異常気象から他国の軍事状況まで…人工衛星などの現代技術によってわかることは多くあるけれど、こればかりは予測できないもののひとつがシンクホール。
突然、街中に大きな穴が開き、地上にあったあらゆるものや人を巻き込むシンクホールは、一体どのようにして形成されるのでしょうか。大都市に発生するシンクホールの要因をわかりやすく説明してくれるのが、土木技師のGrady Hillhouseさん。GradyさんのYouTubeチャンネル「Practical Engineering」にアップされている、ミニチュアのレプリカを用いながら教えてくれている動画がこちらです。
ゆっくりと海岸を洗い流す潮流や崖の崩壊など土壌浸食については、イメージしやすい人が多いでしょう。それとは少し違い、シンクホールのキーとなっているのは、自然現象だけでなく水道管の破裂などさまざまな要因によって流動する土壌内の水なんです。
土砂の粒子サイズによって水の流速は異なるとのこと。でも、水の動きは遅く、土砂は閉じこめられたように動かないことに注目してみてください。大都市の場合、水道管の漏水や破裂によって数時間あるいは数カ月かけて土壌内に水が染み渡り、地下に大きなトンネルをつくります。すると、表面の道路が重力に逆らえない橋のような状態で残るのです。