加熱するニンテンドースイッチ争奪戦の舞台裏というGEOバイヤーにインタビュー記事が掲載中。昔なら予想もしなかったことが話されていて、それだけ需要と供給のバランスが崩れるとこうもなってしまうんですね。
――本日はゲームの小売店からこそ見える世界に迫りたいと思っています。まず、直近の話題としてNintendo Switch(以下、Switch)の品薄が問題になっていますが……この現状をどう見られていますか?
海津氏:
厳しいですねえ。
片岡氏:
厳しいし、凄まじいですね。5台の入荷に対して200人並んだりしますから。
海津氏:
倍率が10倍とかですまないのは間違いないですね。
――完全に供給と需要のバランスが崩壊していますね(笑)。
海津氏:
現状の販売ベースラインは、半年かからずで150万台ちょっとです。携帯機でもかなり早いという感じですけど、据え置き機だと考えたら驚異的ですね。
海津氏
初期想定では「年度末で200万台いくかいかないか」という見通しでしたが、それも10、11月くらいには余裕で超えてしまいそうですよね。「供給も頑張っているけど、ユーザーの盛り上がりがそれを超えちゃった」という感じがします。
――それって販売店的には嬉しい状況と言えるんでしょうか。
海津氏:
嬉しいと言えば嬉しいんですが……ちょっとあまりに度合いが極端すぎますね(笑)。もう少し落ち着いてくれないと、プレゼントシーズンが恐ろしいですよ。
大人が自分のために買えないのは百歩譲ってまだいいとして、Switchを欲しがっている子供が『スプラトゥーン2』【※1】や『スーパーマリオ オデッセイ』【※2】を遊べないという状況が続いてしまうのは……。
――それはたしかに悲しいです。
海津氏:
我々としても一人でも多くの方にお届けしたいんですが、供給が上がらないことには難しくて……。過去の例でいうと、ニンテンドーDS Lite【※】のときが一番近いですね。5分に一回「DS Liteありますか?」という電話が店舗にかかってきてましたから(笑)。
※ニンテンドーDS Lite……2006年に発売された任天堂の携帯型ゲーム機。2004年発売の「ニンテンドーDS」の上位機種で、軽量小型化が実現した。海津氏が語るGEOに在庫確認の問い合わせが殺到したエピソードからも、その人気ぶりが伺える。
片岡氏:
Switchが発売してからは、毎週末そんな感じですよね(笑)。
海津氏:
しかもDS Lite のときはSNSでの拡散が弱かったから、今ほどのトラブル意識はなかったんです。単に「実際に探してみてあるかどうか」でしかなくて。
片岡氏:
それが、今はもう「佐川のトラックが何々店に着いた」という情報だけでお客さんがワーッと来たりとか。
片岡氏
――そんな凄まじい情報戦が繰り広げられているとは……。あれ、でもそれって何が積まれているかなんて分かるんですか?
片岡氏:
それは分からないはずです。でも、カウンターのスタッフに「今佐川のトラックが来たんで、Switch入りましたね」と言うんです。最近は落ち着きましたが、『スプラトゥーン2』の発売前後は、「仕入れする前に売れちゃう」という状況が続きましたね。
――ああ……それはすごい状況ですね。正攻法でいってもなかなか買えないというか。
海津氏:
今や店舗側の配達状況や出荷状況をユーザーさんが把握できる時代ですからね。
ただ面白いのは、これだけ熾烈な情報戦の中で――むしろ発売日が一番買いやすかったということですね(笑)。実は初日の午後とかだったら、本体のどちらか1色なら買える余裕があったんですよ。
――たしかに当日販売分が残っている店舗がちらほらあった気がします。それにしても、今後はいつごろ出荷されるのでしょうか……?
海津氏:
今後の出荷スケジュールは分かりませんが、少なくとも任天堂さんは出荷数を絞ってないです。よく「品薄商法だ」と言われてますが、それはないと断言できます。ただ、いきなり国内で100万台みたいな数を投下できるかというと……。
――流石にその規模での出荷となると、なかなか踏み切れないのかもしれませんね。
・・・としていて、脅威の情報戦が繰り広げられているとして、スプラトゥーン2の頃がピークだったみたいですね。それに任天堂も出荷を絞っている訳ではないとしており、今週も5万台が日本に割り当てられているので、需要が想像を遥かに越えていたというものですよね。大人は遊びたくても我慢できますが、ある意味今しかないという子供たちにとってはかなりしんどい現実ですよね・・・
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――本日はゲームの小売店からこそ見える世界に迫りたいと思っています。まず、直近の話題としてNintendo Switch(以下、Switch)の品薄が問題になっていますが……この現状をどう見られていますか?
