ソーシャルVRアプリ Facebook Spaces ベータ版提供開始。Oculus Rift と Touch で仮想ミーティング
Oculus Rooms とは別 (ややこしい)
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開発者カンファレンスF8の開幕キーノートで、Facebook がソーシャルVRアプリ Facebook Spaces のベータ版リリースを発表しました。
Facebook Spaces はVRヘッドセット Oculus RIft とハンドコントローラ Oculus Touch を使い、離れた場所にいるユーザーどうしが同じ仮想空間で交流するアプリ。Rift と Touch があれば誰でも無料で試用できます。
昨年秋のVR開発者カンファレンス Oculus Connect 3 では、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグみずから、ステージで Facebook Spaces を使った遠隔ミーティングを披露していました。あれから約半年でようやくベータ版を試せるようになります。
ユーザーの分身となるアバターは写真からの自動生成のほか、細かい手動調整も可能。抽象度の高いカートゥーン風のため一昔前のアバターチャットのように見えますが、特徴は参加者それぞれの視点で、頭や手の動きといったボディランゲージも含めて「目の前にいる感覚」を得られるよう設計していること。
誰かが話せばその方向から声が聞こえ、アバターの口が動いたり、誰がどこを向いているか、どんな手振りをしたかまでをリアルタイムに反映します。
一部のボディランゲージやアバターアクションつき音声会話のほか、写真や動画を仮想空間に置いて皆で見たり、空中に触れる3Dオブジェクトを描く、仮想自撮り棒でVR自撮りを残すといった機能も搭載。
360度写真や動画の場合、仮想空間を取り囲むように背景として表示されるため、大げさにいえば参加者全員がその場に転送されて同じ空間を体験したような感覚になります。
仮想空間への手書きも、細かな操作が可能なハンドコントローラ Oculus Touchならでは。空間に線を引けるだけではなく、Oculusの3Dモデリングソフト Medium のように、描いたオブジェクトを掴んで自在に回転させ3Dの物体を作り、ほかの参加者と共有できます。
同時に仮想空間を共有できるのは4人まで。VRで参加するにはRift と Touch 必須ですが、持っていないユーザーもメッセンジャーを通じて、仮想空間内に開いたビデオチャット窓で参加できます。
Oculus Touch を使った手の動きや、RIftのセンサを使った頭の向きと動き、マイクと連動した口パクは再現できる一方、視線方向や瞬き、ウィンク、表情の自動反映などはできません。これはRift が視線認識や表情キャプチャに対応していないため。
アバターは笑ったり困ったりといった表情も表現できるものの、これはTouchコントローラのコマンド入力で意識的に入力します。Facebookいわく、テキストにおける絵文字のような使い方。
アバターをカートゥーン風にした理由については、写実的にしても表情などの再現が追いつかず、いわゆる不気味の谷現象がおきてしまうことを防ぐためとされています。
なおソーシャルVRといえば、OculusはすでにGear VRヘッドセット向けにホログラムのようなアバターを使った Oculus Rooms を提供していますが、今回アーリーアクセス提供されたFacebook Spaces はまた別のアプリです。