【ガヴドロ】ラフィエル「サターニャさん、どうして泣いてるんですか?」
- 2017年08月15日 23:10
- SS、ガヴリールドロップアウト
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サターニャ「……泣いてないわよ」
ラフィエル「泣いてるじゃないですか」
サターニャ「だ、だから泣いてないって」
ラフィエル「じゃあ、その目の端から零れる粒はなんですか?」
サターニャ「そ、それは……」
ラフィエル「どうして声を枯らしているんですか?」
サターニャ「う……」
ラフィエル「教えてください、サターニャさん」
ラフィエル「んー、ちょっとよくわかりませんね」ニコッ
サターニャ「……あんた、やっぱり意地悪ね」
ラフィエル「そう言うサターニャさんは意地っ張りです」
サターニャ「わっ、私は大悪魔よ。意地を張って当然なの」
ラフィエル「その大悪魔を泣かせてしまった私は、どうなるんでしょう」
サターニャ「……さあね。大天使にでもなれるんじゃないの」
ラフィエル「駄天使と大天使……一文字で大きな違いですね」
サターニャ「……ふふっ」
ラフィエル「あ、ちょっと笑ってくれましたね」
サターニャ「あっ……べ、別に笑ってないし……」
ラフィエル「……もう、どうしたら泣き止んでくれますか?」
サターニャ「泣いてない!」キッ
ラフィエル「サターニャさんったら、本当に強情ですね」
サターニャ「……薄情よりはマシでしょ」
ラフィエル「あ、強情って白状しましたね」
サターニャ「地味に韻を踏んでるんじゃないわよ、むかつくわね!」
ラフィエル「あら、いつものサターニャさんに戻ってきましたね♪」
サターニャ「うっ……」ギクッ
サターニャ「……どういう風の吹き回しよ」
ラフィエル「サターニャさんが元気になるかと思って……」
サターニャ「そんなに単純じゃないわよ、私は」
ラフィエル「えっ!?そうなんですか!?」ガーン
サターニャ「そんなに驚かれるとショックなんだけど!」
ラフィエル「メロンパンさえあれば涙も止まるかと思っていたのに……」
サターニャ「どんな原理よ!……って、だから泣いてないって!」
サターニャ「……べ、別にどうもしなくていいんだけど」
ラフィエル「サターニャさん、気晴らしに私と遊びませんか?」
サターニャ「私で遊ぶ、の間違いでしょ」
ラフィエル「そんなこと言わずに、ほら。一緒に歌ったり踊りませんか」
サターニャ「いつも踊らされてるのは私よ」
ラフィエル「きっと楽しいですよ」
サターニャ「愉しいのはあんただけよ」
ラフィエル「サターニャさんも、導られて楽しくなってるじゃないですか」
サターニャ「そんなこと思ってないわよ!」
ラフィエル「サターニャさんはMだと信じていたのに……」
サターニャ「んなっ……違うわよっ!」
サターニャ「……」ウルウル
ラフィエル「そろそろ、涙の理由を話してくれませんか」
サターニャ「……言わなきゃ駄目なの?」
ラフィエル「話してくれるまで離れませんから」
サターニャ「はなからそんな魂胆だったのね」
ラフィエル「言わぬが花……とは言いますが、私はサターニャさんの口から聞きたいんです」
サターニャ「ほんとうに、意地悪ね……わかってるくせに」
ラフィエル「……」
サターニャ「……言えるわけがないじゃないの」
ラフィエル「これは、考えたくなかったことなんですが」
ラフィエル「……もしかして、迷惑でしたでしょうか」
サターニャ「……迷惑?」
ラフィエル「はい。私が先ほどしたことも、伝えた言葉も」
ラフィエル「サターニャさんにとって、迷惑以外の何物でもないのかも」
ラフィエル「だから、サターニャさんは、泣いてしまったのではないですか?」
サターニャ「っ!……それはちがっ……!」
ラフィエル「サターニャさんを想って書いた手紙も」
ラフィエル「それを渡すために、二人きりになれる場所に連れてきたことも」
ラフィエル「それと一緒に、サターニャさんに伝えた言葉さえも」
ラフィエル「全部、ぜんぶ、いらなかったんでしょうか」
ラフィエル「私はそれを認めたくなくて……うぅっ……」
サターニャ「それは違うっ!!」ギュッ
サターニャ「ごめん、ラフィエル。私が素直じゃないばっかりに、不安にさせちゃって」
サターニャ「ほんとは、全部嬉しかったの」
