【ひぐらし】鉄平「沙都子ォ!」沙都子「ひっ!な、なんですの…?」ガクガク
鉄平「もし悩みがあったら、儂に正直に言うんやぞ」
沙都子「虐められているわけありませんのことよ!」
鉄平「ほーか、ならええんや」
沙都子「うぅ…にぃに……助けて……」シクシク
沙都子「本当は私、学校で魅音たちに虐められていますのよ…」
沙都子「にぃに…にぃに…」
沙都子の部屋の前にいた鉄平「沙都子……」
鉄平「(やけど、保護者として出来ることはあるはずや……!)」
鉄平「(園崎家がなんぼのもんじゃい!儂が命張ってでも守ったる!)」
悟史のパッドを握りしめる鉄平「(もう、これ以上誰かを失いたくないんや)」
鉄平「すんません、沙都子の保護者の者ですが」ガラ
知恵「あら鉄平さん、どうされたんですか?」
鉄平「ちょっと沙都子のことで相談がありまして……」
鉄平「職員室で話せませんかね?」
知恵「……雰囲気からして、明るい話題ではないようですね」
鉄平「流石先生、察してもらえて助かりますわ」
知恵「なるほど、虐めですか……」
鉄平「沙都子の奴が……沙都子の奴が部屋で一人泣いとったんですわ」
鉄平「失踪した兄の事を必死に呼びながら!!」
鉄平「儂は、儂は……」ポロポロ
鉄平「先生は、クラスの担任を受け持ってはるんですよね?」
鉄平「虐められている現場を目撃したりとか……」
知恵「放課後、よく沙都子さんがメイド服姿になっているのは見たことがあります」
鉄平「!?」
知恵「みんなただの罰ゲームだって言って…」
知恵「それ以上、私から何もいえませんでした」
鉄平「沙都子はプライドが高い癖に、周りの空気を読んで合わせようとする困ったやつなんですわ」
鉄平「きっと、嫌だったのに着たに違いない」
知恵「すみません……私が不甲斐ないばかりに」
鉄平「先生のせいじゃありません」
鉄平「悪いのは沙都子にメイド服を着させた奴らです」ギリッ
梨花「私に、いい考えがあるわ」ザッ
梨花「梨花でいいわ、それよりさっきから聞き捨てならない話をしてるじゃない?」
知恵「こら!教室で自習って言ったでしょう!」
梨花「トイレに行こうと思って、廊下に出たら興味深い会話が聞こえてきたのです」
梨花「みぃ~☆」
鉄平「ほんで、いい考えってなんなんや?この際、解決できるなら子供の案でもええんや」
鉄平「むしろ、沙都子と同じ目線でモノを見れる子供のほうが適任やろ」
鉄平「なるほど……それは名案や」
鉄平「でも先生が許してくれるかどうか……」チラッ
知恵「許可します……少々荒療治だとは思いますがね」
鉄平「ありがとうございますッ!」アクシュッ
知恵「い、いえ///教師として当然のことですから///(ち、ちかい///)」
鉄平「ほんじゃ、放課後お願いするわ、梨花ちゃん」
梨花「はーいなのです☆」
魅音「ハァハァ、今日は沙都子に何着せようか、圭ちゃん」
圭一「ぐふふ……昨日親父に頼んで通販でスク水取り寄せたんだ」
圭一「着させて辱めてやるぜ~」
魅音「ククク……圭ちゃんは鬼だね」
圭一「魅音、お前だってそう言っても一度だって止めたことはないだろ?」
レナ「(最近、二人の沙都子ちゃんに対する変態行為がエスカレートしてるような)」
魅音「へぇ~?梨花ちゃまにしては珍しいね!」
レナ「はぅ~どんなお友達かな?かな?きっと、かわいいよね~」
悟史のパッドを両耳につけた鉄平「梨花ちゃんの友達の鉄平言います、よろしくお願いします」
沙都子「」
沙都子「」
圭一「冗談を言うんじゃねえぜ!!」
魅音「そ、そうだよ!!絶対におかしいよ!!」
レナ「はぅ~かぁいいょぉ」
圭一「レナ……やっぱりお前の可愛いの基準はおかしいって」
沙都子「あわわわあわわわわわわわ」口パクパク
魅音「沙都子どうしたの?おっさんが出たくらいで慌てて?」
沙都子「どどどどうして!?」
沙都子にアイコンタクトを取る鉄平「(儂に任せとけ)」ギラッ
沙都子「(あ、あの目は余計なことを言ったら殺すという目ですわ!!)」
沙都子「な、なんでもないですわよ……」
梨花「最近、急に成長が進んで老け顔になっただけなのです☆ね?」
鉄平「そ、そうです…儂、11歳です」
魅音「ちょ、ちょっとビックリしたけどまあなんだっていいよ!」
魅音「梨花ちゃまが新しい友だちを紹介したのって理由があるんでしょ?」
梨花「はいなのです☆鉄平を含めた6人で『部活』がしたくて」
圭一「なるほど……そういうことか」
圭一「梨花ちゃんは、部活で勝つために助っ人を呼んだってことだよ」
圭一「流石梨花ちゃん!俺達にできないことを平然とやってのける!」
魅音「そこに痺れる憧れる!!」
梨花「みぃ……魅音、鉄平も混ざっていいのですか?」
魅音「面白いし、今回だけは特別によしとするよ!」
梨花「ありがとうなのです」
沙都子「(うぅ……なんだってこんなことになってしまいましたの!?)」ガクガク
圭一「やっぱり定番のババ抜きじゃねーか?」
鉄平「わ、儂からゲームの提案がありますぅ……」
鉄平「パッド当てゲームっていう…儂の考えたオリジナルゲームですわ」
鉄平「儂が準備したパッド6つの中に、当たりのパッドが2つあります」
鉄平「全員がパッドを引いたあと、誰があたりのパッドを持っているか当てたら」
鉄平「その人に1ポイント、外したらマイナス1ポイントってなるゲームですわ」
鉄平「これを5ゲーム行います……」
鉄平「勿論ですとも、ここからがこのゲームの肝……」
鉄平「プレイヤー6人は自由に、自分があたりのパッドを持っている、持っていないと発言しても良いんですわ」
鉄平「当たりのパッドを引いていても、持っていないと発言してもええし」
鉄平「当たりのパッドを引いていないにも関わらず、持っていると発言してもええです」
魅音「ククク……なるほど、ただのくじ引きと思いきや」
魅音「高度な心理戦のゲームってわけだ」
魅音「私も、やりたいかな」
レナ「レナもすっごく興味が湧いたからやってみたいな」
梨花「沙都子はどうするのです?」
沙都子「わ、私は……」チラッ
スッと沙都子に悟史のパッドを渡す鉄平「……」
沙都子「こ、これはにぃにのパッド……」
あっ!!!ワイのばかばかばかー!!
