9569195近親相姦はダメ――これは社会常識化した概念だが、実は刑法上の罰則はなく、人類学的に見れば、「近親相姦はむしろ普遍的」と言うこともできる。タブーであるが故に誰も積極的に語りたがらない近親相姦にはどんな歴史があるのだろうか?



人類学者の川田順造・神奈川大学特別招聘教授に話を聞いた。

「父と娘、母と息子、兄と妹といった近親者間の性交は、実際には行われているにもかかわらず、タブーとされている社会が多いです。しかも、単なる禁止ではなく、何かしら忌まわしい、不吉なものとして意識されています」

生物学的理由としては、血が濃くなって遺伝子の多様性を獲得できず、ウイルスや病気に勝てない病弱な子どもができたり、障害のある子どもができたりする可能性が高まるといわれている。

このような「近交弱勢」を避ける遺伝的・文化的傾向を持った個体の方が、より多くの子孫を残してきたことが、近親相姦タブー視の起源と進化ではないかという説は根強い。




しかし、川田氏は「鳥類や哺乳類一般において、ある頻度での近親性交は、自然で正常な行為です。
人間社会では、母子、父子で子どもを作ると障害がある子が生まれるという噂がまことしやかに定説になっているが、データが少なすぎるし、そのような子が生まれても、公にされることじゃないから実際はどうなのか分かっていない。

少なくとも島崎藤村が兄の娘と行為をして生まれた子は非常に優秀だった。だから、障害のある子が生まれるという噂自体が、近親性交のタブーを広げて定着させるために作られた話なのではないかとも考えられるのです」と指摘する。

人間の場合には、不吉感、不浄感を伴うタブーという形で、母子・父子間はもちろん、いとこ間など、国や社会によって異なる範囲の近親間での性交が禁じられることが多い。


島崎藤村


実際、島崎藤村は同居していた姪に子を生ませ、そのことに対する罪の意識を描いた小説「新生」で、亡妻の位牌のある仏壇に触れた姪の手のひらに、訳の分からない血がべっとりと付くという、凄惨な叙述をしている。

一方で、「叔父と姪の結婚は、古代ギリシャでは推奨されたこともある。というか、近親性交にはあたらなかったのです」と川田氏。

何親等までの性交が近親相姦にあたるのかは、人類で確固たる共通の基準はなく、時代、社会によってさまざまな基準があるというわけだ・・

詳細は(source: ダイヤモンド・オンライン - 近親相姦はなぜいけない?意外と説明できないタブーの正体












近親相姦の同性愛者!パパン姉妹