アルカパをご覧の男子のみなさん、恋、してますか?
ひょっとして恋に臆病になってません?
申し遅れました、私、アルカパライターの永田と申します。
「女の子と何を話したらいいのかわからない」
そんな悩みを抱えていませんか? うんうん、わかりますわかります。何話せばいいのかマジで意味わかんないですよね。
「現実の女の子もギャルゲーみたいに会話の選択肢が出てくれれば簡単に攻略できるのに…」
そんな意見をよく目にします。僕も100%同意です。
じゃあ、それやりましょう。現実の女の子にも選択肢出しましょう。
そう、アルカパはみんなの夢を叶える場所なのだから…。
というわけで、ギャルゲーマニア、いえ敬意を持って「マスター」と呼びましょう。マスターに来て頂いて現実の女の子を攻略してもらおうと思います。
マスターの金沢さんです。彼は本物です。
そして今回、攻略対象の女性としてご協力頂いたのは、イラストレーターのおさだかずなさん。
ちなみに彼女の職業や趣味などのデータはキャラクタープロフィールとして、既に金沢さんに共有済み。
彼女と一日デートしてもらい、好感度を見事あげることができたら、ご褒美としてこのようなイベントが待ってます。
全問正解したら結婚してOKです。
それでは、検証スタート!!
デート当日
「ん? あれ? 誰?」
「ギャルゲーマニアの金沢です。今日は結婚できるということで身なりを整えて来ました」
「うわ…。ちょっと引くくらい、完全にマジじゃないですか」
「結婚、します」
「わかりました。頼むから落ち着いてください。ほら、彼女が来ますよ」
「ごめ~~ん、待ったぁ??」
「うお!! ギャルゲーだ!! ギャルゲーで見たやつだ!」
「ちょっと待ってください!!! 選択肢が出ますよ!!」
「ほら、出た!!」
「いや、出たっていうか」
「下でめちゃくちゃ支えてるじゃないですか」
「当たり前だろ!! 現実でメッセージウィンドウが浮かんでたまるか!!!」
「現実でギャルゲーをやるって大変なんですね…」
「そらそうですよ。あ、あと答える前にこれをつけてください」
「白のゴム手袋?」
「指カーソルです」
「指カーソルって自分でやるんだ」
「まあ、これですね」
「ほうほう…。それはなぜですか…?」
「この状況のこの選択肢で、これを選んで好感度が下がるゲームは僕の記憶にはちょっとないですね。まあド安定でしょう」
「なるほど」
なお、この選択肢は、前日にヒアリングして、おさださんの要望を100%反映したガチの選択肢となってます。
ちなみに、さっきギャルゲーマニア金沢さんが選んだ選択肢は最悪の選択肢で、好感度がかなり下がります。
おさださんは「自分に興味がない人」が好きという、変わった癖の女性でした。なので、冷たくされた方が好感度が上がりやすいようです。
そうとも知らずご満悦なギャルゲーマニア金沢。
「(あまりにも滑稽…)」
さて、続いての選択肢です!
