真紅、自爆する。
- § 主な登場ドールの紹介
真紅 : 料理の「さしすせそ」の「し」は塩ではなく真紅だと主張してはばからない第5ドール。
雛苺 : 料理の「さしすせそ」の「せ」は背油だと思っている第6ドール。
翠星石 : 料理の「さしすせそ」の「す」はカルピスだと思っている第3ドール。
蒼星石 : 料理の「さしすせそ」の「そ」の称号を味噌から奪い取りたい第4ドール。
金糸雀 : 砂糖が好き。
珪孔雀 : 雑誌企画で生まれた第8ドール。その出自ゆえか他の姉妹から物理的にペロペロと舐められがち。
水銀燈 : 料理の「さしすせそ」の「せ」と「そ」のイレギュラー感が嫌いではない第1ドール。
雪華綺晶 : 料理の「さしすせそ」を「ヒアウィゴー」と空耳するほど思い込みの激しい第7ドール。
薔薇水晶 : 料理の「さしすせそ」の「せ」を「セミの抜け殻(漢方)」だと思っている危険な槐ドール。
- § 桜田ジュンの部屋
真紅「あぁ~、ウナギ食いてぇ~、水銀燈殴りてぇ~」ゴロゴロ
雛苺「真紅がリラックスモード全開なだけでなく、乙女の剥き出しな欲望まで垂れ流し状態なの」
翠星石「だらしねぇヤツですぅ」
真紅「何よ? こうして言葉にすることで、見えてくる解決策もあるでしょ」ムクリ
翠星石「そうかもしれねーですが真紅…」
真紅「かもしれないじゃないわ。やりたいことも言えないこんな世の中はポイズンよ」
雛苺「そもそも真紅の欲望の内容が海賊すぎるの」
翠星石「それを言うなら風俗ですよチビ苺」
真紅「海賊でも風俗でもなく低俗。…と言うか真紅ちゃんの願いは低俗じゃあないのだわ。ピュアよ、ピュア!」
翠星石「ピュアっつーか、プリミティブ(原始的)ですね」
雛苺「うぃ。食べたいとか殴りたいだとか、真紅は原始人を丸出しなのよー」
真紅「だまらっしゃい! 乙女は闘争本能を忘れた時から腐って腐女子となり果てる! 原始回帰もたまには必要よ」
翠星石「うーむ…、言われてみれば、元からアリスゲームでもハト派だった翠星石ですらも
今のぬるま湯の平和の中で、己がただただ腐っていくのを感じる時が無いでも無いです」
雛苺「ヒナも最近なんだかご飯を美味しく食べれられない時があるの」
真紅「やはり。あなた達二人から覇気が失われつつあるに違いない。このままではミスティカ消失も時間の問題だわ」
翠星石「えええっ!? ローザミスティカまで無くなっちまうですか!?」
雛苺「嫌なのぉ~! ヒナ、死にたくないなの~っ!」ガクガクブルブルじょわぁ~
真紅「うろたえないで雛苺。解決法は簡単よ、乙女の本能を満たせば良いだけだわ」
雛苺「うぇ…? ヒナ、死ななくてもいいなの?」
真紅「勿論よ。私と一緒に内なる獣欲を解き放てば良い。そうすれば魂の活力は復活! ご飯も美味しくいただけるわ」
雛苺「わぁい! じゃあ、ヒナもウナギ食べる~! 水銀燈の人とかも殴り倒すの~!」
翠星石「やれやれ、チビ苺もゲンキンな奴ですぅ~。しかし…翠星石も乗るしかないようですね、この大波に」ウフフ
真紅「いい目だわ二人とも。それでこそ薔薇乙女」
翠星石「ですが真紅、二兎を追う者はヒットエンドランと言われているです」
真紅「一兎をも得ず、よ。翠星石…」
翠星石「そ、そうとも言うです! とにかく! ウナギを食べる、水銀燈を殴る、この両立は難しいと思うのです」
真紅「確かに。欲張ってはいけない。ここは願望を絞り込む必要があるわ」
翠星石「だったら、間を取って『ウナギを殴る』というのはどうですぅ?」
雛苺「あやややややや! そんなのウナギさんがカワイソすぎるのー!」ガクブルじょぱぱぁ~ん
真紅「そうね。私もウナギを殴るのは忍びない、申し訳ない、イン・ザ・スカイ」
翠星石「(イン・ザ・スカイ?)…となると、また別の方の間を取って…」
真紅「水銀燈を食べるしかないわね。それも、蒲焼にして…!」
