9606610厚生労働省は、生活保護受給世帯から大学に進学した子どもに対する給付金創設の検討を始めた。子どもが大学生になると家賃相当の保護費が減額される仕組みも廃止する。来年度からの実施に向け、年末の予算編成段階で制度設計し、使途や金額などを決定する。



<生活保護世帯>大学進学に給付金 厚労省検討


生活保護を受けながら大学に通うことは認められていない。大学に進学すると、子どもは同居していても別世帯として扱う「世帯分離」が行われ、親の保護費が減額される。

東京23区内の母子3人家族の場合、生活費に相当する「生活扶助」と母子家庭への加算が計約4万4000円、家賃に当たる「住宅扶助」が約6000円それぞれカットされ、月額約22万円になる。

一方、生活保護世帯から独立した大学生は国民健康保険料を払わなければならず、新生活のためのお金もかかる。
だが、アルバイト代など高校生の時の蓄えは受験料や入学金など使途が制限され、「卒業後への備え」は認められていない。


生活保護受給世帯の子どもの進学後押し 支給減額縮小を検討(2017/06/19)



このため、進学意欲があっても経済的負担を考えて進学を諦めるケースがある。保護世帯の大学などの進学率は19%と全世帯の52%を大きく下回る。
独立行政法人「労働政策研究・研修機構」によると、大卒・大学院卒と高卒の生涯賃金の差は男性が約6000万円、女性は約7000万円に上り、進学が将来の生活にも影響を与える可能性がある。

支援団体などからは世帯分離の廃止を求める声が出ているが、厚労省は、保護を受けない貧困層との公平性などを考慮し世帯分離は継続する考えだ。

ただし、同居を続ける場合、住宅扶助のカットをやめ、進学前と同額支給する。その上で、大学生が新生活を始めるための給付金を検討している。使途については学費は奨学金で賄うこととし、生活にかかる費用を想定している・・




















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