NTTドコモは、全方位に映像を表示しながら飛行する「浮遊球体ドローンディスプレイ」を開発しました。イベントでのダイナミックな演出や、会場を飛び回って広告を表示するアドバルーンのような使い方が可能としています。
普通にドローンの周囲を取り巻くように球状ディスプレイを搭載した場合、単純に重量が増加するだけでなく、プロペラによる空気の流れが妨げられるため、飛行するための揚力が得られないという技術的な問題がありました。
そこでNTTドコモは、映像表示に"光の残像"を活用。ドローンに固定したLEDフレームを高速回転させ、光の残像を利用することで、映像を表示する方法を採用しました。一般に"バーサライタ"とか"サークルディスプレイ"、"POV"などと呼ばれるアレをドローンに搭載したといえばわかりやすいでしょう。最大直径は88cm、重量は3.4kg。ディスプレイ解像度は縦144ピクセル、横136ピクセルです。
この浮遊球体ドローンディスプレイは、2018年の商用化を目指して2017年4月29日(土曜)から幕張メッセで開幕する「ニコニコ超会議」の「NTT ULTRA FUTURE MUSEUM 2017」に出展予定で、会場内でデモ飛行も予定しているとのこと。
しかし、ただでさえ飛行時間の短いドローンに発光しなおかつ高速回転させなければならないバーサライタを積んで、どれぐらいの時間、広告としての役割を果たせるのかは非常に気になるところです。
ドコモは現在、「ドローンプロジェクト」を推進中。LTE経由での遠隔操作など、これまでに蓄積したモバイル技術を応用したドローン開発に取り組んでいくとのこと。
地球儀を表示した様子
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