雛苺「ゴクリ…。水銀燈の人ってばパッと見、ウナギっぽいカラーリングしてるし、美味しいかもなのよね」
翠星石「水銀燈のせいでアリスゲームでは辛酸を舐め続けた翠星石達が、その水銀燈を喰らうとは…!」
真紅「まさに下克上…、薔薇乙女が生きている証だわっ!」
雛苺「ひゃっほー! 早速、水銀燈の人の根城を襲って背開きにしてさばいてやるのー!」
- § nのフィールド 『ローゼンの箱庭』
真紅「そぉい!」ドバシャーン
水銀燈「きゃあああっー! 何!? 何!? いきなり何!? 誰!? 後ろから!?」
翠星石「真紅の先手必勝ドンブリアタックが水銀燈の脊椎を直☆撃ですー! BUKKAKEです!」
雛苺「へいへい、長女ビビッてるー! なの~!」
水銀燈「ちょっ!? さ、桜田家の三馬鹿達!? 何すんのよォ!? しかも何これ!? 粘液?」べちょぉ~
真紅「蒲焼のタレよ」
水銀燈「蒲焼のタレぇ!? どうして、そんなものをドンブリで私にぶっ掛けて…!?」ネトォ~
翠星石「日焼け止めに良いんですよ」
雛苺「水銀燈の人、お肌とか荒れやすそうだからヒナ達の思いやりなのよね」
水銀燈「冗談じゃあなくて、本当のことをお言い」
真紅「やれやれ、ユーモアが通じないわね水銀燈には。まあ、いいでしょう、実を言うとあなたを蒲焼にしにきた」
水銀燈「正気? まだ、日焼け止めの方が現実味あるんだけどぉ…」
雛苺「うぉお~あんまぁ~! ヒナ達はマジで本気なのー! 今日こそ水銀燈の人にリベンジなのー!」
翠星石「そうですそうです! 翠星石達はいつもいつでも本気で生きてるんですー!」
水銀燈「やかましいわねぇ、それにリベンジですって? 今さら…?」
真紅「今さらも脱サラも無いわ水銀燈! 被害者はいつまでも恨みを忘れないものよ!」
翠星石「そうです! 水銀燈のせいで翠星石の足がもげたこと(小説版)も忘れられない思い出ですー!」
水銀燈「ぐっ…」
雛苺「ヒナも、水銀燈の人のせいでトゥモエの生命力を使い果たしかけたのよー!」
水銀燈「いや、雛苺の方は完全に私と関係が無かったはず…」
真紅「だまらっしゃい! ともかく、水銀燈あなたは蒲焼となって私達の復讐心と空腹を満たす義務がある」
水銀燈「もう意味が全然わっかんない! イカレてんの本気で? 蒲焼なら丑の日のウナギでも食べてなさいよぉ」
真紅「丑の日だからウナギだとか…、あなたの発想力の貧困さには目を覆いたくなるわね水銀燈」
水銀燈「なんですって!?」
真紅「丑の日はウナギだけではない。『ウ』がつくものなら何でもアリよ」
水銀燈「マジで!?」
翠星石「まあまあのマジです。『う』どん…とか、きゅ『う』り…もOKですからね」
真紅「というわけで、水銀燈(すいぎんと『う』)も当然ストライクゾーンよ!」
水銀燈「そんな馬鹿な…っ」
雛苺「もう、これで水銀燈の人が、蒲焼にされるのを断る理由は何も無いのよね」
水銀燈「いやいやいやいやいやいやいやいや! えーと、ほら! 私以外にも蒼星石とか! 雪華綺晶とか!」
真紅「青色って何か毒々しくて食欲わかない」
翠星石「ですよねー」
雛苺「雪華綺晶にはヒナが逆に食べられそうで嫌なの」
水銀燈「むむむっ…」
真紅「さあ、ついに年貢の納め時よ水銀燈!」
翠星石「ひゃっはー! じっくりこってっり捌いて焼いて食ってやるですー!」
雛苺「うぉ~アンマー! けはっ!」
水銀燈「調子に乗るんじゃあないわよアンタ達! 大人しく話を聞いてれば…!」
真紅「抵抗する気!?」
翠星石「こっちは三人ですよ!? 三人相手に勝てるわけ無いだろうがです!」
水銀燈「馬鹿おっしゃい! 私は勝つわよ! 三人相手でも、この私が勝てるわけ…っ!?」グニャァ~
真紅「…ニヤリ」
水銀燈「なっ!? こ、これはッ!? 体が動かせない…!? 蒲焼のタレが固まって…?」
翠星石「くっくっく! その蒲焼のタレはコールタール入りの特製品ですぅ!」
