木星の極付近はこんな姿・顔面プロジェクションマッピング・CGみたいなタイムラプス動画(画像ピックアップ74)
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1週間で拾いきれなかったニュースをダイジェスト形式でお届けします。今週は「木星の意外な姿」、「顔面プロジェクションマッピング」、「CGみたいなタイプラプス」などについてまとめました。
木星の極周辺はこんな見た目
Gallery: JunoCam | 4 Photos
NASAの木星探査機Junoが、木星の極地域を撮影した写真を送ってきました。そこにはまるで水槽にたくさんの色水を溶かし込んだような、神秘的な模様が混ざり合っています。
木星の極地域の撮影はJunoに危険な行為です。というのも、木星の強力な放射線帯(地球で言うバンアレン帯)を横切ることになるため、機器が故障を起こしてしまう可能性があるから。よって通常は2ヶ月に1度しか極付近のフライバイは行われません。ただ、Junoは最近通算5回目の操作を実施し、極地域の見事な模様を捉えた画像を送信してきました。公開されたのは、モノクロだったこれらの画像に彩色を施したものです。
[Images : NASA]
[Source : Business Insider]
Adobeの新技術は写真に別の写真の「色彩」をコピーする
Gallery: Adobe 「Deep Photo Style transfer」 | 2 Photos
Adobeとコーネル大学の研究者が、手元にある画像に対して別の画像から色彩だけを持ってきて差し替える技術を開発「Deep Photo Style transfer」と名付けた実験用アプリとして公開しました。
百聞は一見にしかず、ということで、うえの画像を見ていただければわかるとおり、オリジナルの画像(左)と色彩に特徴のある画像(中央)を用意して処理すれば、オリジナル画像が構図はそのままに色彩だけが大きく変わる結果を得ています。
淡い色彩を一気にサイケな感じにしたり、昼間の写真を夜にするといった使い方が簡単に行えるこの技術は、欧州で研究が盛んな「Neural Style Transfer」という技術がベース。アドビはこの技術をブラッシュアップして、綺麗に色彩だけを別の画像から持ってくることができるようにしました。とくにAIが画像の「どの部分が空か」といったことを認識して色をさわるため、空が山に侵食するといったことはありません。
アドビはこれをPhotoshopに統合するかどうかは明らかにしていませんが、Linux環境が手元にある人は、いますぐGithubからサンプルを入手して試すことができます。
[Source : Arxiv.org]
Uberの横転事故、黄色信号で加速していた疑いが発生
米アリゾナ州テンピで発生したUberの自動運転テストカー横転事故は、未だ詳細がはっきりしていません。Uberに搭乗していたドライバーは、事故時は自動運転モードで、速度は制限速度以下の38mph(61km/h)だったと証言しています。また衝突していた車に対してUberのほうに車線優先権があったとも伝えられていました。ところが、新たにBloombergが伝えたところによると、事故の目撃者は「Uberが目前の信号が黄色に変化したとたん加速して交差点を通過しようとしたようにみえた」と証言しました。もしこれが本当ならば、UberのAIセンサーは黄色を認識できないか、または「黄色信号では速度を上げて通過する」とプログラミングされていることになります。
Uberに衝突したホンダのドライバーは、接触するまでUberのボルボがまったく見えなかったとしています。またUberに乗っていたドライバーはトラフィックに遮られてAIセンサーがホンダを認識できなかったとしました。
どちらが正しいかはわからないものの、こんなことではUberに乗りたいと思う人が減る一方なのではないかと心配になる話です。
[Image : Handout / Reuters]
[Source : Bloomberg]
追従性高め進化した顔面プロジェクションマッピング
Gallery: INORI | 4 Photos
昨年のグラミー賞でレディ・ガガが顔面プロジェクションマッピングアートを披露したのを覚えている人はいるでしょうか。このパフォーマンスを手掛けたのが、日本とロンドンを拠点として活動する浅井信道氏。
浅井氏はW.O.Wと称するチームを組み、顔全体をプロジェクション用のキャンバスとして、目まぐるしく変わるメイクアップを施すことなく目まぐるしく変わる光のメイクアップアニメーションを編み出しました。その映像はインターネット上で話題となり、インテルのCMに使われることとなり、グラミーでのレディ・ガガのパフォーマンスへと進化していきました。
最新の作品は 「INORI」と称する映像で、演じるのはダンスユニットの「AyaBambi」。東京大学石川渡辺研究室の技術協力により、グラミーのときでは不可能だった機敏な動きへの追従性を高め、パフォーマンスアートとしてさらに洗練された作品となっています。
[Source : prosthetic knowledge]
カエルの卵が細胞分裂していく様を捉えたタイムラプス動画
Gallery: Cell Division Time lapse | 2 Photos
映像制作者Francis Chee氏が、カエルの受精卵が33時間かけて無数に細胞分裂していくさまをわずか23秒に収めた動画を公開しました。撮影には特別にしつらえた顕微鏡を使っており、自作のLED照明や防振テーブルを試用してブレを抑えています。
しかし、Chee氏が2009年以降何度もこの手の映像を作り続けているにも関わらず、この映像に対してCGだというコメントが相次ぐことに。結局、Chee氏はこの映像の続き、つまり卵が実際にオタマジャクシに成長するまでを捉えたタイムラプス動画も公開したことで本物だということを証明してみせました。
なにも調べずに、ひと目映像を見ただけでCGと決めつけてしまうのもどうかとは思うものの、実際インターネット上にはフェイク動画も多数あるうえ、最近の映画などは本物にしか見えないCG映像で溢れ帰っています。むしろ、素直で正直な人ほど(このような映像を)勘違いしてしまうといったこともあるのかもしれません。
[Source : francischeefilms(YouTube)]