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試乗レビュー:ペダルも漕げる電動バイクglafitに乗ってきた。自転車にウィンカーがついている不思議な感覚 - Engadget 日本版

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試乗レビュー:ペダルも漕げる電動バイクglafitに乗ってきた。自転車にウィンカーがついている不思議な感覚

ご当地キャラの濃い『ミカンオレンジ』カラーも

Marika Watanabe
6 時間前 in bicycle
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カー用品のドレスアップパーツを手がけるFINE TRADING JAPANは、電動ハイブリッドバイク『glafitバイク GFR-01』(以下、glafitバイク)のプロジェクトを、クラウドファンディングサイトMakuakeで開始しました。


カラーはホワイトツートン、スーパーブラック、ファッションカーキ、ミカンオレンジの4色。販売予定価格は約15万円ですが、Makuakeでは25%オフの11万2500円(税込、送料無料)からのコースを用意。プロジェクトが成功すれば(開始3時間で達成していますが)、出資者には2017年9月中に発送される予定になっています。

glafitバイクは、折り畳み自転車と電動バイクの「ハイブリッド」とも言うべき乗り物。見た目は完璧に折り畳み自転車なのですが、フレーム内に大容量(10.2Ah)のバッテリーを、後輪にはホイール一体型モーターを搭載。道路交通法(以下、道交法)上では原動機付自転車(以下、原付)という位置づけにあるため、ブレーキランプや方向指示器、ナンバープレート取付板などといった保安部品が取り付けられています。

製品の詳細はこちらの記事もご覧ください
折り畳み電動ハイブリッドバイク glafit GFR-01、12万円で予約受付開始

高効率ホイール一体型モーター

方向指示器や警笛のスイッチ


走行モードやバッテリー残量もわかるスピードメーター


ヘッドライト


ブレーキランプ



これまでの電動アシスト自転車や電動バイク(またはスクーター)との違いは、電動のみでも人力のみでも走れるということ。

具体的には、3種類の走行モードを用意します。1つ目は自転車のように人力で漕ぐ「ペダル走行モード」、2つ目は電動モーターをハンドル部のスロットルを回して駆動させる「EV走行モード」、3つ目は、電動アシスト自転車のようにペダルを漕ぎつつモーターの力も使う「ハイブリッド走行モード」です。 なお、一回の充電で45kmの走行が可能とのこと。



ただし、前述のとおり原付扱いのため、公道に出られるのは原付免許取得者だけですし、ナンバー登録と自賠責保険加入も必須。さらに人力でのみ走行する場合でもヘルメットの着用が必要です。

"ほかの車も行き交う道で乗るもの"ということで、「絶対の安全はありえないが、安全性にはかなり配慮している」とFINE TRADING JAPAN代表取締役 鳴海禎造氏。「安全基準のほとんどない原付という分野にあって、JIS規格の自転車安全基準に則ったフレーム耐震性試験を外部に委託して行なったり、安定した制動力が得られるよう全後輪ともディスクブレーキを採用したり、また変形や気温変化から守るため、バッテリーをフレームに格納(Frame in Battery)したりした」とのことです。



また、glafitバイクは「安心」にも配慮しています。

そのひとつが、指紋認証システムによるキーレス解錠とスマートスタート。よく見かけるようなリング錠が後輪に取り付けられていますが、指紋のみで解除、それに連動して電源がオンにできる仕組みになっているため、優れた防犯性があります。認証用の指紋は20本まで登録でき、登録済みの指紋(指)を使わないと次の人の指紋(指)が登録できない仕組みなのも、安心性を高めています。

万が一、指紋がすべて擦り切れてしまったという場合のための物理キーも用意してます。





ペダルの存在も安心に寄与しています。電動バイクのデメリットは、バッテリーがなくなると引いて移動する以外の方法がないところ。しかし、glafitバイクであればペダルを漕いだ人力走行ができるため、バッテリー切れを恐れる必要がないのです。

さらに、ひとりでも工具不要で簡単に折りたためるため、タクシーのトランクにglafitバイクを積んで移動することも可能。万が一、疲れてしまったとき、glafitバイクで移動していたのに立ち寄ったお店でついお酒を飲んでしまったとき、バイクでの走行ができないほどの天気になってしまったときなどに安心・便利なのではないでしょうか。

たたむとかなりコンパクト。重量は18kgなので女性でも持ち運べる




自転車にウィンカーがついている不思議な感覚





プロトタイプではありますが、ナンバープレート取得済みのものがあったため、実際に乗ってみました。場所は東京・渋谷の消防署やハローワークの近く、平日昼間で車通りが多く、少し脇道に入れば上り坂もあるというテストコースとしては過酷なところです。




試乗した感想は、「不思議だけど楽しい」というもの。スロットルを回しながら、ペダルも漕ぐ、ペダルを漕いでいるのに、右左折時にウィンカーを出す、軽くてひょいと持ち上げられるのに、歩道に持ち込むにはモーターを止める、など自転車に乗っているのかバイクを運転しているのかわからないような気持ちに。特に、エコモードで走行していたため、最高時速11kmと速度が出なかったことも、「自転車に乗っている」という感覚を与えた要因だったのかもしれません。

とはいえ、自分の足だけでは決して上りきれないであろう長い坂道を、人力と電力を合わせてらくらく上がっていったり、足が疲れたり体が熱くなってきたら電動モーターの力だけで移動して涼んだりなど、素直に「乗っていて楽しい」という印象。「glad(喜びを与えるもの)」+「fit(生活に即したもの)」を由来としたブランド名「glafit」にふさわしい乗り物だと感じました。

運転で気をつけたいのは、自転車のようだけど「道交法上での扱いが原付だ」ということ。発進する際には右ウィンカーを出しつつ、周りの道路状況を確認。停車する際も、いきなり止まるのではなく、左ウィンカーを出して後続車に注意しつつ操作する必要があります。ペダルがついていても、「原付」ということを忘れないようにしなければなりません。

なお、試乗したものはあくまでもプロトタイプのため、製品版では仕様変更の可能性もあります。

気になるglafitバイクのサポート体制

安全性に配慮しているというglafitバイクですが、「故障しないとは言い切れない」(鳴海氏)ため、本体・バッテリー・駆動ユニットには1年、フレーム・フロントフォークについては2年のメーカー保証がついています。ほとんどの部品は、ユーザーでも簡単に取り替えられるため、部品の発送・交換で対応。それが難しいものに関しては、FINE TRADITIONAL JAPANにglafitバイクを送れば修理後、返送してくれます。

とはいえ、それでは日々の利用に支障をきたしてしまうため、「すでに働きかけはしているので、クラウドファンディング期間の完了までには、修理に対応してくれる協力店を公表する」(鳴海氏)とのことでした。

また、より便利に使うためのアクセサリー類として、glafitバイクのバッテリーからスマートフォンなどを急速充電できるUSBポートやスマホホルダー、電車での移動に便利な専用スーツケースなども開発中。Makuakeでは専用のオプションバッグコースがすでに用意されています。


「急速充電にこだわった」という開発中の2.1A出力USBポートとスマホホルダー