水銀燈「コールタール!? 三馬鹿の与太話を聞いているうちに固まってしまったのか…。翼も展開できない」
真紅「素の殴り合いでは確かにあなたは三人相手でも勝ちかねないわ。その対策を私達がしてないとでも?」
水銀燈「く…ッ!」
雛苺「ざまぁみろなのよー! ヘイヘイ長女ビビッてるぅ~なの!」
水銀燈「メ、メイメイ…! 助けなさい! 私をっ!」クワッ
翠星石「むっ!? 人工精霊を呼びやがったですか!?」
真紅「どこからメイメイが飛んでくるか分からないわ! みんな気をつけて!」
雛苺「あややややっやや…!」ジョワァ~
し~ん……
真紅「あれ? 来ない…?」
水銀燈「しまった…! メイメイは里帰り中だった」
翠星石「おうおう、随分とビビらせてくれやがったですねぇ~? おい? 長女さんよぉ…?」
雛苺「ヒナなんか失禁スレスレだったの。こいつはメチャゆるせないのよね」ショワワァ~
真紅「…燃やすしかない。ゼア・イズ・ファイヤー・オンリー。もはや、燃やすしかない」シュボッ
雛苺「うぉおん! 真紅がついにチャッカマンを手にしたの! 水銀燈蒲焼ショーの始まりなのねー!」
水銀燈「いや、ちょっ! 落ち着きなさいって真紅! 話し合いましょ! もう一度、最初から…」
翠星石「聞く耳を持つなですぅ真紅! さっさとこんな奴、蒲焼にしちまえですよぉん! アオォン!」
金糸雀「ちょぉーっと、待ったかしら! その蒲焼、カナが預かるわ!」ドジャァーン
翠星石「カナチビ!?」
水銀燈「金糸雀…!?」
雛苺「かなりあ、なの?」
真紅「え? 金糸雀?」シュボッ
水銀燈「ぎゃぁあああーーーっ! 火が点いたぁー! 燃える燃えるーー!」ボオオオ
金糸雀「水銀燈ォオオオーーーー!」
翠星石「うぇあっ!? 何か…燃え方が激しすぎねーですぅ!?」
雛苺「水銀燈の人の業(カルマ)なの! 水銀燈の人の業が深すぎるせいなのー!」
金糸雀「いやいやいやいやいやいや! コールタールのせいかしら! だから蒲焼を止めに来たのよ!」
水銀燈「おごごごごごごっーー!」ジタバタ
雛苺「うにゃにゃにゃにゃ! 水銀燈の人が燃えながら走り出したのー! 動けないはずだったのにぃ」
翠星石「なっ!? 燃えたせいでコールタールの呪縛も解けたですか…!」
水銀燈「真紅っぐぐぐぐぐごおっーー!」ドドドドド
真紅「げっ!? こっちに向かってくる!? まさか、道連れにする気!? 私を!?」
雛苺「真紅、危ないなのー!」
真紅「ええい! 仕方ない! 共倒れはゴメンよ! 爆風消火byローズテイル!」ずどばーーん
水銀燈「…げふっ!?」ブショアァ
金糸雀「水銀燈の火が消えた…!」
水銀燈「ぐ…ふぅ…、ハァハァ…久しぶりに死ぬかと思った。わりとマジで…」プスプス
金糸雀「でも、あれだけの燃え方して、ちょっと焦げた程度で済んでいるあたり流石かしら水銀燈」
水銀燈「よ…くも、やってくれたわねアンタ達ぃ! もう許せないわよぉ!!」
翠星石「あわわわわわわわ…
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- 真紅!肉の力に頼らないと再生出来ないとは何事かッ!
タロウを見ろ!練習して自爆→再生が一瞬で出来ているぞッ!
- :-:2017/07/24(月) 21:10:36
- 水銀のピンチに颯爽と助けに来るも一歩間に合わないカナ萌え。
- :-:2017/07/24(月) 21:15:07
- 早速ジードもネタ一覧に入ったか
ここのきらきーにはユウゴー!アイゴー!サシスセソ!に聞こえるんだな…
- :-:2017/07/24(月) 23:10:35
- ちょぼ先生を彷彿とさせるこのテンション、大好きかしら~。
そしてカナ、しれっとノーリスクで美味しいトコを頂いて(肉的に)、流石の策士!
紹介文が一行でも、流石の策士!!