こんにちは。ファミコン研究家のオロチです。
皆さん、パッケージに描かれた月を見ただけでファミコソフトが判別できたらロマンチックだと思いませんか。中秋の名月、十六夜、月見酒など、日本人は古来より
お月様を愛でてきました。
たとえばこちらの画像はそれぞれファミコンパケ絵から切り取ったものですが、満月、おぼろがかった月、二十六夜、三日月と、バリエーションが豊富で、日本人の
月オタクっぷりが伺えるというものです。
いちおう確認ですけど、まさか、この時点でわかるひとはいないですよね?(笑)
問題は全部で11問です。
ヒントをそえつつ出していきますので、タイトルをお答えください。
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<第29問> MSXでリリースされたアクションRPGの続編です。
<第30問> 映画が題材のアクションゲームです。すごい
剛毛(笑)
<第31問> お城、キセル、宙に舞う小判……
<第32問> 前代未聞のシューティングパズル。
<第33問> 特徴的な人物が見切れてますね。なんとなく
死相が……
<第34問> 朧気な月から、おどろおどろしい雰囲気が伝わってきますね。
<第35問> この勇者、眉毛太くないですか?
<第36問> タイトルのわりには控えめなんだなあ。
<第37問> 正確に言うと
パケ絵じゃないのかも……
<第38問 超難問!!> ビルから降りる人影。
<第39問 超難問!!> 飛び交うヘリコプター。
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それでは答え合わせです。
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<第29問の答え> 『魔城伝説II 大魔司教ガリウス』(コナミ/1987)
月の表現として大きければ大きいほど
非日常感が増すと言う効果があります。それから「何をカブらせるのか」も大きなポイント。圧倒的に多いのは飛行物、お城、そして人物ですね。
本作の場合はお城と主人公がカブってますね。古典的で大変素晴らしいパケ絵です。
<第30問の答え> 『キングコング2 怒りのメガトンパンチ』(コナミ/1986)
こちらの場合、カブってるのは主人公であるキングコングと、飛行物でありヘリコプターですね。ファミパケ界における
「月とヘリコプター」は、日本画でいう「月と鹿」ぐらい相性がいいようです。
ただし本作の場合、そこへさらにコナミのロゴがカブったり、「スピードくじ」だの「出たっ2M」ビット」だの色んなシールが貼られまくられてしまってゴチャゴチャ感は否めません。
<第31問の答え> 『がんばれゴエモン2』(コナミ/1989)
ゴエモンまではわかったけど『2』かな。『外伝』かな。それとも『外伝2』かな。迷ったんじゃないでしょうか。こちらも大きく描かれた月にはお城、主人公(武器)、飛行物(小判)がカブっております。ちなみに『外伝2』のパケ絵は夕日。惜しい。
<第32問の答え> 『クォース』(コナミ/1990)
コナミは月が好きですねえ(笑)
こちらは西洋風の象徴的デザインとなっております。太陽と対比させていることが多いですね。同じような構図に『リトルマジック』(DECO/1990)がありますが
地味すぎてカットしました(笑)
<第33問の答え> 『さんまの名探偵』(ナムコ/1987)
文珍さんの顔が見切れてなければ難問だったと思います。というか、このゲームのパッケージに月があるのを知ってました?
<第34問の答え> 『妖怪道中記』(ナムコ/1988)
おどろおどろしい雰囲気を演出したいときはドンヨリ雲ですね。ひょんなことから地獄に落とされた主人公の心情を表している気がします。そんな雰囲気とは対照的にナムコらしいかわいらしいキャラクタが、
コミカルホラーという独特な世界観を築き上げています。
<第35問の答え> 『サンサーラ・ナーガ』(ビクター音楽産業/1990)
桜玉吉さんがキャラデザした竜を育てるRPGです。オリエント風のトライバル文様を背景に描かれたコミカルなキャラクタがゲーム内容をよく表していると思います。
<第36問の答え> 『ムーンクリスタル』(ヘクト/1992)
夜空に浮かぶ肩から下が薄いおっさんをはじめ、作為的に配置されたキャラクタには、
秘められたドラマみたいなものを感じますね。
男性キャラがのきなみ三白眼気味なのに対して、女性キャラの瞳の異常にでかいというアンバランスさ。タイトルが『ムーンクリスタル』なのに対して、月が異常に小さいというアンバランスさが、見る者に不安感を与えているように感じます。
ちなみに『ダブルムーン伝説』(メサイヤ/1992)のパケ絵にも一応、月はあったんですが、ロゴなのか何なのか中途半端か感じだったのでカットしました(笑)
<第37問の答え> 『マニアックマンション』(ジャレコ/1988)
ジャレコが一時期採用していたジャケットレスパッケージ。どうせラベルと同じ絵なんだから透けさせちゃえっていう発想でしょうか。こちらも非常に大きな月にロゴ、飛行物、人物とかぶっている典型デザインですね。
<第38問の答え> 『ホステージ』(ケムコ/1989)
人質を救出する硬派なアクションゲーム。演出はわりと凝っていますがゲーム性のクセが強いっ。この月は内容的に
サーチライトとのダブルミーニングともとれますね。味わい深いパケ絵です。
<第39問の答え> 『ハドソンホーク』(エピックソニー/1991)
同名の怪盗映画のゲーム化。横スクロールアクション。こちらも
「月にヘリコプター」という形式美がみられ、たいへん風流ですね(笑)
また、大泥棒、スパイ、怪盗といったダークヒーローに月はよく似合います。
ということで今回は以上となります。
昔から満月の夜は事故、犯罪、自殺、出産が増えるなんて学説がまことしやかに語られてますが、少なくとも月には
人々を魅了する力があることは確かだと思います。ファミコンのパケ絵に出てくる月にも、何とも言えない魅力があると思いませんか?
お月見の際には、本物のお月さまの下にファミコンパッケージを並べて酒を飲むというのも一興ですね。
それではまた次回、お楽しみに!
<ファミコンパケ絵の世界 シリーズ>
1.お前は誰なんだ編(1)
2.背景と同化してる薄いおっさん編
3.紳士のたしなみ 谷間編(1)
4.その魅力の謎に迫る!!編
5.