深海の生き物は不老不死。みなとてつもなく長生きです。
水深30mの浅瀬に棲む魚は生きてもせいぜい12年が限度ですけど、760mまで下ると寿命は200年になります。深海の珊瑚は4,000年も生きます。
トップ画像も長命な深海生物の一つ。その名も「Escarpia laminata(エスカルピア・ラミナータ)」。チューブウォームと呼ばれる、管状の無脊椎動物です。ペンシルバニア大とテンプル大の研究班がこの生物を調べてみたら、なんと地球上で最長老クラスの動物だとわかりました!
しっかし、いっくら長生きでもこのチューブウォームにだけは生まれたくないです。「メタンと硫化水素の高濃度水域で細菌と共生する地球生物離れした生き様がクール」とかいう声もありますけど、僕は勘弁だなあ。海の生き物にはほかにも亀、クジラ、アサリなど長生きな生き物がいて、みんなそれなりに長老の風格を漂わせていますけど、なんせこいつは形がチューブですからねぇ…。
研究班の人には「われわれの研究対象に向かってなんてこと言うんだ!」って叱られそうですけど、やっぱりどこから見てもアホっぽいです。牙が丈夫だとかヒレがあるとかなら納得もいくんですが。こんなものに全地球生物が負けてしまうとは、うぬぬ。
さて、気になる調査の手法ですが、「チューブウォームの先端に青い印をつけてきて、1年後に青い印から伸びた長さを測る」という気の遠くなる作業を2006年から2007年にかけて行なったようです。測ったチューブウォームは356本。採取機器「Bushmaster Junior」(正式名称だよ!)で大量に捕獲したそう。さらに、1992年に調査済みのグループについても再計測を行ないました。
そして、チューブウォームの伸びを全長と比べ、実年齢を算定。その結果わかったことが二つあります。
一つ目は、チューブウォームは不