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失われた自然と野生動物を取り戻すために人生をささげたカップル。26年後、その願いがかなって豊かな森へ(インド) : カラパイア

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 インドのカルナタカ州、西ガーツ山脈のふもとにて、広大な荒れ地に熱帯雨林を取り戻す活動を続ける夫婦がいる。

 2人は26年前、樹木が切られて生物が減り、誰もが見向きもしない土地を買い取って植林を始め、絶滅の恐れがある動植物たちを増やしているのだ。

 手間と労力と果てしない時間がかかる作業を淡々とこなす夫婦。だが、その地道な活動は目覚ましいほどの結果をもたらし、不毛な土地は生命力に満ちた豊かな森へと姿を変え始めた。その様子がこちらだ。
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This Couple Nursed a Rainforest Back to Life


野生保護区を広げる夫婦


 パメラ・ゲイル・マルートラーと夫のアニルは、インドでただ一つの私有野生保護区サイ・サンクチュアリを所有し、森林の植林や野生動物の保護などを行っている。

 森を見回るパメラとアニル
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image credit:youtube

 300エーカー以上もあるこのサンクチュアリには、現在アジアのゾウやベンガルトラを含むおよそ200種以上の絶滅危惧動植物が生息している。

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image credit:youtube

捨てられた荒地の再生


 だが夫婦が初めてここにやってきた26年前、この土地は見るも無残な荒地だった。そこには放置された水田とカルダモンの畑、コーヒーの木がかろうじて生えているだけで、あとは樹木を伐採した跡だけが広がっていた。

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image credit:youtube

 しかもそこは生き物の気配が何もなかった。聞こえる音は自分たちの足音だけで、ほったらかしにされた田んぼや切り株があるだけの寂しい場所だった。

 だが彼らはあきらめず、多くの手間暇と労力を費やし、時間をかけて土地を再生に取り組んだ。

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image credit:youtube

 初めに草が生え茂っていった。次に灌木が育つと昆虫たちが戻ってきた。それから木々がのび、サルとゾウが住み始めた。

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image credit:youtube

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image credit:youtube

失われた森林と動物の関係を取り戻す


 サンクチュアリがあるコダク県は森林が激減している。1970年代にこの土地の86パーセントを覆っていた木々の割合は現在わずか16パーセントしかない。

 パメラは、これがこの地区だけではなく、南インド降雨パターンと給水に壊滅的な被害を与えていると説明する。

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image credit:youtube

 森林が動物たちの避難所になれば、動物たちがお返しに森林の健康を保つ。彼らはそうした環境を少しづつ取り戻している。

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image credit:youtube

目標は10年後のサンクチュアリ


 この森を歩きながら、彼らはこれまでになかった喜びをかみしめている。だが、目標はもっと先にある。

 パメラはこの森に希望を抱いており、保護され続けてもっと大きくなっている10年後の森の姿を思い描いている。

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image credit:youtube

 人々は彼らを狂人扱いしたが、2人はどうにかここまでたどり着いた。

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image credit:youtube

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image credit:youtube

 現在のサイ・サンクチュアリは、生物多様性に満ちている。
 この森は生きているのだ。

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image credit:youtube
via:boredpandasaisanctuarygreatbigstoryyoutube・translated D/ edited by parumo

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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 16:37
  • ID:svKTdbIS0 #

森も美しいけど、ご夫婦も美しいね。

2

2. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 16:42
  • ID:hInXvNpU0 #

夫婦で実現させるってスゴイな。
森や山が正常に機能すれば、川と海が豊かになるんだよね。

自分が住んでいる辺りも35年前の航空写真では一面田畑だったのが、今は山と野になっている。
昨日は家の裏でキツネの親子を見たよ。

3

3. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 16:45
  • ID:kkf8DCMk0 #

荒らすのも人だが、少しでも早く生き返らせることができるのも人か
どんなに便利を求めても
結局どこかでは自然を残しておかないとかえって不便になるように思う
すごい人達だねえ

4

4. 憂国の爺

  • 2017年07月01日 16:51
  • ID:3DsuuYt50 #

素晴らしい×10 最初うちは、変わり者扱いされたんでしょうね。しかし本当に素晴らしい。日本も見習うべきですね 残念ながら私にはこんな財力は到底ありませんがね。

5

5. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:02
  • ID:tMb.7.WT0 #

フィオナはん、ロボおらんでも森復活しとるやん!

6

6.

