曜
1: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:26:55.68 ID:cbdNBRun0
2: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:27:30.09 ID:cbdNBRun0
金曜日の放課後
千歌「マネージャーの俺くんが休みだから練習の準備大変だよぉ」セッセ
梨子「これを1人でこなしてた俺くんの器量の良さが分かるわね…」セッセ
花丸「確かに、気づかなかったけどこれは大変ずらね…」セッセ
曜「元気になったらお礼言わなきゃね!みんなで何かプレz…」
ピロリン♪
千歌「あれ、曜ちゃんのスマホ?」
曜「うん。あっ、俺くんからだ!
え~っと、なになに…?」スチャッ
『たたの風邪でした。多分明日の部活も休みます。迷惑かけてごめん』
曜「…だって。明日も休むなんて、意外に重症だよ!」
千歌「ええっ!?大変じゃんそれ!」
ルビィ「俺さんって確か、一人暮らしでしたよね…?」
果南「うん、今はそうだね」
善子「え、それ危ないんじゃない?」
ダイヤ「確かに…」
梨子「熱があるのにお家で1人っきりは危険よね…」
鞠莉「なら、誰かが俺くん家に泊まって看病してあげた方がいいんじゃない?」
曜「あ、じゃあ私が行くよ」
鞠莉「お、さっすが幼なじみ!」
善子「付き合い長いだけあるわね」
曜「幼なじみは千歌ちゃんと果南ちゃんもだけどね」
果南「私は家の手伝いとかあるし…少し厳しいかなぁ」
千歌「私も~。美渡ねえ絶対行かせてくれないよ」
花丸「そもそも千歌さんがまともに看病出来る気がしないずら」
千歌「ひどっ!?」ガーン
果南「あはは、言えてるかもね」
千歌「果南ちゃんまで!?」ガビーン
曜「あはは…じゃあ、行ってくるね」
ダイヤ「今から行くんですの?」
曜「一応、心配なので…あ、連絡入れておこっと」ポチポチ
ルビィ「頑張ってください!」ムンッ
曜「ヨーソロー!行ってくるであります!」シュビッ
3: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:28:07.45 ID:cbdNBRun0
俺くんの家
曜「俺くんち、来るの久しぶりだなぁ…」ピンポーン
俺「は、はい…」ガチャッ
曜「どうも!LINE見たでしょ?」
俺「うん…ごめん、迷惑かけちゃって…」ゲホゲホ
曜「気にする必要ないって!入るよ?」
俺「ど、どうぞ…」
居間
曜「何か困ってる事とかある?今日と明日はぜーんぶ私が面倒見てあげる!」
俺「あ…昨日の洗濯物が溜まってて…」
曜「そんなことなら簡単だね。私に任せて楽にしてて!」
俺「お願いします…」ゴロン
曜(さて、やりますか。洗濯物は…これだね)
曜(ジャージやタオルに…)ゴソゴソ
曜「あっ…//」
曜(…しっ、しし、下着っ//)カアア
曜(恥ずかしいけど、これも俺くんの為…//)
曜(洗剤と、柔軟剤…水はこのくらいでいいかな?)ピッピッ
ダイヤ(洗濯スタート、っと)ポチッ
ゴウンゴウンゴウン…
曜「俺くん、今洗濯してるから」
俺「ありがと…」ゲホゲホ
曜「かなり辛そうだね。熱はどのくらいなの?」
俺「さっき計ったときは38.6度…」
曜「そ、そんなに!?なんか、冷えピタとかした方がいいよ…!」
俺「貼ろうと思ったんだけど…手が震えて上手くできなくて…」
曜「なら、私が貼ってあげるからおでこ出して!」
俺「本当、ごめん…」
曜「いいのいいの!ほら、少しヒヤッとするよ」ペタッ
俺「っ…」ビクッ
曜「ふふっ、冷たかった?」ナデナデ
俺「うん…ありがと…」
曜「どういたしまして!」ニコッ
俺「…」ゲホゲホ
曜(俺くん、今日はいつものしっかりした姿と違って少し…可愛い…//)ナデナデ
4: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:30:10.08 ID:cbdNBRun0
曜「…」ナデナデ
俺「zzz…」
曜(撫でてあげてたら寝ちゃった…)
俺「zzz…」
曜(か、可愛い…//)キュン
曜(あっ、洗濯そのままだった…)
曜(今から外に干す訳にもいかないし、部屋干しするしかないか…)
曜「よいしょ、よいしょ…」セッセ
曜「ふぅ、終わった終わった」
俺「zzz…」
曜「今のうちに宿題やっちゃおっと」
曜「…」カキカキ
曜「…」チラッ
俺「zzz…」
曜「…//」ニヘラニヘラ
曜「…はっ!」
曜「いけない、集中集中…」カキカキ
俺「zzz…」
曜「…ふぅ、やっと終わった」
曜「そろそろ俺くん起こさないと、夜眠れなくなっちゃうよね…」
曜「俺くん、起きて」トントン
俺「ん…」パチッ
曜「あ、起きた。おはヨーソロー…」
俺「あれ…俺、いつの間に寝て…?」
曜「2時間くらい前かな。体調はどう?」
俺「あんまり変わってない…」
曜「そっか…体温だけ計ろうね」ピッ
俺「うん…」ゲホゲホ
