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http://japanese.engadget.com/2017/07/13/pcie-ssd-apacer/


その名も『コマンドー』。アサルトライフル型冷却機構を搭載したPCIeカード型SSDをApacerが発表 - Engadget 日本版

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その名も『コマンドー』。アサルトライフル型冷却機構を搭載したPCIeカード型SSDをApacerが発表

これ、午後ローでCM流したら売れるヤツでは

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PC用メモリモジュールやSSDを手がける台湾Apacer Technologyが、PCI Express x4カード状のSSD『PT920 COMMANDO』をワールドワイド向けに発表しました(はい、『コマンドー』です。「あれは嘘だ」ということもありません)。

最大の特徴はその外装。ゲーマー向けというだけではちょっと理解しずらいですが、ともかくSSDでは類を見ないアサルトライフルを模した外装(ヒートシンク)を採用します。容量は240GBと480GBの2モデル。価格情報は現状では確認できませんでした。

Gallery: Apacer PCIe SSD PT920 COMMANDO | 19 Photos



キャッチコピーは「MASTER THE DECISIVE MOMENTS & SUCCEED IN ALL ATTACKS」と奮ったもの。意訳すると、「決定的瞬間を支配し、すべての攻撃を成功させるSSD」といったところでしょうか。「銃なんか捨ててかかって来い」と言われても攻撃に成功できるのかは不明ですが、とりもなおさず、こちらもおよそSSDとは思えないようなものです。

さて、このアイテムの面白さの解説に若干必要なので、Apacer(アペイサー)という企業について解説しましょう。

同社はAcerグループに属し、産業用を含むSSDやフラッシュメモリデバイス、メインメモリなどを手がける企業。いわゆる組み込みシステムでは信頼性とコストのバランスに比較的優れる点などから、知る人ぞ知る的な存在。

ということで、本来は比較的お堅い企業なのですが、なぜかたまに出オチアイデア先行的なアイテムを作るのが面白いところ。一例として2014年に本誌で紹介した、M.2やCFastスロットを搭載する(しかしシリアルATA接続のケーブルは別途必要な)DDR3メモリという製品があります。

ApacerからM.2/CFastスロットを搭載するDDR3メモリCombo SDIMM、信号接続は別途専用SATAケーブルが必要



さて、話をCOMMANDOに戻しましょう。まずアサルトライフル型の外装は、ヒートシンクを兼ねるもの。公式サイトのイメージ図によれば、外装ところどころに設けられた隙間は空気の通り道となり、SSDコントローラーをはじめとする熱を持ったパーツを冷やす役割。



製品特徴の紹介でも『High Performing Heat Disspation』(高性能な熱消散[機能を搭載])と謳われており、高性能SSDが直面している発熱による性能低下を意識した設計のようです。



合わせて、実は中身はいい意味でApacer製品らしい実直さ。フラッシュメモリには昨今では珍しくなりつつあるMLC(1セルあたり2ビット記録)タイプを採用し、昨今では一般的となったTLC(1セルあたり3ビット記録)タイプよりも耐久性を重視します。



さらに速度的にもPCI Express x4接続のSSDとしては水準以上で、連続リードは最高2500MB/秒、ライトは1350MB/秒(240GB版は850MB/秒)をキープ。ランダムアクセスのIOPS値は17万5000(240GB版は16万)と、優秀です。



信頼性という点でも、昨今のコンシューマー向けSSDに採用されたエラー訂正技術、データ保護技術を一通り網羅。120bit/2KBまで訂正可能なスマートECC、高度なウェアレベリング処理などで、総合的な(エンドツーエンドの)データ保護が可能とアピールします。

また長期使用時の速度低下に対する処理も、基本的なNCQとTrimに加え、SmartRefreshと呼ばれる機能を搭載します。MTBF(平均故障間隔)は200万時間で、製品保証は3年間。
本体(カード)サイズは、タイトル写真の向きで160×120×22mm(幅×高さ×厚さ)、重量は140gです。



このようにCOMMANDOは、一見イロモノに見えますが、その中身は産業用機器も手がけるメーカーならではと呼べる、堅実な作りのモデル。



PCゲーマーの場合、実はコストパフォーマンス評価がシビアで、外観デザイン的にもシンプルな製品を好む方が多いことから、PCゲーマーよりはいわゆるMODDER(外観にこだわったカスタムPC作成者、およびそのファン)向け製品という気はします。

しかしこの凝った外観は、見栄え重視のPC自作派にも"刺さる"製品であることも確か。ただし昨今日本では、Apacerの自作PC向け製品を扱う代理店が事実上存在しないため、日本での発売は残念ながら期待薄。「とんでもねぇ、(こんな製品を)待ってたんだ」という方は、個人輸入などでの購入を検討されるのが良さそうです。

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