  • 2017年07月01日 17:16
  • ID:.eKmgLH20 #
7

7. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:19
  • ID:o.D6IN6A0 #

300エーカーというのは約1.2平方キロメートル。
この程度の広さでは周辺への影響はさほど大きくないだろうが、たった2人で作りあげたのは驚嘆すべきこと。

8

8. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:28
  • ID:.S5frp.J0 #

木を植えた男

いや、木を植えた夫婦

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9. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:28
  • ID:vRBjph9U0 #

とてつもない精神力で、成し得た偉業。
ただでさえ途方も無い作業の連続だろうけど、余裕のない暮らしとファナティックな宗教感に縛られてしまっている、そんな後進国の1つであるインドでこれをやるのは本当に大変だったと思う。

10

10. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:33
  • ID:.JkP0huV0 #

アニメ「木を植えた男」みたいな話だ。
塵も積もれば山となる、って本当なんだね。

11

11. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:40
  • ID:F2k.dlNX0 #

この美しい自然が未来永劫、続いてほしいな

12

12. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:41
  • ID:OBZKvqh20 #

自然を滅ぼすのは人間だけど、こういう力を持っているのもまた人間。

13

13. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:42
  • ID:.RVY4E9E0 #

国も協力して保護・保全すべきだな
じゃないと不法伐採や密漁する奴が出てきそう

14

14. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:48
  • ID:q8ETmB8o0 #

なんて美しい話だろう

15

15. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:56
  • ID:vJ.dHa.f0 #

壊すのは数日、回復には数十年

16

16. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:56
  • ID:cXduVbib0 #

住宅街でも同じことがいえる。
大きな木が減って、マグパイが減るとカラスが増える。
マグパイと小鳥は共存するけど、カラスはしないのか小鳥が減る。
カラスの五月蝿い鳴き声が多くなるし、小鳥が居なくなるから殺伐とする。

20年前は朝夕のマグパイの鳴き声で目覚め、夕方の仕度をはじめる目安になった。
今は隣の家のユーカリのマグパイ夫婦の鳴き声だけになった。
自宅のユーカリはまだ、そこまで大きくなっていない。
隣の人が木を切る人だと、このマグパイも居なくなってしまう。
うちのユーカリが巣を作れるほどになるまで、居て欲しい。

大きな木がない環境になればカラスも居なくなるかもだけど、マグパイが居ない環境は寂しすぎる。

17

17. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 17:58
  • ID:ZITHkQeq0 #

金持ちの道楽

18

18. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 18:02
  • ID:CRcpkY1O0 #

こういった活動は尊いが一歩間違えると環境破壊になる事も同時に知られて欲しいな。

自然を増やそうとして本来、その環境には存在しない動植物を放逐した結果
外来生物が在来種を駆逐したり、地域毎に異なる遺伝子をもつものが交雑するといった
取り返しのつかない行為が散見されるけど中々、クローズアップされる事がないから。

19

19. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 18:35
  • ID:EFyHlioT0 #

壮大な盆栽だな

20

20. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 18:37
  • ID:rtUp53BO0 #

草木水動物が居ないとあらゆる面において人間は生きれらないからな
自然とうまく共存して、人間は生かされてる事を忘れてはいかん

21

21. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 18:38
  • ID:jIRYgV150 #

種を植えた男の話もはじめは周りから理解されてなかったが
この夫婦も変わり者扱いされながらも頑張ってきたんだな
多分これだけの規模なら協力してくれる人もいるとは思うけど
もっとこういう活動広がればいいと思う

※17
こんな道楽なら上等だよ
地球上の金持ちが興じればいい

22

22. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 18:55
  • ID:.RVY4E9E0 #

※18
確かに、そういうこともあるから注意しないといけないね
今回の場合は、元々生き物がいなくなってた不毛な土地だったからいいんじゃない?

しかし、象が来るとはw

23

23. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 19:20
  • ID:SBU6o9v60 #

すごーい。並みの精神でできることではない

ただ、その土地を荒廃させたやつらがまた戻ってこなければいいが...

24

24. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 19:20
  • ID:svKTdbIS0 #

※5
あのイベントはクロノ・トリガー中、一番好きだったな。
その後の過去イベントにはガクブルしたけど。

25

25. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 19:57
  • ID:NfvsZGVX0 #

素晴らしい
このご夫婦に拍手を送りたい!

26

26. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 20:04
  • ID:.ST7nSq70 #

※17
こんな素晴らしい道楽がほかにあるだろうか、いや、無い。

27

27. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 20:25
  • ID:YJTazGwe0 #

たった2人の個人でここまで出来るなら、国家レベルでやれば割と簡単に自然環境は取り戻せそうだな

28

28. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 21:04
  • ID:NRdUuu0x0 #

チェルノブイリみたいなもんだ

29

29. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 21:15
  • ID:Z81At3OF0 #

田舎の父と母も利益(りやく)として家の周りや草地に植林してた
父が他界した今は植林は止めたが、母がまだ管理している
どうも一本一本に父との思い出があるらしく「あの時はああだった、こうだった」と楽しそうに話す母の姿にいつも励まされてます。
花粉症の人のために杉は植えてないみたいw

30

30. 匿名処理班

  • 2017年07月01日 23:23
  • ID:hFEMhtZV0 #

猩猩「木植え、木植えた」

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