アルベルト・アインシュタインが予言した重力波が1月に検出された。これは観測史上3度目のことだ。
アインシュタインは重力波の存在を1世紀以上前に予言していたが、それがようやく確かめられたのはレーザー干渉計重力波観測所(LIGO)がこれを検出した2015年9月のことだ。
この振動は巨大な天体によって作られる。最新の観測結果は、2つのブラックホールが衝突し、超大質量ブラックホールに融合したことで広がった宇宙の波紋である。
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新たに発見されたブラックホールの質量は太陽の49倍。前回、前々回に検出されたものは、やはりブラックホールの衝突に起因するもので、質量はそれぞれ太陽の62倍と21倍であった。
こうした衝突によって作り出されるエネルギーは、宇宙に存在する全恒星と銀河から光として放たれるものを上回る。
LIGOのスポークスマンを務めるMITのデビッド・シューメーカー氏によると、20太陽質量以上の恒星質量を持つブラックホールの存在を詳細に調査した結果、これまで知られていなかった天体が発見されたのだという。
LIGOは今年1月4日に最も新しい時空の波の検出に成功し、すぐさま30億光年先のものであることが特定された。それはすなわち地球まで30億年かかって辿り着いたということだ。
重力波の理論が発展すれば、宇宙が存在するにいたった理由をいっそう理解することができる。
最初の検出は、地球上の科学コミュニティに波紋以上のものを引き起こしたが、今回の発見は比較的新しい研究分野である重力波天文学のターニングポイントとなるであろう。
今LIGOはスプーン1杯分が地球における1,000万トンに相当する超高密度の星、中性子星の衝突などを発見しようとしている。
via:3bn years old & 3bn light years away – but black hole cosmic wave detected in 2017/ translated hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
>こうした衝突によって作り出されるエネルギーは、宇宙に存在する全恒星と銀河から光として放たれるものを上回る。
どんだけだよ!!
どんだけだよ!!!
2. 匿名処理班
こう言う宇宙系のお話を聞くと、いつも思う、宇宙の年齢130億歳、地球の年齢46億歳って言うのがどうにも解せないんだよなー、地球のたった3倍って・・・。
3. 匿名処理班
もう何言ったって驚かねーぞお
4. 匿名処理班
そのもんのすんごいエネルギーを回収、利用出来るようになったらどうなっちゃうんだろな?
5. 匿名処理班
※2
宇宙初期には重い元素がなくて、そうなると水素やヘリウムだけで光る恒星になるのに結構沢山量が必要になり、結果的に現在ではあり得ないような巨大な恒星になって、そういうでっかい星は寿命も極短で100万年とかで超新星爆発なりしてしまう。
そう言った連鎖で初期宇宙可成り早い時期にBHや重元素が沢山作られて数世代目の太陽系なんかだと結構な恒星寿命に成って居るのだと言う事で…
6. 匿名処理班
ダ、ダークマター?
7. 匿名処理班
宇宙って案外若いのかもね
人間的には途方もない年齢だけども
8. 匿名処理班
※2
なんだか不思議な気分だよね
赤色矮星の寿命は数百億年から数兆年だから、現在の宇宙にはまだ寿命を迎えた赤色矮星がいないというのも
9. 匿名処理班
地球の自転速度は一定じゃ無いのに、どうやって46億って分かるんだろ。どこから見た誰の尺度なんだろうね
10. 匿名処理班
※1
ん。。。!えっと。。。!?え?
(両手めいっぱい広げてみる)
11. 匿名処理班
30歳と90歳ならかなり離れているように見えるけども