96095132016年3月22日、厚生労働省がロキソニンの「重大な副作用」の項目に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を追記するよう指示を出しました。副作用としては、消化性潰瘍や血液異常、肝障害、腎障害、アスピリン喘息などがあります・・



この中の血液異常、肝障害、腎障害は、どの薬の副作用にも記載してあるもので、ロキソニン自体に特に多いわけではありません。

アスピリン喘息というのは、ロキソニンに限らずボルタレンやバファリンなどの非ステロイド性消炎鎮痛剤で起こる可能性がある喘息症状のこと。解熱鎮痛剤に対する過敏症状で、副作用として喘息発作がおこることがあります。

消化性潰瘍は解熱鎮痛剤に多い副作用で、消化管に粘膜障害をきたし潰瘍になることがあります。多いのは胃や十二指腸ですが、小腸や大腸にも起こります。消化管全体を含めた消化性潰瘍は0.05~0.1%未満と報告されています。


ロキソニン



今回、厚生労働省の指示で「重大な副作用」として追加されたのは、「小腸・大腸の狭窄・閉塞」。簡単に言うと「腸閉塞」です。

メカニズムとしては、そもそも解熱鎮痛剤は消化性潰瘍を起こす危険性があります。潰瘍を形成し、腸が盛り上がったり変形したりすることで、狭窄や閉塞をきたす可能性があると考えられます。

厚生労働省は、2012年以降、医療用ロキソニンなどに含まれるロキソプロフェンナトリウム水和物という成分を摂取した5人が腸閉塞になり、因果関係が否定できないとしています。


ロキソニンによる体の不調



一般的にロキソニンで注意すべき副作用は、腸閉塞そのものでなく、消化器症状です。

ロキソニンで腸閉塞になる可能性は低いのですが、ロキソニンを含めた解熱鎮痛剤は消化管の粘膜障害をきたしやすいという特徴があります。
副作用として生じる腹痛、胃部不快感、食欲不振、悪心・嘔吐等の消化器症状をきたす確率は2.25%と比較的高値です。

長期に解熱鎮痛剤を使用する場合は、消化管の粘膜障害から消化性潰瘍をきたす可能性があるので、胃薬を内服するなどの対応を考えねばなりません・・












(source: All About - 重大な副作用、ロキソニンで腸閉塞が起こる可能性は?

【重大な副作用】ロキソニンの怖さ