ガヴリール「ヴィーネが刺されて死んでた」右京「警視庁の杉下です」亀山「亀山です」
- 2017年03月26日 23:40
- SS、ガヴリールドロップアウト
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ガヴリール「私の下着を盗んだ奴を捕まえてほしいんだが…」右京「警視庁の杉下です」亀山「亀山です」
ガヴリール「珍しくヴィーネが朝来ないもんだから、家に行ったらこの有様だ」
右京「そうですか。家の鍵はかかっていましたか?」
ガヴリール「いや。ドアノブ回したら普通に空いたけど」
亀山「しかしー…ご友人が亡くなったというのに、そこまで落ち込んではいないんですね」
ガヴリール「ヴィーネは悪魔だし地獄で手続き踏んだら蘇れるからな」
亀山「えっ」
右京「なるほど。しかし仮に彼女が蘇ったとしても殺人は罪、必ず犯人は捕まえます」
ガヴリール「よろしく頼むわ」
亀山「いやちょっと右京さん納得して良いんですか」
亀山「あっ…ほんとだ。普通殺すつもりなら心臓を狙える左胸を刺しますもんね」
亀山「犯人が彼女ともみ合いになり、たまたま右胸を刺した…ということは無いでしょうか?」
右京「彼女の着衣に乱れはありません。犯人ともみ合いになったと考えるには、あまりに彼女の着こなしは完璧です」
ガヴリール「コイツ本当悪魔らしくないな」
亀山「確かにー…そうっすね。とりあえず詳しく検証してみないことにはまだ」
伊丹「おい!特命係の亀山ァ!」
亀山「げっ」
右京「申し訳ありません、しかし通報があったものですから」
伊丹「通報…?何でお前らがそれを知ってんだよ!!」
ガヴリール「あぁ。私が直接この人達の携帯にかけた」
伊丹「はぁ?」
ガヴリール「警察に通報した後な。一応前の事件解決してくれたし、ついでに言っとこうと思って」
伊丹「このガキ…余計な真似しやがって」
ガヴリール「てかこのオッサン誰?目つきやばいんだけど」
亀山「あぁ、コイツはな。俺の同僚の」
伊丹「おい亀!黙ってろ!」
亀山「おいおい良いのかぁ?ちゃんと犯人、捕まえれんのか?」
伊丹「うるっせーよ!それにこっちはな、もう睨みをつけてるんだ」
右京「重要参考人…ということですか」
サターニャ「ガヴリール!ヴィネットが刺されたって本当!?」ドタドタ
ラフィ「あら~…大変なことになりましたね」
ガヴリール「ん、サターニャとラフィエルか」
亀山「あれ。この子達ー…ガヴリールさんの友達?」
ガヴリール「あぁ。メールでヴィーネが刺されたって送ったから来たんだと思う」
亀山「なるほど…でもここ事件現場だしなぁ。お嬢さんたち、申し訳ないけどちょっと外で待って…」
伊丹「胡桃沢・サタニキア・マクドウェルだな」
亀山「えっ」
サターニャ「私?」
伊丹「今回の事件について聞きたいことがある。任意同行願えるか」
亀山「えーと、それはね。お嬢さん、特にこの人のはなるべく受けない方が―――」
ラフィ「待ってください。ここは私が代わりに説明します」
亀山「あっ…すんません、頼んでいいっすか?」
ラフィ「サターニャさん。任意同行というのはですね、その名の通り任意で同行するか決められるんです」
サターニャ「ふんふん。それが何よ?」
ラフィ「つまり…偉大なる大悪魔サタニキア様に、もしお時間の余裕があるのならば」
ラフィ「私達について行って、是非その御力をお貸しください…!ということなんです」
サターニャ「なーんだそういうことなのね!それならこの私の力、存分に貸してあげるわよ!」
伊丹「分かった。それじゃあ署まで来い」
亀山「あの、連れて行かれちゃいましたけど良いんすか?」
右京「確かに嘘は言っていませんねぇ」
ガヴリール「アイツ本当に馬鹿だな」
伊丹「お前は、昨日被害者と言い争っている姿が目撃されている」
伊丹「更に凶器のナイフ、あれはお前が普段使っているものらしいな。鑑識が指紋を調べているがじきに裏付けも終わる」
伊丹「今回の事件についてー…洗いざらい白状してもらおうか」
サターニャ「あっはっは!私は大悪魔、胡桃沢・サタニキア・マクドウェル!地獄を統べる者」
サターニャ「この私に上から目線で命令するとは…人間にしては良い度胸ね。気に入ったわ」
サターニャ「でも、偉大なる大悪魔であるこの私に頼みごとをするならまずはちゃんとした態度で」
伊丹「あぁ!?」ドンッ
サターニャ「ひっ!?」
伊丹「良いから!さっさと吐け!」ドンッドンッ