5: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:30:52.39 ID:cbdNBRun0
チチチチ…
曜「38.3度…辛いでしょ?」
俺「まあまあ…」
曜「お医者さんにお薬貰ったんでしょ?」
俺「解熱剤なら…そこにあるやつ…」ユビサシ
曜「これだね。ええっと…『食後に服用』だって」
曜「そうなるとまずは夕食だね。何かご要望は?」
俺「さっぱりしたものでお願いします…」
曜「なら、うどんでも作ろっか。麺もあるみたいだし」
俺「うどん…それでお願い…」
曜「はーい。俺くんのは生姜多めに入れたげる!」
俺「ありがとう…」
曜「今から作るからちょっと待っててね!」
俺「はい…」
曜「…♪」ザクザクザク
曜「…♪」グツグツ
俺「…」ゲホゲホ
曜「…よし、出来た!」
曜「お待たせ!」コトッ
俺「いえいえ…」
曜「どうぞ、食べて食べて!」
俺「いただきます…」チュルル
曜「…どう?」ドキドキ
俺「美味しい…!」チュルチュル
曜「良かった…!」ホッ
俺「曜ちゃんは食べないの…?」
曜「食べるよ!」
曜「いただきまーす…!」チュルル
曜(我ながら味は悪くないね…)
6: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:31:34.14 ID:cbdNBRun0
俺「ごちそうさま…」
曜「あっ、食欲ないかと思って少なめにしたんだけど、足りた?」
俺「うん…もう十分かな…」
曜「そ、じゃあお薬飲んで!」
俺「ん…」ゴクリ
俺「にが…」ウエェ…
曜「よしよし、頑張ったね」ナデナデ
俺「ちょっ…やめて…//」
曜「恥ずかしがることないでしょ?さっきも撫でてあげたじゃん」ナデナデ
俺「いや、そうだけど…//」
曜「髪の毛サラサラで気持ちいい…女の子みたいだね」ナデナデ
俺「も、もう撫でなくていいよ…十分だから…//」
曜「むー…しょうがない、我慢しよう」
俺「我慢って…曜ちゃんが撫でたいだけだったんじゃんか…」ゲホゲホ
曜「バレた?ごめんごめん!」エヘヘ
俺「…お風呂入ってくる」スッ
曜「あ、熱あるんだから湯船はダメだよ!」
俺「うん…」
曜「シャワーも、あんまり熱すぎるのはダメ…」
俺「うっ…」フラッ
曜「あ、危ないっ!」ガシッ
俺「ごめん、ありがとう…」
曜「ねえ、こんな状態で1人で入れるの?」
俺「大丈夫…」ゲホゲホ
曜「…私が洗ってあげようか?」
俺「っ!?な、何言って…!」
曜「一緒にお風呂入ったことなんて何回もあるでしょ。今さら気にする?」
俺「そ、それは何年も前の話だもん…」
曜「恥ずかしいのは分かるけど…でも、本当に辛かったら呼んでよね」
俺「うん、分かった…」フラフラ
曜「本当に大丈夫かなぁ…」
7: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:33:20.55 ID:cbdNBRun0
風呂
シャアアア…
俺(あぁ…頭痛い…)ズキズキ
俺(よし…汗も流したし、シャンプーを…)クラッ
俺「あっ…!」ドテッ
居間
\ ドテッ! /
曜「っ!?」
曜「もうっ、全然大丈夫じゃないじゃん…!」ドタドタ
曜「どうしたの!?」ガラッ
俺「痛てて…」ポロリ
曜「あっ…//ご、ごめん!」ピシャ
曜(み、見ちゃった…///)カアア
俺「大丈夫だから戻ってて…」ドアゴシ
曜「大丈夫じゃないよ!やっぱり私が洗ってあげるから、タオル巻いて!」
俺「いや、いいって…」
曜「ダメっ!また転んで頭でも打ったらどうするの!?」
俺「…ごめん、じゃあ頼むよ」
曜「うん…」
俺「タオル…巻いたよ」
曜「じゃあ…開けるね」ガラッ
俺「し、シャンプーからお願い…」ドキドキ
曜「分かった…そこ座って…」ドキドキ
ワシャワシャ…
曜「痛くない?」ワシャワシャ
俺「うん…」
曜「さっき転んだとき、どこも打ってない?」ワシャワシャ
俺「あ…腰、軽く打った…」ズキズキ
曜「もう…だから言ったのに…」ワシャワシャ
俺「ごめん…」
曜「お風呂出たら湿布と冷えピタ貼ってあげる」ワシャワシャ
俺「うん、お願い…」
曜「痒いところある?」ワシャワシャ
俺「後頭部のまんなかあたり…」
曜「ここらへん?」カシカシカシ
俺「あぁ…そこ…」
曜「一日中寝てたから、汗で痒くなっちゃったんだね」カシカシカシ
俺「ん…」フルフルッ
曜「ふふっ、気持ちいい?」カシカシカシ
俺「うん…」
曜「はい、じゃあ流すね」サアアア
俺「っ…」
8: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:34:20.06 ID:cbdNBRun0
曜「よし、次は身体!」
俺「はい…」
曜「腕からいくよ」ゴシゴシ
俺「タオルの中は自分でやるから…」
曜「分かってる。私もさすがに恥ずかしいし」ゴシゴシ
俺「さっきは『今さら気にする?』とか言ってたくせに…」
曜「お、風邪のくせに生意気だぞ!」ガシガシ!
