先日「ツッコミ待ちに、圧倒的ポジティブ!TOYOTA5大陸走破写真のコピーが飛ばしてる件」で紹介した、TOYOTA GAZOO Racing 5大陸走破プロジェクト。プロジェクトのリアルをお伝えすべく、実際にプロジェクトに参加した社員にアンケートを実施、その結果が公開されました。まず、プロジェクト参加者が選んだお気に入りの写真TOP3は次のとおりとなっています。
参加者が選んだお気に入りの写真TOP3
第3位 チリ / トーレス デル パイネ・古代に戻ったか、地球外CGのような土地に生活する「道」があり衝撃的だったのを思い出せる。南米らしく埃を舞い上げて疾走する86と笑顔がかっこいい。
第2位 チリ / サンペドロ デ アタカマ
・南米ならではの厳しいながらも母性を感じる雄大な自然、中でも印象的だった砂と風と塩が生々しく思い出される。
第1位 ペルー / ラレス谷
・ペルーアンデス山脈の4000mを超える高地でも人々が生活しており、そこにはトヨタ車を良く見かける。アンデスの子供たちの笑顔の記憶が蘇ってくる。
・走破前半で、確か標高4000mの峠を挟んで走った道で、高山病に私を含めチームクルー皆が苦しみながら走った事を思い出した。
最も印象的だったエピソード
ブラジル~パラグアイ・シノップにあるディーラーで、埃入り苦情のあったクルマを見せて頂いたが、毎回お客様がディーラーへ入庫して清掃頂いたり、サービスが埃が少しでも入りづらく手直したりと、1つの設計配慮不足がお客様は勿論、ディーラーに多大な迷惑をかけると実感。
・原野のそんなに水が溜まっていない(乾季)所でも、過去の大陸走破でも無敵だったLC200がいとも簡単にスタックしてしまい驚き!!また、この状態をカバーしたTMC/TDB/トヨタユーザーの連携(One Family)の力に感動しました。
ペルー~ボリビア~チリ
・人も車も拒絶する4000mを超える低酸素の高地や、とてつもない早さで車を蝕んでいく塩湖地域においてトヨタ車だけがその信頼を勝ち取り、現地の人たちが命を預けてくれている事。先輩方が長年の努力により勝ち取った「品質のトヨタ」という信頼を絶対に絶やしてはならないと強く心に誓うきっかけとなった。
・ウユニ湖畔のコルチャニ村で、1964年製のFA100型トラックが、現役で働くクルマとして活躍していたこと。EG始動音を聞いた時、震えるような感動を覚えた。
アルゼンチン~ウルグアイ
・酪農家訪問でのお客様とのやりとりで、牽引規格を超えた使い方をしていて、お客様は”牽引できる重量が自分達の規格だ”と言っていた。トヨタは、壊れないし期待に応えてくれる会社とのコメントもあり。トヨタの生命線である信頼性&品質を再認識。同時にお客様の期待値の高さ、それを凌駕するぞ!という気持ちになった。
・プルママルカ4000m級高地での昼食中メンバーの一人に高山病症状が現れた。レストランでドクター処方後、ドクター・酸素ボンベと共に、強風・ワインディングを自分の運転で下山。メンバーは回復。酸素の薄い高地でも走り、壊れない、乗心地の良いLC200が命を救ってくれたという現地現物。
この走破を経て、一番得たもの
・いかなる場所にも車があり、そこで生活している人々がおり、その車がお客様の命を預かっていることを認識した。・国が変われば“最新が最善ではない”という事。最新技術のCVT車よりも従来のAT車の方が高地では走りやすく、高価な制御付ヘッドランプよりもより安価で修理しやすい従来品の方が現地では好まれる等々...実際に現地を走って現地の人から話を聞かなければわからなかった事が多々あった。
・我々の想像もできない環境/手法でクルマは使われている。三河にいては想像もできない。クルマのニーズ/使い方を決めているのは、トヨタでなくお客様。
・南米新興国での過酷な環境(強風・ダート・長距離・高地など)を5感で感じ、クルマがあることのありがたみ、生き抜くために品質の高い・壊れないクルマが必要だと感じることが出来たこと。経験より、「見れる・わかる・言える」評価・判断の引き出しを増やすことができた。
・トヨタの基準(TS)を超えた状態でお客様は使用しているし、現在のトヨタの性能を満足されて購入されている。TS判断でなく、旧車の実力から物事を判断しないといけないと感じた事。
これらの他、南米大陸の絶景・壮大な写真126枚については、下記リンクにて紹介しています。
第3弾ギャラリー:
http://toyotagazooracing.com/pages/special/fivecontinentsdrive/latinamerica/gallery/001/
公式サイト:
http://toyotagazooracing.com/pages/special/fivecontinentsdrive/
トヨタ本気の社員研修「5大陸走破プロジェクト」。過酷な環境だからこそ見えた課題や参加者たちの成長を、ぜひ次の車づくりに役立てて欲しいですね。
また南米走破コンセプトムービーも公開されていました。
5大陸走破 南米走破コンセプトムービー
撮影したのは?
今回のプロジェクトでこれらの素晴らしい写真を撮影したのは、写真家/撮影監督である瀧本 幹也氏。1974年生まれ。NY ADC賞、東京ADC賞、カンヌ国際広告祭入賞など国内外での受賞歴多数、日本を代表する写真家の一人です。
●代表作品
映画: 是枝裕和監督作品 映画「そして父になる」「海街diary」「三度目の殺人」
写真作品: 「LAND SPACE」「SIGHTSEEING」「BAUHAUS ∴ DESSAU」「GRAIN OF LIGHT」
音楽ジャケット:松任谷由実「宇宙図書館」
受賞歴: 第39回日本アカデミー賞 最優秀撮影賞
TOYOTA GAZOO Racing 5大陸走破プロジェクトとは?
いいクルマとは何か。そのヒントを自らの肌で感じるためにトヨタ社員が世界中のあらゆる道を走るプロジェクト。従業員自らがステアリングを握り、走行するという現地現物の経験を通じて、「もっといいクルマづくり」を担う人材の育成を目的としている。
2014の豪州、2015の北米、そして2016は南米大陸。2020までに5つの大陸を走破する予定。
第3弾:2016 Latin America編
日本と現地事業体の従業員118名が協力しながら、約3か月半にわたり、南米大陸の多様で厳しい道を走破。いくつもの国境を越える中で、多様な文化、風土を肌で感じながら、熱帯の泥濘路や標高4,000m以上の高地山岳路を走行するほか、強い横風が吹く道での高速走行などを実施。
また、世界一過酷なモータースポーツと言われるダカール・ラリーのコースにもなっている砂丘やワジ(涸れ川)なども走行し、厳しい環境を走り抜くなかで、参加メンバーの「もっといいクルマづくり」の感性を磨いた。
・プロジェクト実施期間:2016年8月22日~3か月半
チーム1 8/22~9月中旬、チーム2 9月下旬~10月下旬、チーム3 11月上旬~12月上旬
・計7か国で約20,000kmを走破。関係者118人、走行車16台。