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マジメな大人のひたむきな仕事に元気をもらおう。「スポットライト 世紀のスクープ」 » | がらくたGallery

3月

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マジメな大人のひたむきな仕事に元気をもらおう。「スポットライト 世紀のスクープ」

By ono   2017年3月15日



スポットライト 世紀のスクープ
 前回の記事から1か月近くが経ってしまいました。仕事が非常にタイトと言いますかシビアと言いますか、こったこたになっているオノです。大人をやってると色々ありますよね。理不尽なことも腹立たしいこともぶん投げたくなる時も。
 で、そんな時は頑張る大人達の姿に元気をもらうというのはどうだろう・・・という訳で「スポットライト 世紀のスクープ」。ボストングローブ紙が2002年に書いたセンセーショナルな記事と、それを手がけた記者達を、事実に基づいて描いています。で、その記事というのが「数十人もの神父による児童への性的虐待を、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた衝撃の事実」であり、こうした重大な罪がなぜ黙殺されてきたのかを取材した、というものなんですね。アメリカンジョークのネタではよく聞く話ですが、実際の事件にしてはあまりにも話が深刻過ぎますよね。単に個人の特殊性とは片付けられないのではないか、という部分も問題です。

ストーリー(公式HPを参照)
 2001年の夏、ボストン・グローブ紙に新しい編集局長のマーティ・バロンが着任する。マイアミからやってきたアウトサイダーのバロンは、ある神父による性的虐待事件を詳しく掘り下げる方針を打ち出す。その担当を命じられたのは、独自の極秘調査に基づく特集記事欄《スポットライト》を手がける4人の記者たち。デスクのウォルター”ロビー”ロビンソンをリーダーとするチームは、事件の被害者や弁護士らへの地道な取材を積み重ね、大勢の神父が同様の罪を犯している実態と、その背後に教会の隠蔽システムが存在する疑惑を探る・・・

 写真が「スポットライト」チーム。左から、冷静沈着なリーダー「ウォルター(マイケル・キートン)」、新任の編集局長の「マーティ(リーヴ・シュレイバー)」、行動力のある熱血記者「マイク(マーク・ラファロ)」、紅一点でひたむきな仕事をする「サーシャ(レイチェル・マクアダムス)」、皆を暖かく見守る「ベン(ジョン・スラッテリー)」、地道なデータ分析を行う「マット(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)」の以上6名。何だか左側の3人にただならぬものを感じるなー、と思ったら、この人たち、バットマンとウルヴァリン(の兄)とハルクじゃないですか!あと、白髪頭のベン役の方はアイアンマンことトニー・スタークのお父さん(ハワード・スターク)役。なんだか安心して取材を任せられそうですね!

■本当の話だからこその重み

「カトリック教会は裁判の証拠を隠せると・・・?」
「妄想で言ってるんじゃない。記録保管所へ行ってみろ。教会は何でもできる。
 ・・・何でも。」


 本当に事実をなぞったストーリーになっていますので、スポットライトチームの皆さんはひたすら地道に取材を進めていきます。だからストーリーも派手なところは全くないのです。なのに登場人物が話す言葉の一つ一つがすごく重みを持って訴えかけてくるんですよね。神様と同列なくらいに信じていた神父様に虐待され、そのことを言えずに暮らしてきた人、被害者団体として散々声を上げてきたのに、事を荒立てたくない人たちに無視されてきた人、それでもやっぱり教会は人々の心のよりどころだから、と敢えて教会を守りたい人、いろんな人のいろんな思いが等身大で伝わります。
 あと、マイケル・キートン演じるウォルターが印象的でした。あんまり表情を変えないキャラなのだけど、スーッと深い色をした目が何か訴えてる感じが良い。バットマンとか言ってすみませんでした。バードマンも良かったです、一応。

マイク・レゼンデス記者。とにかく熱い。

 そんなわけで、実際のスポットライトチームはこの記事によって公益報道部門でピューリッツァー賞を受賞。この記事の後、世界中の各地でこうした虐待が行われている事が次々と明らかになり、せきを切ったように訴訟が起きています。2002ですから結構最近の話のはずなんですけど、日本だとあまり報道されていなかったような・・・。とにかく、オススメの映画なのは確かです。

  


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