3G内蔵スマート電動自転車VanMoof Electrified X国内発表。盗難時は捜索チーム出動&未発見なら新車提供
定価37万円、500台限定の早割で25万円。
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オランダのスマートバイクメーカー VanMoof が、日本の街乗り向け設計した新モデル Electrified X を発表しました。
「スマートバイク」たるゆえんは、フレーム内に電動アシスト用バッテリーや3G、Bluetoothモジュールを内蔵し、アプリ連携でキーレス解錠やリモートロック、地図上への表示などができること。
さらに盗難時にはVanMoofの捜索チーム「バイクハンターズ」が捜索に乗り出し、もし2週間経っても発見できなかった場合、無料で新車を提供する「ピース・オブ・マインド」サービスも付帯します。
Gallery: VanMoof Electrified X スマート電動アシスト自転車 | 15 Photos
電動アシスト自転車としての主な仕様は、前輪モーター出力最大 250Wの4段アシスト、最高時速24kmまで。航続距離がフルパワーで60km~エコノミー時は120km、最高出力はハンドル左手の「ブーストボタン」を押しているあいだ有効になります。
バッテリーは11.6Ahでフレーム内蔵(取り外し不可)、家庭用電源からACアダプタで充電、満充電まで最長6時間など。
タイヤサイズは24インチ、搭乗者の身長は155から200cmまで。バッテリー含む重量18.4kg。
設計上の特徴は、動力を伝えるドライブトレイン(チェーンなど)がカバーで密閉されており、メンテナンスの頻度が低いこと。
前後のライトや3G / Bluetoothモジュール、バッテリー等はフレームに内蔵されているほか、主要パーツは盗難防止ネジで固定されており、パーツ単位で盗まれにくくなっています (全部盗んだほうが楽)。
充電は36V2AのACアダプタを使用。バッテリーがフレームと一体化しているため、バッテリーだけを抜いて充電したり、即交換はできません。電源の近くに持ってくる必要があります。
VanMoof は新しい設計思想のシティバイクや「スマートバイク」をコンセプトに、欧州で人気になった新興自転車メーカー。今回発表されたモデル Electrified X は、日本人のライフスタイルと体型、住環境や都市環境を前提に新規設計されたモデルです。
特徴的な3Gは、Vodafoneとグローバル提携したモジュールを内蔵。人工衛星ベースのGPSではなく、基地局ベースのロケーションサービスに対応します。
もし盗難にあった場合は、アプリを通じてVanMoof に通報すれば、「バイクハンターズ」なる何やら恐ろしい響きのチームが出動。3GロケーションはGPSほどピンポイントではなく、ある程度の範囲しか分からないため、その範囲をハンターズがBluetooth など様々な手段で捜索・特定します。
もし2週間以内に見つからなかった場合、同等品を無償で提供。この捜索と代替品の提供はあわせて「ピース・オブ・マインド」、その名も心の平穏とと呼ばれるサービスで、購入から1年間のみ無料。以降は有料となる予定ですが、2年目以降の料金はまだ決定していません。
キーレスアンロックは、iOS / Android 用のモバイルアプリと、フレーム上にある操作パネルのセンサーを組合せた仕組み。
アプリ側の操作で解錠するほか、スマホが近距離にある場合、フレームのタッチで解錠するようにも設定可能です。ほか、スマホを使わない通常のリモート解錠キーも用意します。
Electrified X の標準価格は37万円。公式オンライン予約の先着500台のみ、12万円引き25万円の「スーパー早割」があります。予約受付開始は5月23日20時。出荷は2017年10月予定。世界市場向けには2018年に販売予定。
自転車はひとによって価値観が大きく違い、価格も品質もまさにピンキリですが、Electrified X の 37万円はなかなかの値段。500台限定の早割でも25万円です。
エキゾチックな金属で軽量化した高級自転車と比較すればはるかに安いものの、とりあえず乗れれば良いよという大多数のユーザー、安いから自転車で済ませている人からすれば、「37万も出せば自転車じゃなくてXXが買える」と言われる価格です。
VanMoof を兄弟で創業した ティーズ・カーリエCEO によれば、バイクハンターズによる捜索と万が一の交換という「ピース・オブ・マインド」は自転車好きに対して、「毎日使うなら良いものが欲しいけれど、高価な買い物をして盗られたら嫌だなあ」という不安を解消したい思いから始めたサービス。
3Gのロケーションサービスも、ハンターズによる捜索も成功するとはかぎりません。しかしカーリエCEOによれば、このサービスの存在が知られることにより、自転車泥棒のあいだで後の面倒を考えるとスマートバイクをターゲットにしないほうが良い、「VanMoofは避けろ」と思わせることで、盗難自体の発生を減らすことも狙い。(要するに、別の家に忍び込んだほうが無難、と思わせる一般的なセキュリティの効用です)。
またVanMoof のスマートバイクはフレームの固有番号と3GモジュールのIMEIを登録しなければアプリが使えないため、仮に盗難車を買っても活用しにくく、盗品の転売価値が少ないこともあります。
Vanmoofアプリでリモートロックや位置確認、充電ステータス確認ほかに対応。フレームにSIMと3Gモジュールが入っているため、固有のIMEIがある。 pic.twitter.com/irUvDJ9ds1
— Ittousai🎮EngadgetJP (@Ittousai_ej) 2017年5月18日