亀山「ちょっと覗きに来たら…まーた始まったんすね。ああいう取り調べ」
右京「そのようですねえ」
サターニャ「ひっ…うぅ、ぐすっ……」ウルウル
伊丹「お、おいおい…泣くんじゃねえよ。何もそこまで」
サターニャ「うっ、うわああぁぁんっ!ひっぐ、ひっぐ」ポロポロ
伊丹「いや、ちょっと、あのな!泣けば良いってもんじゃねえぞ!しっかりしろ!」
亀山「おい伊丹、そんくらいにしとけ」ガチャ
伊丹「何だお前ら、邪魔しに来るんじゃねえよ!」
右京「亀山君がすみません。しかしどうしても見過ごせないというものですから」
伊丹「警部さんも!さっさと帰って…」
サターニャ「ぐすっ、えぐっ、うわああああんっ…!!」
伊丹「お前はさっさと泣き止め!!」
伊丹「ったく…そうするか」
ラフィ「大丈夫ですよ、サターニャさんはこう見えて立ち直りが早いですから」
伊丹「そうか、そりゃ良かった…」
伊丹「ってなんだお前は!?」
ラフィ「私ですか?サターニャさんのお友達の、ラフィエルと申します」
サターニャ「え、ラフィエル!?」ビクッ
伊丹「そういうことじゃなくて!ここは関係者以外立ち入り禁止だ、つーかどうやって入った!」
ラフィ「サターニャさんが面白…いえ、辛い目に遭っている時私がいつもそばにいる。それではいけませんか?」
伊丹「良いわけねえだろ!おい亀、こいつをつまみ出せ!」
亀山「やーだね。自分でやれよ」
サターニャ「ふえ…差し入れ?」
ラフィ「はい♪メロンパンです!」スッ
サターニャ「あっ、それ私の好きなやつ!気が利くじゃないラフィエル!」
ラフィ「ええ。サターニャさんがいつも食べているこの甘くて美味しいメロンパンを」
ラフィ「伊丹刑事にあげちゃいます♪」
サターニャ「えっ」
伊丹「なんだ。くれんのか?」
ラフィ「はい。取り調べご苦労様です、どうぞお食べになってください」
伊丹「悪いな、んじゃありがたく頂くか」ビリ
サターニャ「 」
サターニャ「 」
ラフィ「お口に合ったようで…何よりです♪」
サターニャ「 」
亀山「おい伊丹!何で食ったんだよ!」
伊丹「んだよ!くれるって言ったから食べただけだろ!」
亀山「いや、お前、ちょっとは状況を読めよ!放心してるだろこの子!」
サターニャ「 」
ラフィ「私、ですか?」
右京「はい。差支えなければ、どのようにしてこの取調室にいつの間に姿を現したのか教えてもらえないでしょうか?」
ラフィ「それはですね。神足通…というものを使ったんですよ」
右京「神足通。それは一体?」
ラフィ「はい。行きたい場所を思い願えばいつでもその場所にいける…優秀な天使なら誰でも使える、瞬間移動みたいなものです」
右京「なるほど…現代科学ではあり得ない、ナンセンスな話です」
右京「しかしあなたが今この場にいる以上、ここは信じる他ありません」
ラフィ「あら~」
亀山「いいからこの子に謝っとけよ!」
伊丹「何に対して謝らなきゃいけねえんだよ!」
サターニャ「 」
伊丹「あぁ…。目撃証言があったんだよ、こいつと被害者が争ってるっていうな」
右京「その証言者とは、どなたですか?」
伊丹「教えると思ってるんですか!」
右京「残念です。もし教えて頂けるなら、この状況を何とかしようと思うんですけどねぇ…」
伊丹「この状況…?あっ」
サターニャ「……ぐすっ、えぐっ」
亀山「お前にゃどうしようもないだろ。頼っとけよ」
伊丹「…今回きりだぞ」
伊丹「警部さん、それで…約束は果たしてくれるんでしょうね?」
右京「勿論ですよ。ちょっと、失礼します」
サターニャ「…何?」
右京「耳を貸していただけないでしょうか」
サターニャ「……いいわよ」
右京「ありがとうございます、では失礼して……ゴニョゴニョ」
サターニャ「…え。ほんと?」
右京「ええ。僕の話に嘘はありません」
サターニャ「やったぁ!ふふん、それなら機嫌を直してやってもいいわ!」
右京「まぁ、それはおいおい。それより亀山君、行きましょう」
亀山「えっ、行きましょうって…どこへ?」
右京「目撃者のところにです。急ぎますよ」
伊丹「ちっ、やっと静かになったか…」
ラフィ「大変なんですね。うふふ」
サターニャ「それにしても刑事さんって太っ腹なのね!私見直したわ!」
伊丹「あ?太っ腹ってどういうことだ」
サターニャ「あの眼鏡の人が言ってたわよ?刑事さんは根は優しいから後でメロンパンたーく
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