「今日はどこ行こっか?」
「これも超簡単ですね」
「え? 本当ですか?」
「まずオカルトショップ、これはないです。明らかなハズレ選択肢、ギャグ枠ですね。そして次にボートですが、初デートですし『友達に見られたら恥ずかしいし』状態になること請け合いでしょう」
「ほうほう…(おさださんは都市伝説好きで『オカルトショップ』が正解なんだけどなぁ)」
「そして何より、おさださんの職業がイラストレーターですよね? 美術館一択です。サービス問題過ぎますね」
「さすがですね…(イラストレーターだからと安易に美術館デートとかされるのが一番嫌って言ってたなぁ)」
「イラストレーターだったらミュシャの構図に一度は憧れるはず」
「きっっっっっしょ(マジできっっっっっしょ)」
というわけで歩いて美術館へと向かいます。
なんか思ってたよりも、普通にデートっぽくてムカつきますね。
「私語禁止です」
「え?」
「ギャルゲーですから」
「いや、ギャルゲーだって雑談くらい…」
「私がゲームマスターです」
「こいつ…」
「ゲームオーバーにしますよ?」
「最悪の人間だ」
「私語禁止です」
「はい…」
というわけで無言のままミュシャ展にやってきました。
「じゃあ行ってきてください」
「え? 同行しないんですか?」
「僕は興味がないので、外でゼルダやってます」
「とことん最悪かよ。まあ、来ない方がいいけど」
「あ、くれぐれも私語は禁止でお願いしますよ」
「そんなデートがあってたまるか」
「あ、帰ってきた! よし、早速次の選択肢行きましょう!」
「お腹減ったね、何食べようか?」
「なるほどなるほど…。難しいな」
「ほう、難しいですか?」
「まず一番下はないんですよ。これはキモい選択肢なんで好感度は下がるはずです」
「なるほど」
「まあ、冷静に考えれば一番上の『自然派ごはん』なんですが」
「なんですが…?」
「僕が『こってりラーメン』を食べたいんです」
「ん?」
「いや、ゲームだったら『自然派ごはん』選んでも、オーガニック風な内装の店にふわーっと入っていって終わりですよ? でも、これ現実じゃないですか。ご飯は実際に食べるわけじゃないですか。どうせ食べるなら『こってりラーメン』食べたいんです」
「つまり、攻略よりも自分の腹具合優先、ということ…?」
「いやいやいやいや、違います! それは違います! 確かに一番安全な選択肢は『自然派ごはん』ですけど、『こってりラーメン』という選択肢もギャルゲー的になくはないんです! あと、短い間でしたけど、ミュシャ展を一緒に見て、『こってりラーメン』を選んでもアリな女の子だというのをなんとなく感じたんです!」
「めっちゃ喋るじゃん」
「『こってりラーメン』を選択します!」
「自分の好みを優先しやがった…」
金沢さんの希望通り、こってりラーメンを食べに行きました。
これが好感度にどう影響するのでしょうか…?
「では、腹ごなしに散歩でもしましょう。そこで次の選択肢出ますから」
「わかりました」
「金沢さん、もっとおさださんのことを見つめてください!」
「え? なんで?」
「いいから!」
「こ、こう?」
「も~う、さっきから何ジロジロ見てるのよ?」
「あ~~! はいはい、これね!! ギャルゲーで見た!」
スッ
「お、これは即答ですね。なぜですか?」
「このタイミングで『可愛いな』って言っちゃうのは、僕の主人公スタイルと合わないからですね」
「どういうことですか?」
「主人公はあくまで自分を投影するものだと思うんですよ。もっと冗談みたく『可愛いな~』というのはアリなんですが、ここで言ったらちょっとキザっぽいでしょ? それは僕の主人公スタイル的にナシなんです」
「色々考えててキモいですね~」
「そういう企画だろうが!!」
「ちなみに一番下はなぜないんですか?」
「説明する必要あります? こんなこと言ってくる奴いたらヤバいでしょ。好感度上がるわけない」
「でも源頼朝ですよ? すごくないですか? 平家以外の人の好感度は上がるんじゃないですか? 今なら変えてもいいですよ」
「絶対変えません」
そうこうしてるうちに公園に着きました。
「よし、じゃあここのベンチに彼女だけ座ってもらって」
「はい」
「うん、じゃあうつむいて悲しめな表情、頂いちゃいましょ!」
「こうですか?」
「いいねいいね! じゃ、このまま悩みを打ち明けちゃうパートに入っちゃお! ね?」