サターニャ「私のために頑張って作ってくれたお菓子も」
サターニャ「ちょっと照れくさいけど、ラフィエルの想いが詰まった手紙も」
サターニャ「二人きりになれるように取り計らってくれたことも」
サターニャ「全部、ぜんぶ嬉しかったの」
サターニャ「そしたら……なんだか、心があったかくなって……目が熱くなって……」
サターニャ「でも、それを素直に認めるのは癪で……」
サターニャ「ついつい、はぐらかすようなことをしちゃったわ。……ごめんなさい」
ラフィエル「う、うぅ……!」ポタポタ
ラフィエル「サターニャさん……!!」ギュッ
サターニャ「天使に感情を揺らがされるなんて、悪魔にとってあってはならないことなのよ?」
サターニャ「だから、必死で隠してたのに……私もまだまだね」
ラフィエル「すみません、サターニャさん……」
サターニャ「……ねえ、私だけこんな思いをするのも不公平だと思わない?」
ラフィエル「それもそうですね……では私は何をすればいいんでしょうか」
サターニャ「簡単なことよ。……もう一回、あの言葉を言ってくれればいいの」
サターニャ「プレゼントと一緒にくれた、あの言葉を」
ラフィエル「そういうことなら……お安い御用です」
ラフィエル「……やっぱりさっきは泣いてたんですね」
サターニャ「う、うるさいわね!
サターニャ「あんたも、泣くんじゃないわよ!さっき目が潤んでたの、見逃さなかったんだからね!」
ラフィエル「わ、私は泣きませんよ?」
サターニャ「ふうん、どうかしらね?」
ラフィエル「……それじゃあ、言いますね」
ラフィエル「サターニャさんが生まれてきてくれて、サターニャさんに出会えて、私はとても幸せです」
ラフィエル「何事にも一所懸命なところも、ときどき空回りしちゃうところも、全部好きなんです」
ラフィエル「これから先、いろんなことがあると思いますが……」
ラフィエル「サターニャさん……どうかこれからも、ずっと、一緒にいてくれませんか?」
ラフィエル「サターニャさん……」ウルウル
サターニャ「……ありがとう、ラフィエル」
サターニャ「わかったわ。これからもずっと、一緒にいてあげる」
ラフィエル「!……ありがとう、ございますっ……!」
ラフィエル「……サターニャさん、どうして泣いているんですか?」
サターニャ「……泣いてないわよ」
サターニャ「あんたこそ、なんで泣いてるのよ」
ラフィエル「……泣いてないですよ?」
サターニャ「……意地っ張り」
ラフィエル「……お互い様です♪」
ラフィエル「そうですね。サターニャさんには太陽みたいな笑顔が一番です!」
サターニャ「そういうラフィエルは、怪しげにニヤニヤしてるのが一番似合うわ!」
ラフィエル「ひどいですー!」
サターニャ「ふう……。さてと、なんか気晴らしに、メロンパンでも食べたくなってきたわね」チラッ
ラフィエル「え、あっ……そういえば、近所に美味しいパン屋さんができたらしいですよ?」
サターニャ「よし、じゃあそこに行きましょ!ついてきなさい、ラフィエル!」
ラフィエル「はいっ♪」ニコニコ
おしまい。
サターニャ、誕生日おめでとう!
元スレ
ラフィエル「サターニャさん、どうして泣いてるんですか?」
http://vipper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1502798620/
ラフィエル「サターニャさん、どうして泣いてるんですか?」
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コメント一覧
-
- 2017年08月15日 23:46
- カ‥カカ‥‥‥‥!
ところがどっこい‥‥‥‥
現実です‥‥‥!これが現実‥!
現実ですっ‥‥!
-
- 2017年08月15日 23:51
- カッカッカ……
これにて一件落着ッ!!
-
- 2017年08月15日 23:59
- ─────、────・・・!
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ところがどっこい‥‥‥‥
ウジウジしているサターニャやラフィエルなど誰も見たくありません‥‥‥‥!
やはり二人には笑顔が一番です‥‥‥‥!
現実です‥‥‥!これが現実‥!
現実ですっ‥‥!