どんどん白化しています。
過去最大級の白化現象に見舞われた昨年に続き、オーストラリアのグレートバリアリーフでは、今年もサンゴ礁の白化現象が観測されています。最近行なわれた調査では、今やサンゴ礁の3分の2が白化しており、この世界屈指の生態系がかつての輝きを取り戻せるかは不明とのこと。
昨年の状況からしてそんなことになるんじゃないかという気配はありましたが、やっぱりそうなりました。先日、オーストラリア国立珊瑚礁白化対策チームの科学者テリー・ヒューズ氏が、グレートバリアリーフの水中及び空中のスキャンを終えましたが、900マイル(約1,500km)に広がる800礁、グレートバリアリーフの3分の2が激しい白化現象によって荒廃していたことが判明したのです。
昨年は北部の3分の1が白化に見舞われたので、史上初めての2年連続での白化現象となります。それ以前には、1998年と2002年にも激しい白化が観測されていました。
ヒューズ氏はジェームズクック大学の記事で「白化は地球温暖化による記録破り気温によって引き起こされる」「今年、2017年はエルニーニョ現象がなくても、大規模な白化を観測した」と述べています。
サンゴは藻(褐虫藻)と共生関係にあり、それらがサンゴの鮮やかな色の源となっています。でも海水の気温が高すぎたり汚染されていたりすると、サンゴはストレスを感じ、藻を放出してしまいます。そうするとサンゴは白色になり、この時点では死んでいませんが、衰弱し病気にかかりやすくなります。好ましい環境が戻ればサンゴは復活しますが、時間がかかるのです。