べるお弁当は」
ヴィーネ「あ、ごめんなさい。私、今日からはタプちゃんと食べるわ」
ガヴ「…え?」
未入学なのはアニオリ
…のはず
サターニャ「あー、そういやアンタたち付き合うことになったんだっけ?」
ヴィーネ「も、もう、そういうこと口に出して言わないでよ…!」
サターニャ「別にいいじゃない。おめでたいことなんだから」
ヴィーネ「そ、そうだけど…」
ラフィ「お弁当箱が二つあるようですが…もう一つはタプちゃんの?」
ガヴ「……ぇ」
ヴィーネ「そうよ。たまーに、ガヴにご飯作ってるって話をしたら、『月乃瀬先輩のご飯食べたいです!』って言われちゃって…」
ガヴ(お弁当、なんて)
ガヴ(私、作ってもらったこと、ない)
ラフィ「こらこら、サターニャさん?」
ヴィーネ「あ、ごめんね…ちょっと惚気みたいだった?」
ガヴ「………」
ヴィーネ「そういうわけだから…ごめんね。タプちゃん、中庭で待
コメント一覧
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- 2017年03月07日 23:10
- このタプリスの前世は「泣いた赤鬼」の青鬼かな?かっこよすぎ
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- 2017年03月07日 23:14
- 途中かなりキツかったけど本当に良かった......
あぁ良かった...
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- 2017年03月07日 23:36
- ワイこういうの大好き
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- 2017年03月07日 23:44
- サターニャがマジで何も知らなかったんならガヴを励ましまくって結局ガブとサターニャがくっついてラフィもヴィーネも後悔するみたいなの見たかった
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- 2017年03月07日 23:53
- 好き
-
- 2017年03月07日 23:58
- >>4
それもちょっと見たい。
何かを企んだ側の取り返しのつかない後悔とかは結構良い。
ただやっぱガヴィーネハッピーエンドが好きだぜぇ......
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