僕と家庭用サラウンドの出会いはLD時代。ドルビーサラウンドなスピーカーシステムで「後ろから音がくる! 映画館みたいスゴい!」を体験したのがキッカケ。当時は左右とセンターとリアサラウンドの4ch。そこからDVD時代の5.1chとなり、現在は天井にもスピーカーを設置する(もしくは天井で音を反射させるためのスピーカーを使う)、5.1/7.1chというシステムが主流とされています。
これらホームシアターで使われるサラウンドシステムは、基本的にオーディエンス1人に向けてスピーカーをセッティングします。スイートスポットは各スピーカーの向きが合わさった一点集中型。映画館ではより多くのスピーカーをインストールしてスイートスポットを広げていますが、やはり客席中央部にいてこそバランスの良い立体感のある3Dサウンドを楽しめます。
前後左右に上下まで音が動きまくり。そんなサラウンドを用いた3Dサウンドが、なぜ屋内のものだと思っていたのでしょうか。さらなる可能性があると気がつかなかったのでしょうか。
去る5月27日。東京・お台場で未来型花火エンターテインメント「STAR ISLAND」が開催されました。キャッチコピーは「3Dサウンドを駆使した最先端ミュージック花火」。壁と天井による反響が見込めない屋外でサラウンドしちゃうんですか? 230台ものスピーカーを使うとはいっても、スイートスポットを広い砂浜全体に広げるって無理があるんじゃあ…