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初代とは別物、同じ部品は1つもない──新NuAns NEO 星川社長インタビュー(前編) - Engadget 日本版

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初代とは別物、同じ部品は1つもない──新NuAns NEO 星川社長インタビュー(前編)

初代と新型、見分けるのは意外に簡単です

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初代とは別物と思っていただいて大丈夫ですーーそう語るのはトリニティの星川哲視社長です。トリニティが5月に出荷を開始するSIMフリースマートフォン NuAns NEO [Reloaded]について、その開発秘話を星川社長に伺いました。その内容を前編と後編にわけてお届けします。

製品の詳細はこちらの記事もご覧ください

きっかけは"ガイアの夜明け"だった

ーーNuAns NEO[Reloaded]の発表後、ソーシャルでの反応はいかがでしたか

星川社長:発表会後、Twitterのトレンドに入ったらしく、反響はかなりいいみたいです。予約も沢山はいっていますので、幸先としてはいいスタートを切れました。

ーー寸法やデザインは初代と同じですが、画面が5.0インチから5.2インチに大型化しました。この部分の設計に苦労はあったのでしょうか。

星川社長:ディスプレイが大きくなった話ですが、液晶としてのパーツのサイズはあまり変わっていないんですね。いわゆるベゼルの部分が狭くなっていて、入れ込む設計は大きく変わっていません。なので、そこまで苦労することはありませんでした。

初代と同じTWO TONEカバーも使えるが、5.2インチのシャープ製ディスプレイを採用する

星川社長:また、実は初代NuAns NEOのときから、Reloadedで採用したシャープの液晶を入れる検討はしていました。ガイアの夜明けというテレビ番組を見ていて、シャープは全体的に調子が悪い。でも上海の営業の人がスマホメーカーをいろいろ回って営業をかけていて、規模が小さいメーカーにも液晶を納めているということを聞いて、「うちでもやってもらえるんじゃないか」とコンタクトをとりました。普通は小ロットじゃやっていただけないんですが、そこをやりますよと言っていただいたんです。

ーーストレージやメモリが増えるなど、基本スペックが向上していますね

星川社長:今はトレンドとして、RAMは3GBが当たり前になっています。アプリを色々使おうとすると3GBが最低限かなと考えました。また、4GBの端末も出ていますが、そこはまた別クラスの話かなと思っています。また、ストレージは16GBだとシステムにかなりの部分を専有されてしまうので、32GBに増やしました。またmicroSDに対応しているので、まだ売っていないですが1TBのmicroSDも使えます。256GBくらいのカードならそこまで高くもありません。


初代と新型、パット見は同じだが

ーー初代NEOからのフィードバックはどの程度あるのでしょう?

星川社長:フィードバックを得て変えている部分はあります。初代とパット見は一緒だと思いますが、この上のプラスチックのラインを0.3mm厚くしています。スマートフォンを落とした際、この部分が薄いと、落とした時に曲がったり割れたりすることがあるためです。


左からNuAns NEO[Reloaded]と初代NuAns NEO、上部のプラスチックのラインが0.3mm厚くなっている

星川社長:また、初代では耐久性強化のため、上面と底面に特殊なUVコーティングを施していたんですが、これが剥がれてしまうということがありました。そこで、Reloadedではコーティングではなくテクスチャとして表面加工を入れています。このため、質感としても良く、更に耐久性も非常に高い。型でやっているので剥がれることもない。というのも微妙な変化なんですね。こちらは中国では造れなくて、日本の特殊なメーカーさんに頼んで、レーザー加工をしてもらっています。細かすぎますかね(笑)

NuAns NEO[Reloaded](写真=左)では表面にテクスチャーが施されている

ーーそんな細かい変化をもっとお聞きしたいです。

星川社長:(笑) また、よく見ていただくと、通話するスピーカーの部分の窪みが違うんですね。初代は凹んでいて、新型は凹んでいないんです。なぜかというと、ここにゴミや埃が入るとのお客様の指摘がありました。なのでここを埋めているんですね。

ーーまだありますか?

星川社長:まだあります。僕もずっとEngadgetを見て育ってきたので、特別に紹介します。ストラップホールがあるんですが、ここにストラップを入れやすくする工夫もしました。内部をスロープ形状にしたことで、紐を入れると自然と反対側の出口から出てくるんです。ストラップが付けにくいという声があったので、そこも改善しています。


金型も作り直して、完全に1から再設計しているんです

星川社長:デザインを変えていませんと言ったのは、大枠を変えていないだけ。実際はデータを含めて再設計しています。内部は基板をいちからから作り直しています。



星川社長:USBが2から3になるとバスのスピードも違うので、その部分も異なります。液晶も変えていますし、バッテリーも微妙に100mAh増えて3450mAhに。また、資料を見ていただくと分かる通り、海外で使えるバンドを入れているので、海外でも使うことはできます。見た目は同じですが、金型も作り直して、完全に1から再設計しているんです。

ーー初代と比べて全くの別物?

星川社長:別物と思っていただいて大丈夫です。使っているパーツで同じものは1つもないです。流用したパーツもありません。例えばUSB-Cも防水対応のコネクタに変更しています。

ーー防水に対応させるための苦労はあったんでしょうか

星川社長:防水という言い方では水中でも使えてしまう印象ですが、NEOが対応しているのは生活防水です。水中でも使えるようにするとちょっと違う設計になりますし、気密性を高めすぎると熱の問題も出てくるので、そこまでする必要はないかなと。やっぱり、普段皆さんが心配するのは雨だったり、水回り、そして小麦粉がかかったということも含めて、粉、汚れ、埃への耐久性も高めました。

防水への苦労というか、大きなところではコネクターをキャップレス防水にしました。例えばヘッドホンの端子もそうで、防水のコネクターって一回り大きんですよ。なので、初代では一番左端においていましたが、Reloadedではちょっと内側に寄っているんですよ。また、今まで背面のSIM、SDカードスロットはむき出しでしたが、ここにキャップを付けることで水が侵入しないようにしています。


左から初代NuAns NEOとNuAns NEO[Reloaded]。microSDやSIMスロット周りに防水の工夫が見て取れる



後編は2017年3月29日(水)公開予定
関連キーワード: Interview, mvno, nuans, nuansneo, simfree, smartphone, trinity
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