「あちらの世界」へ行ってみませんか?
VR(仮想現実)ヘッドセットを使って物珍しい体験をしていても「あ、でもこれは現実ではないんだ」という明確な認識というのは存在するもの。では、見ている仮想世界が現実の世界にこぼれ出してきたらどうでしょう?
この機材に囲まれた研究室のような部屋は、ドラッグなんて絶対に使ってないのに「ちょっとヤバめのところ」へ私たちをいざなってくれるようです。
この研究室を作り上げたのはアーティストと開発者で構成されたTHÉORIZというクリエイティブスタジオ。テクノロジーとアートの要素を混ぜ合わせて今までにない変わった作品を作り上げている集団です。
この特設の空間には人の動きをリアルタイムで感知してデータ化するトラッキングシステムが設置されており、その位置データを元に仮想現実を作り変え即座に天井にあるプロジェクターから動的イメージを照射することができます。そのおかげで部屋の中の人はゴツゴツしたVRヘッドセットや、曲線くっきりのピチピチスーツなんかを使うことなく夢の世界にダイブできるというわけです。
動画を見ていただくとわかるとおり、男性の動きに反応して変化し続ける床や壁の映像はまるで本物のよう。じっと動画を見ている私たちですら、どちらが現実世界か仮想世界かわからなくなってきます。これがいわゆる「Mixed Reality」というものなのでしょう。