HP Spectre x360レビュー、使いやすさもデザインも◎の2in1 PC:旅人目線のデジタルレポ 中山智
旅先でもガッツリ使えるスペックです
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旅先には必ずノートPCを持っていく旅人ITライター中山です。日本HPから発売されたスタイリッシュなデザインの13インチ2in1ノートPC「HP Spectre x360」。今回は、この「HP Spectre x360」のスタンダードモデルをレビューします。
「HP Spectre x360」は3つのモデルがあり、最上位のパフォーマンスモデルはCPU:Core i7-7500U、メモリ:16GB、ストレージ:1TB(SSD)、ディスプレイ:4Kで価格は直販で17万9800円から。下位のベーシックモデルはCPU:Core i5-7200U、メモリ:8GB、ストレージ:256GB(SSD)、ディスプレイ:フルHDで、直販価格13万9800円からとなっています。
▲スペック違いで3モデル構成
今回レビューするのは中間のスタンダードモデルで、CPU:Core i7-7500U、メモリ:16GB、ストレージ:256GB(SSD)、ディスプレイ:フルHDとなっています。価格は直販で15万9800円から。
上位のパフォーマンスモデルとはディスプレーの解像度とストレージ容量が違うほか、パフォーマンスモデルにはデジタイザペンの「Spectreアクティブペン」が同梱されています。Spectreアクティブペンはオプションでも販売されていないので、別途買うことはできませんが、マイクロソフトの「Surface ペン」も対応しているので、スタンダードモデルとベーシックモデルを購入したユーザーは、そちらが利用できます。
▲全モデルに専用スリーブケースが付属する
本体はアルミニウムの一体成形で持ってみるとたわみなどが感じられず、剛性感はバッチリ。実際に天面加圧試験300kgfをクリアーしており、荷物を多く詰め込んだバックパックに入れても安心です。ただし重量は約1.31kgで同じ13インチモデルでも、カーボンや樹脂などを使った薄型PCと比べるとずしりと重たい印象。
▲実測では1.28kgだった
キーボードは、キーピッチが実測で約19mm。アイソレーションタイプなのでストロークはそれほど深くありませんが、タイピングしにくいという感じはありません。打鍵音も小さいので、静かな場所で使っても問題なし。オン・オフ可能なバックライトも付いているので、消灯した飛行機の中でも軽快にタイプできそうです。
▲ほとんどのキーが等幅で揃っている配列
▲キーピッチは実測で約19mmとじゅうぶん余裕がある
ただし「Enterキー」がキーボードのいちばん右に配置されていないのが気になるポイント。日本語入力の場合、文字変換の確定にEnterキーを多用するので、打鍵しやすい配置になっていないということで慣れが必要です。
▲Enterキー回りの配列が特殊で、スムーズなタイピングには慣れが必要
▲タッチパッドはWindows 10の標準ジェスチャーに対応
2in1 PCということでヒンジが2軸になっており、ディスプレーが360度開き、ノートブックモードだけでなく、タブレット、スタンド、テントと4つのモードで利用可能。利用シーンに合わせて使い分けができます。ただしタブレットモードにした場合、重さが1kgを越えているので、片手で持って操作という使い方はちょっと厳しいです。
▲スタンドモード
▲テントモード
▲タブレットモード
ちなみにディスプレイを開いていくと、210度を超えたあたりで、タブレットモードに切り替えるかどうかの通知が表示されます。自動でタブレットモードに切り替える設定にも変更可能で、タブレットモード時はキーボード入力が無効となり、誤入力を避けられるので便利。
ディスプレイ上部の生体認証用の赤外線カメラを使って、Windows Helloでのログインが可能。タブレットモードでキー入力が無効になっていても、ソフトウェアキーでパスワードを入力する手間が省けるのでラクチンです。
▲赤外線カメラもあり、Windows Helloに対応
サウンドにもこだわりをもって作られているのもポイント。デンマークの高級オーディオメーカー「Bang & Olufsen」と共同で開発したサウンドシステムが組み込まれています。
▲Bang & Olufsenと共同で開発したサウンドシステム
スピーカーはキーボード上部に2つと、本体背面に2つのクアッド仕様。これにより、通常のノートブックモードだけでなく、タブレット、スタンド、テントといずれのモードで使用してもステレオ感のある音になっているので、映画など動画コンテンツを観るのにピッタリ。
また、サウンド用のオリジナルソフトがインストールされており、「音楽」、「映像」、「ボイス」の3つのモードに切り替え可能。それぞれの利用シーンで聞き取りやすいイコライジングにしてくれます。
さらに音声入力に関してもノイズリダクション機能が利用でき、背景音を削減するだけでなく、マイクの拾う声を「私の声のみ」、「複数の声」の2つのモードが利用可能。ビデオチャットや動画の生中継をするユーザーにはうれしい機能です。
▲オリジナルのソフトで音響効果を調整できる
USBポートは右側面にType-Cが2つ、左側面にType-Aがひとつ装備されています。Type-Aがあるので、変換ケーブルやコネクターなしで一般的なUSBメモリなどの機器がそのまま利用できるのはうれしいところ。Type-CはThunderbolt 3対応で、充電ポートも兼ねています。
▲右側面にはType-Cが2つと、音量ボタンを配置
▲左側面はType-Aと電源、イヤホンジャックがある
▲本体正面の中央にはディスプレーが開けやすいように凹みがある
付属の充電機は入力100-240Vで出力20V、3.25A、容量65W。急速充電に対応しており、約30分で50%の充電が可能。充電をし忘れても短い時間ですぐに電源なしでも使えるようになるのは、移動の多い旅人にはうれしいポイントです。
ただし充電には高出力が必要で、一般的なUSB充電機やモバイルバッテリーを接続したところ、充電状態にならないか出力不足のアラートが表示されました。長時間移動するときは付属の充電機を持ち歩いたほうが良さそうです。
▲2つのType-Cコネクターの間にランプがあり、充電時に点灯する
▲付属の充電機はコンセント差し込み部分を付け替えられる
▲付属の充電機のスペック。かなりの高出力だ
ちなみに、充電機はコンセント直付けのダックヘッドのほか約100cmのコードが同梱されており、差し替えて利用可能。ダックヘッド装着時のほうが255gと軽いため、移動にはダックヘッドがオススメです。
▲ダックヘッド装着時の充電機は255g
▲本体と合わせると1.54kgとなる
本体サイズは約307(W)×219(D)×14.9(H)mm/で重量は約1.31g。膝の上に広げるいわゆるラップトップ的な使い方もできなくはありませんが、喫茶店のテーブルやホテルのデスクに置いて使うのがしっくりとくるサイズ感。外回りというより、泊まりがけの出張が多いビジネスマンや、旅先で写真や動画を編集したいというユーザーに向いているPCだと思います。