数百億年の眠りについているデジタル宇宙人。そりゃ会えないよね。
有名なフェルミのパラドックスってご存知でしょうか。これだけ広大な宇宙には人類の他にも知的生命体が存在するはずなのに、これまで宇宙人と遭遇することがなかったのは矛盾しているという指摘です。いるはずなのに出会えない。このパラドックスに対する仮説はこれまでたくさん存在してきました。そもそも宇宙人は存在しないという説から、存在したけれども時代が異なっていた、またはすでに地球にきているなどさまざまです。そしてまた新たな仮説が論文で発表されました。それは宇宙人休眠説。
Journal of the British Interplanetary Societyで発表された新たな研究によれば、宇宙人は進歩の末デジタル化しており、そのデジタル化した文明を維持するには現在の宇宙の温度では高すぎるため、より寒冷化する未来まで休眠状態に入っているというのです。デジタル化した宇宙人というのは何とも突飛で、宇宙の温度が高すぎるというのもいまいちピンとこない話...。しかしこれは真面目な研究結果なんです。
宇宙人はすでに体がない?
まず宇宙人のデジタル化するという説ですが、実は支持する未来学者や、宇宙生物学者、地球外知的生命体探査のエキスパートたちは増えています。なんでも高度に発展した知的生命体は最終的にデジタル化するんだとか。シンギュラリティを描いた2014年の映画『トランセンデンス』で、ジョニー・デップが演じた博士が、自身の意識をコンピュータにアップロードして人工知能化したのが非常に近いかもしれません。簡単にいえば脳をデータ化して、体を捨て去り、コンピュータの世界に入ってしまうということでしょうか。つまり宇宙人はすでに体がなく、コンピュータチップの中にいるデータとして存在しているってことなんです。えらい