俺「い、痛たた!」
曜「薬が効いてきたのかな?夕方よりも若干楽そうな顔してるよ」ゴシゴシ
俺「うん…少しは楽になってきたかな」
曜「よかったね」ゴシゴシ
俺「曜ちゃんのおかげかもね…」
曜「『かも』じゃなくて私のおかげだよ!」ゴシゴシ
俺「ふふっ、ありがとう…」
曜「早く治してね。Aqoursのみんなも心配してたよ」ゴシゴシ
俺「うん…」
9: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:36:22.22 ID:cbdNBRun0
居間
俺「ふぅ…すっきりした…」
曜「ちゃんとお風呂上がりに耳掃除しなよ」
俺「今日はいいよ…関節痛むし」
曜「風邪ひいてるのに汚れを落とさなかったら治らないよ!」
俺「やだなぁ…」
曜「なら私がやってあげるから、おいで!」ポンポン
俺「えぇ…曜ちゃんの耳掃除痛いんだもん…」
曜「それは何年も前の話でしょ!今はもう痛くないから!」
俺「うん…」ゴロン
曜「いくよ…?」ススッ
俺「っ…」ビクビク
曜「そんなに怖がらなくて大丈夫だってば…」ススッ
俺「ん…」
曜「あれ、あんまり汚れてないね。ちゃんと自分で綺麗にしてるんだ」カリカリ
俺「うん…」
曜「…」ササックリクリ
曜「じゃあ逆!」
俺「はい…」クルッ
曜「うわ、こっちも全然汚れてない。ちょっと期待外れだなぁ」クリクリ
曜「…」コリコリススッ
曜「よし、終わり!次は湿布と冷えピタ!」
俺「せわしない…」ゲホゲホ
曜「ほら、腰見せて」
俺「ん…」ペラッ
曜「あー、アザになってる」サスサス
俺「痛っ…!」ズキッ
曜「あ、ごめんごめん。湿布貼るよ?冷たいからね~」ペタッ
俺「っ!」ビクッ
曜「はい、じゃあ冷えピタ。おでこ出して!」
俺「はい…」
曜「よっ…と」ペタッ
曜「さて、病人はもう寝る時間だね」
俺「まだ9時半だよ…?」
曜「寝なさい」
俺「…はい」ゴロン
曜「それじゃ、私お風呂入ってくるから」
俺「うん…」
曜「おやすみ」ガチャッ
俺「おやすみ…」
俺「…」ボー
俺「ん…」ウトウト
俺「zzz…」
10: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:37:35.96 ID:cbdNBRun0
しばらくして
曜(ふう、さっぱりした)ガチャッ
俺「zzz…」
曜「あ、寝ちゃったか…」
曜「あれ、そういえば私どこで寝ればいいんだろう…」
曜「俺くんの以外に布団は…あるわけないか」
曜「フローリングで寝るのは身体痛くなるし…」チラッ
俺「zzz…」
曜「し、仕方ないよね…」
曜「電気消して…し、失礼しまーす…」ソロリソロリ
曜「よっ…と」ポフッ
俺「zzz…」
曜(わわわ、顔近いっ…//)ドキドキ
俺「zzz…」
曜(……//)ドキドキ
俺「うぅっ…」モゾモゾ
曜(険しい顔…怖い夢でも見てるのかな…?)
曜「大丈夫、私がそばにいるからね…」ナデナデ
俺「ん…ふぅ…」
俺「zzz…」
曜(落ち着いたみたい…良かった良かった…)ナデナデ
俺「zzz…」
曜「…//」ナデナデ
曜「………」ナデナデ
曜「…好きだよ、俺くん」ギュッ
曜「…なんちゃって//」
俺「zzz…」
11: ◆bWbcalygV6 2016/10/28(金) 18:38:58.86 ID:cbdNBRun0
次の日
チュンチュン
俺「んん…」パチッ
俺「あ、風邪…かなり楽になってる…」
俺「ん…?」
曜「zzz…」
俺「えっ!?な、なんでここで寝て…あ、俺が先に寝ちゃったからか…」
曜「ふぁ…?」パチッ
曜「あ、おはよー…」
俺「おはよう…」
曜「あぁ…風邪うつっちゃったみたい…喉痛い…」ゲホゲホ
俺「えぇっ…大丈夫?」
曜「俺くんが看病してくれたら…すぐ元気になるかも…」ニコッ
Fin