背面にデュアルカメラを備えたスマートフォンは珍しくなくなってきましたが、Alcatelが背面に加え前面もデュアルになったAlcatel Flashを発表しました。前後合わせて4つのカメラを搭載しています。
背面のカメラはどちらも13MP。色彩情報のためのRGB + ディテール情報のための白黒センサーで、構成としてはHUAWEI P9やP10と同様です。
前面カメラは8MP + 5MP。詳細は不明ですが、撮影後に焦点位置を変更したり、ボケ味を調整するために2つのカメラを利用するようです。
そのほかのスマートフォンとしての仕様は、ディスプレイサイズは5.5インチ(1920×1080)でSoCにデカコアのMediaTekのHelio X20を採用。RAM 3GB、ストレージ 32GB、バッテリー容量 3100mAh、USB Type-Cなど。Android 6.0で出荷されるのが残念な点ではあります。
価格や発売日などの詳細は公開されていませんが、スペックをみると3万円~4万円台のミドルクラス端末といった感じです。
フロントデュアルはOPPO F3 Plusが先行
フロントにデュアルカメラを搭載したのはAlcatel Flashが初ではなく、3月末にOPPOがインドでOPPO F3 Plusを発表しています。
Selfie Expertと銘打たれたこの端末、前面に16MP 広角80度、8MP 広角120度の2つのカメラを搭載し、必要に応じて切り替えて使用します。OPPOは広角カメラを使い、友達と一緒に写れる「Group Selfie」に力を入れており、前面カメラで撮影時、3人以上の顔が認識されると「Group Selfie」(120度の広角カメラ)への切り替えを通知するとのことです。
そのほか、スマートフォンとしての仕様は、ディスプレイサイズが6.0インチ(1920×1080)でSoCにSnapdragon 653を採用。RAM 4GB、ストレージ 64GB、バッテリー容量 4000mAhなど。OSはAndroid 6.0をベースとしたOPPO独自のColorOS 3.0となります。
OPPO F3 Plusは4月1日からインドで、30,990ルピー(約5万3000円)で販売されています。
セルフィーがスマートフォン差別化の鍵になる?
HUAWEIを筆頭に、OPPO、Vivo、Gioneeなどセルフィーに力を入れている中国系メーカーが急増中です。中国系以外でもSamsungやSony、Wikoなどもセルフィーに特化した機種をリリースしています。
スマートフォン自体の進化が頭打ちになっており、背面カメラはどの機種でもそれなりの写真が撮れるようになりました。このため、ある程度利用シーンがはっきりしている前面カメラでの自撮りに焦点を合わせ、画質の向上やボケ味、美肌モードなどのエフェクトで差別化を図りたいということなのでしょう。
いまのところ、画角やボケ味などの写真写り的なアプローチをしているメーカー(今回のAlcatelやOPPO、P10からのHUAWEIもこちら)と美肌モード、ビューティーモードなどのソフト的なアプローチをしているメーカー(MeituやASUSなど)に分かれていますが、最終的にどちらの方向に進むのか(あるいは融合していくのか)注目したいところです。