SL-1200G(33万円)の半額以下。でも旧世代SL-1200mk6(2008年当時6万9800円)の倍以上の価格なんですよ。悩ましい。
V字回復を果たして年々熱を帯びてきたアナログレコード市場。ソースとなるレコードだけではなく、レコードプレーヤーも各社から多くのモデルが新たに発売されています。
ハードウェアとしてのレコードプレーヤーを見ると、USB接続・録音機能やフォノイコライザーを内蔵するモデルの人気が高く、機能面での充実度がトレンドとなっていますが、パナソニックが新生テクニクスブランドで新たに発表した「SL-1200GR」は違います。機能面では過去のオーディオブーム時に登場したモデルと大差ありません。
テクニクス、というとDJ機器ブランドという印象が強いのですが、~90'sの時代までは高級オーディオブランドとして確固とした存在感を出していました。そして「SL-1200GR」もピュアオーディオの文脈を継ぐもの。レコードの音質を高いレベルで引き出すことを念頭に開発されたモデルです。
その結果、希望小売価格は14万8000円となってしまうのですが。
冒頭に書いたように、2016年モデルのSL-1200G(33万円)より安い。でも2008年モデルのSL-1200MK6(当時6万9800円)より高い。圧倒的駆動力を誇るSL-1200Gよりもグレードの下がるモーターを採用、同時に各部の材質を見直してコストダウンを図っているけど、SL-1200MK6と比較するとゴージャスな作りになっているのも事実です。
特にプラッターはSL-1200MK6をベースに補強用のリブを追加。さらにデッドニング用のゴムを張るなど、作りこんでいるなあという印象が強い。モーターだって新開発品(そしてDJの現場で脚光を浴びたSL-1200MK6よりも高出力)ですよ。人気が高まっているとはいえ、レコードプレーヤー用のモーターを次々と開発しているパナソニックの体力、すごいなあ。