特集
2017年8月26日
「戸塚区秋葉町に謎すぎるたまご自動販売機がありました。ぜひ、はまれぽさんで調査してください。」という投稿が、走れ高橋さんからはまれぽ.com編集部へとどいた。
戸塚区秋葉町「名瀬通り」から1本入った路上にて発見。たまごは、10年以上も横浜市戸塚の方を中心に愛されていて、激ウマでした。 (黒澤 陽二郎 )
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記事には書けない生命に関する因果を感じたのはいったん脇に置いておいて、戸塚区秋葉町へ向かった。 たまごの自動販売機は、JR横須賀線「東戸塚駅」から車で10分ほどの場所にある。 「秋葉小中入り口」の信号のほど近く
「BAO BAB」というお店を目印に、路地へ少し入った所
あっ、あったね
これだ!
たまご!
ぴよぴよ、かわいいっす!
黄身の色に合わせて黄色の屋根。たまごからの白。そして、ひらがなで「たまご」の文字。これぞ、たまごの自動販売機! ディスイズたまご自動販売機ミッケ!
チラシなどが貼ってあり、手作り感満載で癒される
なんと贈答用のパックや箱を電話1本で持って来てくれるスゴイ!
よく見ると、自動販売機に運営者の電話番号(現地にて要確認)が記載されていることに気づく。
連絡をしてみると、この自動販売機の管理をしている大谷さんがすぐに取材対応をしてくれた。 いろんな人の思い、詰まってます 「タイミングがよかったわ〜」と駆けつけてくださいました
「横浜市内ではたぶんここだけ」というたまご自動販売機。どのような経緯で設置したのか、聞くことができた。
自動販売機を設置したのは、今から12、3年前。もともと販売するつもりはなく、親戚が営んでいる奈良県五条市の「さかもと養鶏株式会社」のたまごをご近所の親しい人たちにおすそ分けしていたところ、「美味しい!」と評判になった。 「白鳳卵(はくほうらん)」という赤卵がたちまち人気となった
その評判は徐々に口コミで広がり、購入希望者が増えたことをきっかけに、「農場の手助けになるかもしれない」と販売を考え始めたという。
奈良県でたまご自動販売機を数台見ていた大谷さん。自動販売機であれば、手をかけずにたまごを販売できそうということで、友人の土地を借り、設置することになったようだ。 箸でつまめるんですって!
「商売というよりも、お手伝いの気持ちが強いですね。恥ずかしながら絵を描いたりして、趣味の延長のような感じで好きにやらせてもらっているんです」と笑う大谷さん。
手書きのこの感じ、あったかくていいなぁ
戸塚では市販されていないたまごをいつでも手軽に買える機会をつくり、農場や白鳳卵に興味を持って欲しいとの思いとは裏腹に、最初は認知に苦労したというが・・・。
「設置当初、自動販売機の隣にあったお肉屋さんが、お客さんにたまごを薦めてくださることもあって、周りの人たちに支えてもらいながら続けて来れました」と大谷さん。 たまごの味だけでなく、ご近所や友人・知人との良い関係性を築いてきた大谷さんの明るく優しい人柄が、奈良のたまごを遠い戸塚の地で根付かせることができた理由の一つなのだろう。 大谷さんが力を入れている理由はもう一つ
奈良の農場は、大谷さんの弟さんが運営していたが、他界。約2年前から弟さんの娘さん2人が後継者として名乗りを上げた。
広告代理店と栄養士という畑の違う職から、農場経営を始めた2人。 全くの素人だったが、弟さんが作ってきた人脈や、プロのアドバイザーの力を借りながら頑張る姿を見て、大谷さんはなんとか力になりたいと思ったそうだ。 さまざまな人の思いを自動販売機は背負っている
また、近隣の高齢者のもとに、たまごの配送も行っている。
「毎週顔を見に行ってお話すると、体調の具合も分かるし、歴史ある貴重なお話しを聞けるので、楽しいんですよ」と話す大谷さん。地域とのつながりを保とうとする、心優しい人だと伝わるエピソードだ。 いよいよ自販機の中を公開!、またキニナルたまごの味も、実食します!? |