「わかりました」
「デートって絶対こんなんじゃないと思うな」
「カメラOK? あい! スタート!!!」
「聞けよ」
「私、職業柄わりと家に引きこもり気味で…。なかなか外に出かけたりすることもないんだよね…」
「なるほどなるほど…」
「これです」
「これも即決ですね。なぜですか?」
「まず、真ん中の選択肢はありえません。『ちゃる』なんていう語尾が正解のわけないです。まあ、こういうキャラぶれぶれの選択肢も出るあたりはギャルゲーっぽいですけど」
「ほうほう」
「1番上はパッと見で良さそうではあるんですが…。悩みを相談されてるのに具体的に何も言わないっていうのはナシじゃないですか?」
「そうですか? 共感されて肯定して欲しくて相談する人だってたくさんいるんじゃないですか? 」
「いや、恋愛のハウトゥー本には確かにそういうこと書いてありますよ? でも、ギャルゲーにおいては意味のない選択肢はないんです。これは次回以降のデートの布石になる選択肢だと僕は読みます。なのでドライブです」
「なるほど。次はドライブデートがあるはずだ、と」
「ええ、あるでしょう。もう夕焼けの海岸のイベントCGまで僕見えてますよ」
「え? 本当に見えてたら病院に行った方がいいですけど、どうします?」
「本当には見えてないから大丈夫です」
次でいよいよ最後の選択肢です。
「今日はありがとう」
「う、うん。ありがとうござ…、ます…」
「おい! キショく照れてる場合じゃないぞ! プレゼント渡せって!」
「え?」
「デート終わりでプレゼント渡すタイプのギャルゲーだから!」
「確かにそういうのもあるけど…、おい、一個明らかにおかしいもん混ざってんぞ!」
「さあ、指カーソル用の手袋をはめてください!」
「これをつけるのも最後か…。もっとプレイしてたかったな…」
「金沢さん、囚人の肛門を喜んで検査する変態刑務官みたいですね」
「思ってたとしても今言わないで」
「いや、でもこれは難しいな…」
「誰のうんこなのか、で悩んでるってことですか?」
「そんなわけないでしょ、上2つですよ。イラストレーターだから『画材』と行きたいところなんですが、プロフィールに『趣味:ミニ盆栽』とも書いてあったんですよね。果たしてどっちが正解なのか…」
「さすがプロフィールも読み込んでますね」
「うーん、でも『画材』は仕事道具だし、手を出さない方がいいかなぁ…。でもそれを言ったら趣味のものっていうのもなぁ…」
「さあ、どうするんですか? 選んでください!」
「こっちで」
「お、『ミニ盆栽』ですか。最終的な決め手は何ですか?」
「『画材』って使ったら終わりじゃないですか。『ミニ盆栽』だったらずっと残るんで」
「今日という日を彼女にずっと覚えてて欲しいな、って」
「うっわ……」
※プレゼントもこちらが用意しました
「受け取ってください! そしてこれを見る度に僕のことを思い出してください」
「こいつやっべ……」
「あ、ありがとう」
「引いてるじゃん」
終了~~~~~~~!!!!
これにて全選択肢が終了しました。
さあ、果たして好感度はどうなったのでしょうか?
答え合わせです!!
はたして結果は……
「おい、テメエ気持ち悪いんだよ!!!」
「!???」
「ぶつくさぶつくさ意味わかんねえことばっか言ってんじゃねえ!! 象の足の裏みてえな顔しやがって!! 肥溜めに帰れ、未知の病原菌の親分がッ!!」
「???!」
「なんだ、この羊水べったり付いたみてえな髪型は?! ああン?! 生まれたてかテメエ?! 左耳のピアス引き千切っぞ、ウジ虫の赤ん坊がよぉ! 便所コオロギのベビーシッターに育てられてろ!」
「?!?!」
「二度とデケえ面すんなよ?! 息を吸う前に『ごめんなさい』と謝り、吐いてすぐ『殺してください』と頭を垂れろ、ザコの菌床めが。地獄の亡者の腹の中にいる大腸菌のべん毛の成り損ないのパシリを8万年続けろ、カスのクリーンナップ打線がよ。失せろ」
「!?!?」
「えーっと、これはアレですね。-20ポイントで、バッドエンド『信じられないくらい罵倒される』ですね」
というわけで、今回の結論は…
です。
「そ、そんな……。そんなことって……、そんなことってさあ………」
「でもね…」
「いいじゃないですか…」
「だって…」
「僕たちには…」
「ギャルゲーがあるのだから……」