デヴィッド・リンチ監督といえば、カルトの帝王として名を馳せることとなった映画「イレイザーヘッド」が頭に浮かぶだろう。
更に「ブルーベルベット」、「マルホランド・ドライブ」、「ツイン・ピークス」でアカデミー賞に3度ノミネートされた彼によれば、人生も芸術も不合理なものなのだそうだ。
意味合いなんかについて語ると不愉快になるんだ。物事の意味なんて多くは知らないにこしたことはないよ。だって意味っていうのは、とても個人的なことで、僕にとっての意味は他人にとっての意味とは違うものだからね
それでも人は彼の頭の中を探ろうとする。そんなデヴィッド・リンチに関する21の逸話がまとめられていたので見ていくことにしよう。
これらの逸話が意味のあることだといいのだが…
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1. 自分が変人だとは思っていない
「全然変わってないよ」
1979年のインタービューでの発言だ。
「誰だって多少は……不可解なところがあるだろうさ」
2. シャツの1番上のボタンを留めないと安心できない
「デヴィッド・リンチの着こなしはヤバい。だが彼はいつもそうしてる。できるだけ真似しないことだ」(エスクァイア誌)
3. なぜだかラジオやユーチューブで気まぐれな天気予報を行う
ツイッターでのつぶやき:
「今、天気予報を見ているのなら、新しい予報をアップロードできるよう、窓を閉じてはくれないだろうか?」
4. 子供の頃から風変わりな実験を行なっていた
父親によると、まだ子供だった彼に地下室に呼ばれたので行ってみると、そこには腐った果物や動物の死体があったらしい。それを見て、結婚は無理だろうなと思ったそうだ。
5. もともとは画家志望
映画に携わるようになってからも絵を描き続けている。「渦巻く怨念を抱えた精神病患者の作品のようだ」(ニューヨーク・タイムズ紙)
6. プレスリリースの経歴は実に簡潔
「モンタナ州ミズーラ、イーグルスカウト」
他に必要な情報などあるかい?
7. 大学に入ると、いきなり2週間引きこもった
父に「それじゃ」と告げると、そのまま部屋のラジオに聴き入った。ようやくそこから動いたのはラジオの電池が切れたときだ。
8. 新聞漫画を描いたことがある
『The Angriest Dog in the World(世界で最も怒れる犬)』という漫画で他のどんな漫画とも違う。
犬は怒りのあまり動けない。食べることも、眠ることもできない。かろうじて唸れるだけだ。緊張と怒りにがっちりと繋ぎとめられ、死後硬直に至ろうとしている。
ビル…クレアっていう未来を見通しているかのような娘に会ったよ
苗字はヴォワイヤンかい?
そう、知り合い?
犬は怒りのあまり動けない。食べることも、眠ることもできない。かろうじて唸れるだけだ。緊張と怒りにがっちりと繋ぎとめられ、死後硬直に至ろうとしている。
ビル…ピートって腹違いの妹が?
