KORGは、デジタルピアノの最上位モデル「G1 Air」を発表しました。特徴は、世界3大ピアノの音色で演奏を楽しめる点。そして、高出力アンプにより、合計80Wの迫力あるサウンドを実現した点です。価格はオープンプライスですが、実売価格は10万円前後とのこと。
世界3大ピアノの音色で演奏──KORG、電子ピアノ最上位「G1 Air」発表、YouTube音源で演奏も
演奏曲に応じて音色を使い分けることでイメージ通りの演奏を実現
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Gallery: G1Air | 64 Photos
世界3大ピアノと言えば、スタインウェイ・ベーゼンドルファー・ベヒシュタインが挙げられます。日本メーカーでは、ヤマハが世界的に評価されていますね。KORGは具体的なメーカー名を明かしてはいませんが、ジャーマン・ピアノ、オーストリアン・ピアノ、ジャパニーズ・ピアノという名称で、各国を代表するピアノ音色をG1 Airに搭載しているとうたいます。
ハイエンド電子ピアノの中ではコンパクトなボディも特徴の1つ。
「同クラスでは20%の省スペース」をうたいます。このコンパクトさと、表現豊かなピアノの響きを両立すべく、20Wのスピーカーを4つ配置(合計80W)。最大音量ではアコースティックのアップライトピアノをしのぐサウンドを表現できるとしています。
スマートフォンからの音源再生にも対応
さらに、ユニークな機能としてBluetooth機能を内包。A2DP Sinkを使って、スマートフォンやPCからの音源再生にも対応します。
Youtubeやニコニコ動画では、N−1(自分が弾きたい楽器パートを除いた演奏)動画が多くアップされています。それらを再生して、自分がバンドの一員として演奏する練習などにも活用できるといいます。その他、お手本演奏に合わせて弾いたり、演奏しない時もBluetoothスピーカーとして使用することも可能です。
合計80Wの出力はかなりの迫力ですが、デジタルピアノ用に最適化されていることもあり、ピアノ音域のレンジ以外の例えば重低音などはやや物足りない楽曲もあります。反面、ピアノ曲や同音域の楽曲においてはかなり良い感じに再生されました。
例としては、ボカロ曲の「千本桜」や、メロキュアの「Agape」などピアノ曲が際立つ楽曲では、満足いくサウンドが楽しめました。一方で、ギターやベースが混じったバンド演奏などロックやJ-POPなどでは物足りないと感じる部分もありました。
デジタルピアノとしてはほぼ標準となった、MIDIのIN、OUT、USB端子なども備え、外部音源での演奏やMIDIキーボードとして活用もできます。
今回、G1 Airのデモンストレーションとして、コルグのデモンストレーター鶴田美音さん、そしてゲスト演奏者としてコルグのイメージキャラクターでもある松井咲子さんの演奏がありました。
お二人とも、クラシック曲ではジャーマン・ピアノを、J−POPやアニメ曲などではジャパニーズ・ピアノの音色を選択。ジャーマン・ピアノの音色は、多くのコンサートホールに導入されているフルコンサートピアノならではの低音に負けない華やかな高音を堪能できるとしています。いや、アメリカのピアノじゃね?というツッコミをされる方もいるかもしれませんが、日本に流通する製品はドイツ製ということで・・・(いや、もうひとつのドイツ製の方かもしれませんし・・・)
J−POPやアニメ曲を演奏するのに選ばれたジャパニーズ・ピアノは、お二人とも口を揃えて馴染みのある音で弾きやすいというコメントでした。日本中の小中高校や公共施設に導入されており、音楽教室でのシェアも多いので、当然と言えば当然でしょう。クラシックからポップス、ジャズまで様々なジャンルの曲に合う音色だと言えます。
日本では、音楽教室がピアノメーカーの系列の場合が多く、自宅用のピアノとしては系列会社のピアノを薦められることが多いようです。サイレントピアノ、電子ピアノに関しても教室や先生が斡旋するケースが多く、教室に通う人が積極的にコルグのG1 Airを選択する機会は少なそうです。
一方で昔ピアノをやっていて、大人になってもう一度ピアノを弾きたい、という人には、憧れのコンサートピアノから、馴染みのあるピアノ音色まで自在に奏でられるG1 Airは良い選択肢になるでしょう。
また、同クラスにおいておよそ20%の省スペース化となったコンパクトボディは、日本の住宅事情にも適してると言えます。もう一度ピアノを弾いてみたい、子供と一緒に楽しみながらピアノを弾きたいという人にとって、ピアノの設置場所という面でも背中を押してくれるモデルになることが期待できそうです。