929 :名無し職人:2005/04/18(月) 22:16:52
武道一筋で風邪一つひいたことがないことが自慢だった爺ちゃん。
頑固一徹で「士たるもの文武両道であるべし」と結婚を申し込みに来た父ちゃんを
その場で強制的に入門させて「黒帯取るまで結婚は認めない」と言い放った爺ちゃん。
もやしっ子だった父ちゃんに5年かけて黒帯取らせた爺ちゃん。
俺が生まれたときには徹夜で道場に篭もっての瞑想から俺の名前を考えてくれた爺ちゃん。
俺が物心ついたときから空手の手ほどきをしてくれた爺ちゃん。
ヤンチャした俺が空手の技で人を怪我させた時に足腰立たなくなるまでぶん殴ってくれた爺ちゃん。
癌を宣告されたときも「人に負けたことは数知れぬが、病に負けたことは一度もない」と笑い飛ばした爺ちゃん。
壮絶に苦しいはずの癌治療の時も家族の誰が見舞いに行っても笑顔で迎えてくれた爺ちゃん。
「痛い」や「苦しい」なんて言葉は最後まで口にしなかった爺ちゃん。

家族に当てた最後の手紙には大きく太い文字でたった一言 「押忍」

爺ちゃん お疲れ様でした。