鉄平「(沙都子……大きくなったな……)」ポロポロ
圭一「(えっ……なんでこのおっさん、急に男泣きしてんだ)」ヒキッ
魅音「おっと……一つ言い忘れていたことがあったよ」
魅音「ゲーム自体は認めるよ?ただし……使用するパッドについては少し疑問が残るね」
魅音「だって、私達にはわからないイカサマを施したパッドかもしれない」
圭一「た、たしかに……!!」
魅音「だから、6つのうち、4つは詩音とレナのパッドで代用させてもらう」
レナ「えぇ!?」
遠くからアホども観察していた詩音「!?」
無理やり剥ぎ取られたレナと詩音「///」プシュー
圭一「ふたりともパッドだったなんて、俺少しショックだよ……」
L5が発症した圭一「女なんて誰も信じられない……やっぱり男の子が……」
魅音「(ゲームは始まる前から、始まってるんだよ圭ちゃん、レナ…w)」
魅音「(見てみろ…ふたりとも、すでに戦意喪失じゃあないか)」
魅音「(警戒すべきは親の敵みたいにパッドを握りしめてる沙都子と)」
魅音「(可愛らしい癖に腹黒の梨花ちゃまと、得体の知れないおっさんだけだ)」
鉄平「それでは、一戦目開始します」
鉄平「ディーラーは知恵先生に務めてもらいます」
知恵「よろしくお願いします」
鉄平「ほな、当たりのシールを6つのパッドのうちの2つにつけて」
鉄平「儂らの手元にシールが見えないようにして配ってください」
鉄平「それまで儂らは目を閉じてますんで」
数秒後
知恵「終わりました」
鉄平「(よし、ここからが本番や……)」
鉄平「(儂は梨花ちゃんとグル、通しで梨花ちゃんのパッドはわかる)」っサイン
梨花「……」っサイン
鉄平「(梨花ちゃんは外れか、儂も外れや……)」
結果は……1位 鉄平 2位魅音 3位レナ
なお、1位と2位のポイント差は僅か1ポイント
熾烈極まる戦いを物語っていた――――
レナ「凄いよ魅音ちゃん!序盤から通しを見抜いてそれを逆用したり!!」
魅音「圭ちゃんはともかく、レナだって後半の追い上げは冷や汗をかいたよ」
魅音「レナが本気を出したらやっぱり怖いね」
レナ「でも……一番凄かったのは……」
圭一「正直驚いたぜ、最後、魅音とポイントが並んでたときに」
圭一「魅音のブラフを見抜いた上で、沙都子の瞳に写ったシールで誰が持ってるか当てるなんてよ!」
圭一「普通の人間じゃ、まず無理だぜ!」
鉄平「違う……あれは最後、悟史が儂を助けてくれたんや」
圭一「悟史?」
魅音「…………そっか、どこかで見たことがあると思ったら」
魅音「鉄平、アンタ悟史君の……」
悟史「おめでとう」
圭一「おめでとう」
魅音「おめでとう」
詩音「おめでとう」
レナ「おめでとう」
沙都子「おめでとう」
知恵「おめでとう」
校長「おめでとう」
鉄平「おめでとう」
乳にありがとう、母にさよなら、
そして、全てのチルドレンに、おめでとう
元スレ
鉄平「沙都子ォ!」沙都子「ひっ!な、なんですの…?」ガクガク
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1502645879/
鉄平「沙都子ォ!」沙都子「ひっ!な、なんですの…?」ガクガク
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コメント一覧
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- 2017年08月25日 21:26
- 生ぬるいいじめだなとか思ってたらどんどん適当になっていっててワロタ
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- 2017年08月25日 21:31
- 鉄平「こぉんのダラズがぁっ!!」
(山狗部隊と小此木、鷹野を蹴散らしながら)
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- 2017年08月25日 21:35
- きれいなてっぺい
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- 2017年08月25日 21:41
- 鉄平とか新し過ぎて期待したら適当な最後で草
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- 2017年08月25日 21:44
- 有り得たかもしれない、いや、きっと他の時間軸では確かにあった優しい世界の話…
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- 2017年08月25日 21:47
- 途中まで割といい感じだったのに
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- 2017年08月25日 22:24
- 257万8917分の1の確率のカケラ
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- 2017年08月25日 23:44
- 昔ひぐらしの漫画の番外編で鉄平が優しい世界あったわ
あれはあれでありだから、また読みたくなる
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- 2017年08月25日 23:47
- ※8 おぉ!同氏よ!!
確かアンソロジーで書かれたシナリオだったけど凄い良かったよな。
ただあれを見た後に本篇見ると落差で症候群発症ものですよ!
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