いけさんフロムエル : 無心、ついに覚醒！？高橋留美子２億冊突破記念読切「千年の無心」後編が登場！！

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高橋留美子コミックス２億冊突破記念特別読切「千年の無心」後編です。
今週もまた巻頭カラーで登場しました。

転校して来てからクラスでいじめられる様になってしまった女子高生の愛。
河川敷で命の危機に晒された愛だったが、呪導師・無心の式神によって救われる。
だが、その際に返り血を浴びてしまい、しばらくの間無心の式神になってしまった愛。
持ち前の正義感による活躍が続く中、ついに無心と共に「呪いの木偶」本体と対峙する事になった愛だったのだが…！？

「呪いの木偶」を相手に無心の式神として戦う事になってしまった愛。
彼女を式神にした無心を「愚か」だと言う木偶だが、人間の体はすぐに壊れるのだという。
そんな木偶のセリフに殺意を感じた愛。
自分から離れない様に指示する無心ですけど、すでに弱っている状態ではあまりアテには出来ません。

迫って来る「呪柱」を次々に粉砕して行った無心。
そんな彼に自分はどうすればいいのか尋ねた愛だが、授けられた護身の輪で呪柱の呪符をはがせるのだという。
思うだけで発動する事が可能であり、呪符なき呪柱はただの板切れだと言う無心。
そんな彼に言われた通り、護身の輪を使った愛ですけど、見た感じ輪投げをするような感覚でしょうか？

護身の輪の効果を確認し、無心の力も認めるもあまりにも地道であり、何百年も続けても終わる訳がないと感じた愛。
そんな終わらない戦いに身を投じていた無心ですけど、戦いの長さといい、何処かに彼の記録が残っていてもおかしくないかも知れません。

「呪いの木偶」に鬼の身として出来損ないだと指摘された無心。
「私は…呪われたのだ」
自身の過去を話し始めた無心だが、師匠に鬼血を得て無心を名乗るという事は身も心も鬼になる事だと教えられたのだという。
無心の役目は呪いの木偶が世に放たれた時、これを封印するのだが、何事も起こらぬまま十年の時が過ぎ、師は病を得て無心の役目を果たせぬ体になってしまったと言う無心。
無心の役目は否応なしに今の無心に引き継がれたのだが、そんな時呪いの木偶が奪われる事件が発生し、堂には首のない師の死体が残されたらしい。

「あれは…」
「師だ…」
何と、木偶を封印するはずの無心自身が木偶になっていた！？
「わしこそが無心となるにふさわしい者であった　そのためだけに生きてきた　だから呪った」
呪柱に無念の血をたっぷり吸わせ、小童が鬼になれぬようにしたと言う師匠。
気が付くと魂が呪いの木偶とひとつになっていたという師だが、結果として人間を超える存在になる事が出来たらしい。

無心の運命に飲み込まれた師の姿に自身を重ねた無心。
一方、そんな話を聞かされた愛は怒りを覚えた様子。
彼女の怒りを式神の血を通じて自身に伝わって来た無心。
無心を呪った呪柱の呪符をはがそうとした愛だが、問題の呪柱は師自身の血潮で直接呪っており、はがそうにも呪符は存在しないらしい。

自身を呪った呪柱を鬼血でからめ取ろうとした無心。
だが、何も出来ないまま木偶の大量の呪柱で締め上げられてしまった？
鬼血が足りず、どうしても攻撃に精彩を欠く無心。
そんな無心が手こずっている隙に、愛の体が貫かれてしまったのだ！！

護身の輪は呪柱にしか効かない為、木偶には全く無力だった愛。
この点については無心も不勉強だった様ですけど、木偶と師が一体化していて自分が呪われている事まで知っていた訳ですし、護身の輪が気休めにしかならない事は分かっていても良かった気がします。

木偶が言っていた様に簡単に壊れる事になるかと思われた愛。
「愛！」
『死ぬな！！』
そんな瀕死の愛が無心を覚醒させる事に？
何と、鬼の姿に変貌した無心。
身も心も鬼になるのが無心の役目だと言うのならついに名実ともに無心になれた事になります。

「我が名は無心…」
『師よこれで終わりです…』
「砕！」
鬼として覚醒した無心は木偶にとって絶対的存在なのか、斧の一撃で師を仕留めてしまった無心。
どうやら呪いの木偶が暴れた事が覚醒を促した様ですけど、師にすれば平和が続いた事が真の無心となる機会を奪った事になります。
逆恨みから弟子を呪ったという師ですけど、結果だけみれば師のおかげで弟子が覚醒出来たとも言えます。

血を分け与えられ、一命をとりとめた愛。
愛のおすげで鬼になる事が出来たという無心ですけど、彼女と式神を通じて繋がった事で今までの自分にはなかった感情を得られた事は大きかったのかも知れません。

無心が運んでくれたのか、気が付くと自分の部屋で寝ていたという愛。
木偶に貫かれたはずの腹の傷も消えており、どうやら鬼血には完全治癒の力がある様子。
それ以降、呪柱は来なくなったが、危なそうな子には注意を続けているという愛。
目が怖いと言われているそうですけど、彼女の中に鬼血の力がまだ残っているのかも知れません。

『時々空に――白い光が見えて、消えたはずの傷がうずく』
『きっとそこには無心がいて――』
『私とつながっている気がする…』
血の絆の力なのか、別れた後もその存在を感じるらしい愛。
あまり会話もせずに別れてしまった２人ですけど、それだけに血の絆の強さを感じるエンディングでした。

そんな「千年の無心」前後編でしたけど、内容的には犬夜叉的なものを短いストーリーでまとめてきた感じがしました。
設定を整理するなどすれば連載でもやっていけそうな気もしますけど、もし「境界のＲＩＮＮＥ」の次をシリアス系で考えているのなら今回の作品はそのプロトタイプになるのかも知れません。
少年サンデー誌上ではかなり久しぶりの読切となった高橋留美子「千年の無心」。
次の読切は４月５日発売のビッグコミックオリジナルにて年に一度の高橋留美子劇場「不定形ファミリー」が巻頭カラーで掲載されますので、こちらも楽しみにしたいですね。

公式サイト：アニメワールド「境界のＲＩＮＮＥ」／スペシャルドラマ「らんま１／２」／犬夜叉完結編
ウイキペディア：境界のＲＩＮＮＥ
少年サンデーＷＥＢコミックサイト：クラブサンデー

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