テロ準備罪、与野党5人参考人質疑…衆院法務委
衆院法務委員会は25日午前、組織的な重大犯罪を計画・準備段階で処罰する組織犯罪処罰法改正案(テロ準備罪法案)について、与野党推薦の5人を参考人として招き、意見聴取と質疑を行った。
小沢俊朗・元ウィーン国際機関政府代表部大使は、法案成立により締結が可能になる国際組織犯罪防止条約について、「テロ対策を対象としていないのではないか、という議論があるようだが、不思議な議論だ。国際社会はテロ組織を含む組織犯罪集団と戦う上で重要な枠組みと認識している」と指摘。テロ等準備罪を新設し、早期に条約を締結する必要性を強調した。井田良中央大教授も、厳格化された犯罪の成立要件について、「捜査機関の乱用が危惧されるようなハードルの低いものではなく正反対」と指摘し、法案に賛成する考えを示した。
一方、漫画家の小林よしのり氏は「監視されないか非常に危惧している。物言う市民が萎縮してしまい、民主主義が健全に成り立たなくなるのではないか」と法案を批判した。高山佳奈子京大教授も「単独犯のテロ計画は法案の対象からはずれている」と法案の問題点を指摘。早川忠孝・元衆院議員は「(テロ等準備罪の)対象犯罪を減らしてほしい」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170425-OYT1T50046.html
衆議院法務委員会
<参考人意見陳述>
小澤俊朗・国際大学客員教授
井田良・中央大学大学教授
小林よしのり・漫画家
高山佳奈子・京都大学大学院教授
早川忠孝・弁護士
<参考人質疑>
自民 門博文
公明 國重徹
民進 山尾志桜里
共産 畑野君枝
維新 松浪健太