なんか暗黒大陸はさらっと終わらせそうな気がする

365　半壊

バビマイナ「もしもーし」
ドンドンとドアを叩くバビマイナ
クラピカ(四者択一…いや)
(能力使用直後の私に更なる念能力者に加えて第一王子自身との対話を同時に迫る素早い対応
混乱した私から能力に関する情報が得られれば良し取り乱した所を刺せれば尚良し)
バビマイナ「こちら第一王子の王室警護兵バビマイナ　
大きな物音がしたので駆けつけてみたがご無事ですか」
(第一王子に最初から停戦などという選択肢は無い
そもそも硬直しつつある場の直接の原因である私も真っ先に狙ってきた時点でそれは明らかだ)
(いずれにせよ第一王子との戦闘は避けられまい
ならば二者択一
第三王子か第五王子)
(どっちだ！？)
バビマイナ「もーし」

ビルの驚いた顔
女中とオイトが耳を塞いでいる
いつの間にかバビマイナのノック音がとてつもなく大きくなり部屋中に轟音
を轟かせている
バビマイナ(振動数を大幅に上げる…！)
("苛々空間"(アニー・ホール)！！)

シマノの方耳から出血する
泣き喚くワブル

ビル「クラピカ！！」
クラピカ「！」
ビル「お前も俺を信用してくれ！」
ビルがビスの形をしたオーラを部屋の四方に放つ
途端に部屋中の轟音が小さなピアノの音になる
クラピカ(…！　轟音だけでなく私の鎖も
王妃に付いているドルフィンも！)
鎖が紙の輪飾りに
ドルフィンがとても小さくなりストラップになっている
クラピカ(結界内の念能力を弱める能力か)
クラピカの眼も普段の状態に戻っている様子

クラピカ「シマノ！」
「第三王子に繋いでくれ」

チョウライ「お前がクラピカか？」
クラピカ「はい　第十四王子の警護を担当しており」
チョウライ「前置きは要らん
ネンジュウとはなんだ？
未知の超能力か？ハンターのみに解読可能な暗号の類か？それとも我々を思考させ迂闊に動けぬ状況を作る為の出任せか？」
「正直に答えるならば褒美を取らせよう
お前がハンター証を売っても手に入らぬ程の巨額をな」
クラピカ(第三王子は)
(カキンの至る所に宮殿を建立する大富豪
飽き性で年に一度は邸宅を替えその度に新たな宮殿を造らせる流れ者
そして王族ですら清算出来ない程の莫大な借金を拵えたが
それは素晴らしい仕事をした建築業者に対しては法外な報酬を支払うが故
無論施工に問題が見つかれば死が待っているわけだが)
(ともかく義理を重んじる性格なのも確かだ)
クラピカ「この電話でお答えするには危険極まりない内容です
傍受の可能性は当然としてこの会話自体がネンジュウの動向を呼び覚ます引き金となる虞があります」
「つきましては一度直接御面会願えませんでしょうか」
チョウライ「ネンジュウとは生物なのか？…最下位王子の一護衛にしては過ぎた提案だ
笑止…と言いたいところだが
一度の場内アナウンスで状況を大きく掻き乱したお前がまさか現時点で私に刃を向ける様な軽率な行動を取る事はまず有り得ないとも考える
とはいえ私は護衛全員と共にお前一人と会う
それで良いな？」
時間や場所を確認しあう二人
電話を切るクラピカ

クラピカ「第五王子に繋いでくれ」
シマノ「！」
第五王子は電話を切らずに待っていた
ツベッパ「貴方の目的は誰に近付く事なのかしら？」
クラピカ「！」
ツベッパ「調べてみたわ貴方のコト　第六王子以下の王子に貴方と同期のハンターが一名　貴方の部下が二名　
短時間で割り出せたのがこれだけ　でも他にもいるんでしょう？」
ツベッパ「ノストラードファミリーでの貴方の働きぶり　
とてもお金に執着してる人のそれではないわね
若くしてライセンスを取得した天才が没落したマフィアの再建に尽力してるのはその顔の広さを生かす為かしら？」
ツベッパ「誰？」
「近付きたい相手次第では力になれるわよ」
クラピカ「…私が此処にいるのはあるクライムハンターとの契約によるものでもあります
これ以上は極秘任務の為申し上げられません」
ツベッパ「うふ　王子を逮捕しちゃうの？？」
「私じゃ」
「ないわよね？」

何かに気付くクラピカ
クラピカの後ろからゆっくりと車輪が転がってくる
車輪のホイールは蛙の顔になっている
クラピカ「断じて違う事をお約束します」
途端に車輪が消失する
ツベッパ「うふふ！　それならいいのよ～～～！　じゃあ時間と場所は…」

電話を切るクラピカ
ドアの入り口の異様な気配に気付く
ビルの視線の先にはバビマイナ
バビマイナは身体中を穴だらけにされて殺されていた
上空にはワブル王子の念獣？
無数の蛇とホースが合体した様なもので出来た球体
その球体の上部にコクピットがあって中に小さな妖精が入っている
無邪気に笑う妖精のアップ
口元には血液が付着している


その頃ベンジャミンは苛立っていた
ベンジャミン「なんだ…このザマは！」
バルサミルコ「…」
カミーラとハルケンブルクの元に派遣した護衛が死亡している映像
モモゼの元に派遣した護衛は刃物を振り回した結果国王軍に連行されている
更にタイソン、ルズールス、カチョウ、モモゼ、マラヤームの元に派遣したハンターが全員倒れている
そこへやってくるツェリードニヒ
ツェリードニヒ「やあ…何の用だい？　ビッグブラザー」