9572588農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)は、従来のコシヒカリより放射性セシウムの吸収が半減した新品種を開発した。東京電力福島第一原発事故以降、風評被害対策に取り組む福島県などでの導入を目指す。



セシウム吸収抑えるコシヒカリ開発 福島での導入目指す


石川覚・作物リスク低減ユニット長らは、コシヒカリにイオンビームを照射して遺伝子に突然変異を起こし、根からナトリウムイオンを排出させないようにした。

根の細胞内でナトリウムイオン濃度が高まり、セシウムの取り込みが抑えられた。


普通のコシヒカリと見た目はほとんど変わらないセシウム低吸収のコシヒカリ
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従来のコシヒカリと一緒に汚染土で試験栽培したところ、セシウム濃度は玄米中で55%、稲わらで59%下がり、国の基準値を十分下回った。

稲穂の数や収穫された玄米量は従来のコシヒカリとほぼ同じで、食味も外部機関の評価で「ほぼ同等」だった。
















福島県産米の全量全袋検査風景