ついにアップルの自動運転車が公道へ!カリフォルニアで認可取得、まず3台のレクサスで走行開始
まずはGoogleテストカーと同じ車種でスタート
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ここのところ音沙汰のなかったアップルの自動運転車プロジェクトが、カリフォルニア州から公道テストの認可を取得しました。すでにGoogleやテスラ、各自動車メーカーがしのぎを削って実用化を目指している開発フィールドに、ついにアップルが参戦します。
カリフォルニア州車両管理局(DMV)がウェブサイトに掲載した情報によると、アップルの自動運転テストカーは、レクサスの2015年型SUV3台をベース車両として各種センサーやコンピューターを搭載しており、さらに緊急時の運転引き継ぎ用要因としてオペレーター数名が同乗します。
Project Titanと呼ばれたアップルの自動運転車プロジェクトは、最初は車両を含む自動運転車一式を、すべて社内開発するとうわさされていました。もちろん秘密主義のアップルのことなのでプロジェクトに関する公式な発表は一切ないものの、自動車関連企業からの技術者や役員クラスの大物引き抜きがわかるたびに、アップルが作る自動車がどのようなものになるのかも話題となりました。
ところが、Googleなどが公道で(トラブルを起こしつつも)自動運転の開発を進めていく影で、アップルの自動運転車は待てど暮らせどその姿を表すことはありませんでした。
大きな動きが伝えられたのは2016年7月の、Project TitanのリーダーにMacbook AirやiPadなど新製品開発プロジェクトを率いて成功へと導いてきたボブ・マンスフィールドが就いたというニュース。マンスフィールドはさっそく車両部分の開発を中止させ、自動運転ユニット部分、とくにソフトウェアに絞り込んで開発を促進すると伝えられました。
ただ、その後はアップルの自動運転車開発について大きな話題が流れることもなく、12月にティム・クックCEOが米運輸省道路交通安全局(NHTSA)へ宛てた書簡のなかで自動運転に対して大きな投資と技術開発を行っていることを表明したぐらいでした。
それがここへ来てついに具体的な動きが見えたことは、アップルファンにとっては嬉しい驚きかもしれません。先行するライバルはすでにカリフォルニア州だけでなく気候環境や道路条件の異なる別の州へも公道テストの範囲を拡大しつつある中での遅い参戦にはなるものの、アップルの自動運転の完成度がどのあたりまで来ているかがもうすぐ分かるわけです。
アップルのことなので、テストカーにアップルのマークを掲示して走行テストをするかどうかはまだわかりません。テストカーにもGoogleと同じ車種(レクサスRX450h)を選択しており、カモフラージュする気満々のようにも思えます。
Wall Street journalは、完全自動運転技術の実用化がなれば、無人タクシーや配達サービスなど商用事業がまず採用する可能性が高いと解説します。またボストンのコンサル企業の分析では、2030年までに米国内の自動車総走行距離の4割が自動運転EVのものになるだろうと試算しています。
遅れてきたIT巨人が、これからどこまでライバルに追いついてくるのかに注目したいところです。