ああ、彼女はいつも正しいんだ
9. 会話恐怖症
彼は口数が少ないことで悪名高い。20代前半の頃は同時に数語以上話せなかったほどだ。これはまだ言葉を覚えていない幼児期に原因があるのだろうか。
『ツイン・ピークス』の連続殺人鬼が犠牲者の爪の下に文字を書いた紙片を入れていたのは、この会話恐怖症に由来するのかもしれない。
10. 40年以上、超越瞑想を実践している
超越瞑想では20分間4語のマントラを唱える。マントラは他人に明かしてはならない決まりだ。なお、写真は瞑想仲間の英国コメディアン、ラッセル・ブランドである。
11. 2002年、超越瞑想の創始者マハリシ・マヘシュに研究資金として1億円ほど寄付
リンチは仲間とともにオランダの施設で1ヶ月を過ごた。ヨギは施設内にいたが、ビデオ通話でしか会話できなかったという。
12. 超越瞑想の発展を目的とする財団を設立
全米の学校カリキュラムで採用してもらうことが目的だそうだ。
13. 8年間ほぼ毎日同じロサンゼルスのレストランで昼食を食べ続けた
1976〜84年の8年間、注文はチョコレートシェイクと砂糖たっぷりのコーヒー数杯。その血糖値の上昇を「粒状の幸福」と呼んでいる。
14. 自分の名を冠したコーヒーブランドがある
超絶ストロングだそうだ。
デヴィッド・リンチの恐ろCM「リンチ・コーヒー」
15. 初作品『イレイザーヘッド』の撮影には5年を費やした
撮影は常に夜間行われた。当時、ウォール・ストリートジャーナルの配達で生計を立てていた。
16. 『イレイザーヘッド』の撮影中、”感触”をつかむために猫を解剖した
17. 短編映画『グランドマザー』では効果音の作成に63日を費やした
18. 『クリーブランドショー』でバーテンダーのガスの声優を務めた
リンチがモデルのガスは、トイレにブービートラップを仕掛けたり、紙袋にテイクアウト用ビールを直接注いだりする人物だ。
19. 大学時代、変人だからとルームメイトを追い出した
なお、その人物は後のJ・ガイルズ・バンドのリードボーカル
20. 1970年代後半より『ロニー・ロケット』という映画を撮影しようとしている
リンチ作品でもとびきり奇抜であるようだ。脚本を読んだ誰もがパスしているのだ。
21. LSDをキメたジェームズ・スチュアート
有名な作家デヴィッド・フォスター・ウォレスによる人物評である。紙一重すぎて天才なのか、変人なのか分からないとのことだ。
via:David Lynch Facts Almost As Strange As His Films
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コメント
1. 匿名処理班
19は、つまりはピーター•ウルフって事だよね。回りくどい!
2. 匿名処理班
自分は変人だと思ってない〜からの、
変人だからとルームメイトを追い出した、でワロタw
3. 匿名処理班
漫画が興味深い、あれだけでもうすでにリンチワールド
4. 匿名処理班
誰が言ったかは忘れたけど、
「最後までどんな映画にしたいのか判らない人だった」
って言った役者さんも居たみたいですね。
5. 匿名処理班
彼の着こなしは、大好きだ!共感を覚える!
6. 匿名処理班
彼が書いた本の「大きな魚をつかまえよう」を読むと、変わってるというよりも理性的で謙虚な気の優しいおじさんって印象をおぼえたな。
あと、とにかく瞑想をやれば誰でも全てがうまくいくって言ってる。
7. 匿名処理班
>19. 大学時代、変人だからとルームメイトを追い出した
コレはいわゆる「おまいう」ですね
8. 匿名処理班
Jガイルズバンドって、堕ちた天使のあれか。
つながってるもんだなあ。
9. 匿名処理班
テーブルにずらっとドーナツ並べてビデオ(!w)観てツインピークスにハマってた当時、
リンチの絵画展に行ったことがある
(年がバレる)
この人マジで病気じゃ?と不安になるような絵だった
(映画に投資する人が沢山居たんだから、
病気とまでは言えない筈と思うんだが…)
様々なモチーフを真っ黒にギチギチ塗り込めた、一辺数メートルある、くらーい抽象画だった
「人間はどんなイメージを持って表現しても自由だと父に教わった」と当時彼の娘さんがインタビューで言ってたんだが
モノは言いようだなあ、と感心した思い出
10. 匿名処理班
ストレイトストーリーが好きだな
エ グロ奇抜難解さが全て排除された貴重なリンチ世界が見れる佳作
11. 匿名処理班
変人でも何でもかまわないのでどうか奇を衒った「作品」ではなく
面白い「エンターテイメント」を作って頂きたいです。
ただもうお年を召しているので大きな期待はいたしませんが。
ロニー・ロケット、いつか製作されるといいですね。
12. 匿名処理班
ツインピークス好きだった
「ここで終わりかよ!?」と思わず叫んでしまうラストは残念だった
アメリカドラマってそういうの多いよね
13. 匿名処理班
もはやSCP"DAVID LYNCH"
オブジェクトクラス:euclidだな。
14.
15. 匿名処理班
何をしてもいいが猫を解剖したことは許せない