海津氏:
厳しいですねえ。
片岡氏:
厳しいし、凄まじいですね。5台の入荷に対して200人並んだりしますから。
海津氏:
倍率が10倍とかですまないのは間違いないですね。
――完全に供給と需要のバランスが崩壊していますね(笑)。
海津氏:
現状の販売ベースラインは、半年かからずで150万台ちょっとです。携帯機でもかなり早いという感じですけど、据え置き機だと考えたら驚異的ですね。
海津氏
初期想定では「年度末で200万台いくかいかないか」という見通しでしたが、それも10、11月くらいには余裕で超えてしまいそうですよね。「供給も頑張っているけど、ユーザーの盛り上がりがそれを超えちゃった」という感じがします。
――それって販売店的には嬉しい状況と言えるんでしょうか。
海津氏:
嬉しいと言えば嬉しいんですが……ちょっとあまりに度合いが極端すぎますね(笑)。もう少し落ち着いてくれないと、プレゼントシーズンが恐ろしいですよ。
大人が自分のために買えないのは百歩譲ってまだいいとして、Switchを欲しがっている子供が『スプラトゥーン2』【※1】や『スーパーマリオ オデッセイ』【※2】を遊べないという状況が続いてしまうのは……。
――それはたしかに悲しいです。
海津氏:
我々としても一人でも多くの方にお届けしたいんですが、供給が上がらないことには難しくて……。過去の例でいうと、ニンテンドーDS Lite【※】のときが一番近いですね。5分に一回「DS Liteありますか?」という電話が店舗にかかってきてましたから(笑)。
※ニンテンドーDS Lite……2006年に発売された任天堂の携帯型ゲーム機。2004年発売の「ニンテンドーDS」の上位機種で、軽量小型化が実現した。海津氏が語るGEOに在庫確認の問い合わせが殺到したエピソードからも、その人気ぶりが伺える。
片岡氏:
Switchが発売してからは、毎週末そんな感じですよね(笑)。
海津氏:
しかもDS Lite のときはSNSでの拡散が弱かったから、今ほどのトラブル意識はなかったんです。単に「実際に探してみてあるかどうか」でしかなくて。
片岡氏:
それが、今はもう「佐川のトラックが何々店に着いた」という情報だけでお客さんがワーッと来たりとか。
片岡氏
――そんな凄まじい情報戦が繰り広げられているとは……。あれ、でもそれって何が積まれているかなんて分かるんですか?
片岡氏:
それは分からないはずです。でも、カウンターのスタッフに「今佐川のトラックが来たんで、Switch入りましたね」と言うんです。最近は落ち着きましたが、『スプラトゥーン2』の発売前後は、「仕入れする前に売れちゃう」という状況が続きましたね。
――ああ……それはすごい状況ですね。正攻法でいってもなかなか買えないというか。
海津氏:
今や店舗側の配達状況や出荷状況をユーザーさんが把握できる時代ですからね。
ただ面白いのは、これだけ熾烈な情報戦の中で――むしろ発売日が一番買いやすかったということですね(笑)。実は初日の午後とかだったら、本体のどちらか1色なら買える余裕があったんですよ。
――たしかに当日販売分が残っている店舗がちらほらあった気がします。それにしても、今後はいつごろ出荷されるのでしょうか……?
海津氏:
今後の出荷スケジュールは分かりませんが、少なくとも任天堂さんは出荷数を絞ってないです。よく「品薄商法だ」と言われてますが、それはないと断言できます。ただ、いきなり国内で100万台みたいな数を投下できるかというと……。
――流石にその規模での出荷となると、なかなか踏み切れないのかもしれませんね。
・・・としていて、脅威の情報戦が繰り広げられているとして、スプラトゥーン2の頃がピークだったみたいですね。それに任天堂も出荷を絞っている訳ではないとしており、今週も5万台が日本に割り当てられているので、需要が想像を遥かに越えていたというものですよね。大人は遊びたくても我慢できますが、ある意味今しかないという子供たちにとってはかなりしんどい現実ですよね・・・
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