頑張れば家でも作れる?
「kg(キログラム)」、なにかと触れることが多い単位ではないでしょうか。体重とか、荷物の重さとか、体重とか。慣れ親しんだ質量の単位ですが、Techradarなどによれば2018年に定義が更新されそうなんです。
まず少し背景を。
世界にはさまざまな単位がありますが、その中でもSI基本単位である7つの単位は特に重要とされています。なぜかというと、その他多くの単位がこの7つを組み合わせや換算によって定められているからです。イメージとしては、単位界のボスたちという感じでしょうか。
さて、今回主役のキログラムもSI基本単位の1つですが、実は1970年代から定義の不安定さが問題視されていました。
他のSI基本単位は概念で定義されていて、安定しています。定義と概念の情報さえあればいつでも誰でも計り直せますし、情報は時間が経っても変わらないからです。対してキログラムは、「国際キログラム原器」という世界に1つしかない物体の質量として定義されています。原器もしくは原器の精密なコピーがないと正確なキログラムを知ることができないうえに、なんと時間が経つとともに質量が(汚れの蓄積と測量方法の変更によるものとはいえ)僅かながら変化してしまっているんです。ボスが意見のコロコロ変わってしまう人では困りますよね。
そのような事情があり、2011年にはキログラムの再定義が決定しました。そしていよいよ2018年に新定義が採択される予定というわけです。
現在もっとも有望視されているキログラムの新定義は、概念で定義できる電磁力がベースとなっています。ここで鍵となるのが特殊相対性理論とプランク定数。特殊相対性理論は質量とエネルギー量を結びつけ、プランク定数は電磁波の光子のエネルギー量とその周波数を結びつけ